GMOコインでは、「暗号資産FX」と「レバレッジ取引」の2種類を取り扱っています。
どちらも、同じく2倍のレバレッジが使え、空売り(新規売り)が可能です。
とは言え、ここまで似ている2つの取引方法に違いはあるのでしょうか?また、暗号資産FXとレバレッジ取引のどちらを使うべきでなのか?といった疑問を今回は解決していきます。
目次
GMOコインの暗号資産FXとは?
GMOコインで取り扱う暗号資産FXとは、証拠金を担保に行う信用取引の1つです。
証拠金として、日本円を入金して、建玉(たてぎょく)を売買します。注文時の約定価格と決済の約定価格の差額は、証拠金に清算される取引です。
買い建玉(ロングポジション) | 売り建玉(ショートポジション) |
価格が上がったら、上がった差額分が利益 価格が下がったら、下がった差額分が損失 | 価格が下がったら、下がった差額分が利益 価格が上がったら、上がった差額分が損失 |
ようするに、買って上がれば利益、売って下がれば利益といった仕組みになります。
現物の保有はせず、価格の差を清算することから差益決済取引と言い、暗号資産FXも大きな括りでは差益決済取引です。
「上がったら利益なら持ち続ければ、絶対に負けない!」と思った方は注意です。暗号資産FXは、証拠金維持率があることで、永遠に建玉を持ち続けることはできません。
暗号資産FXとレバレッジ取引の基本的な仕組みは同じなので、以下の記事でまずは基礎を学んでおきましょう。
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GMOコインの暗号資産FXとレバレッジ取引の違いとは?
GMOコインでは、暗号資産FXと暗号資産のレバレッジ取引を取り扱っています。どちらも2倍のレバレッジを利用でき、空売りができるため違いが分からず混乱しやすいです。
基本的な仕組みは同じですが、細かい部分に違いがあります。GMOコインの暗号資産FXとレバレッジ取引の違いを表にまとめてみました。
サービス内容 | 暗号資産FX | レバレッジ取引 |
板情報 | なし | あり |
マイナス手数料(Post-Only) | なし | あり |
自動売買(API) | 不可 | 可能 |
注文方法 | 6種類 | 3種類 |
両建て | 可能 | 不可 |
取り扱い銘柄 | 6銘柄 | 9種類 |
同じ様に2倍のレバレッジを掛けられる暗号資産FXとレバレッジ取引ですが、実際に使える注文方法や、銘柄に違いが複数ある事が分かります。
それでは、ざっくりと違いが分かったところで具体的に取引や使い勝手にどんな違いがあるのかを深堀りしてみましょう。
板情報
板情報の有無は、暗号資産FXとレバレッジ取引で見た目からして一番分かりやすい違いです。
板情報(いたじょうほう)とは、注文が並ぶ板のことで、○○円で○○BTCを買いといった注文がリアルタイムで板情報として表示されます。
暗号資産FXは、GMOコインとの相対取引なので、板情報の概念がありません。レバレッジ取引では、板情報があります。板情報で有名なのは株式市場でしょう。
株式は「板読み」という分析技術があるほど、板情報が重要です。暗号資産は、企業が参入していたり株式と似た性質を持つ半面、プラットフォーム内外での決済手段となる通貨としての性質を持ちます。
したがって、板情報が必要かどうかは個人のトレード戦略や投資方針によって異なるでしょう。
マイナス手数料(Post-Only)
マイナス手数料とは、通常の取引手数料と違い、手数料を注文した側(私達)が受け取れる手数料を言います。
GMOコインでは、メイカー注文に対してマイナス手数料を導入しており、取引所による取引ではマイナス手数料を受け取り可能です。
メイカー注文とは、注文時点で板情報にない価格の注文をメイカー注文と言い、板情報に定義される発注方法なので、暗号資産FXではマイナス手数料がありません。
自動売買(API)取引
自分の判断で自分の操作で取引する裁量取引(さいりょうとりひき)ではなく、専用のプログラムを通して、機械的に取引を行うことを自動売買(じどうばいばい)と言います。
暗号資産の自動売買は、APIキーの発行ができ、共有されている暗号資産取引所で行うのは国内では定番です。
GMOコインのレバレッジ取引では、APIキーの提供を行っており、APIを使った自動売買ができます。暗号資産FXについては、現物の売買ではなく、GMOコインの提示価格による相対取引なので自動売買ができません。
注文方法の種類
GMOコインでは、様々な注文方法で暗号資産の取引が可能です。ただし、暗号資産FXとレバレッジ取引では、対応する注文方法に違いがあります。
- 【暗号資産FX】成行・指値・逆指値・IFD・OCO・IFD-OCO
- 【レバレッジ取引】成行・指値・逆指値・FAK・FAS・FOK・FAK・SOK・FAK
基本的には、即時に現在価格で注文する成行注文(スピード注文)、価格を指定して注文する指値と逆指値だけでも十分に取引できます。
ただし、「相場がこう動いたら、自動的に買い注文を出したい、でも別パターンなら売りたい」といった細かい条件を指定したい場合に、FAKやFASといった条件付きの注文が使えると良いでしょう。
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両建て
両建て(りょうだて)とは、買いと売りの両方の建玉を持つ取引を言います。
リスクヘッジや、レンジ相場、アービトラージといった投資手法や相場において有効な取引方法です。
ただし、買いと売り両方の建玉を持つため、取引コストも2倍となります。
また、両建て取引を成功させるのは高度なテクニックが必須です。両建て取引は初心者にはオススメできませんが、GMOコインでは暗号資産FXでのみ両建て取引が可能です。
取り扱い銘柄
暗号資産FX | レバレッジ取引 |
|
|
暗号資産FXとレバレッジ取引の違いには、取り扱い銘柄の種類もあります。
GMOコインのレバレッジ取引は、主要な暗号資産と日本円の5種類と基本的なラインナップです。
しかし、GMOコインとの相対取引である暗号資産FXは、マイナーな暗号資産にも2倍のレバレッジを掛けて取引ができます。
主要な暗号資産は、価格が上がり過ぎて手を出せないと言った方でも暗号資産FXの、マイナーコインなら取引しやすいでしょう。
暗号資産FXはどういった人におすすめ?
GMOコインの暗号資産FXとレバレッジ取引の違いを解説しました。
それぞれの違いを踏まえて、GMOコインの暗号資産FXはどういった人と相性が良いでしょうか?
結論から言うと、様々な種類の暗号資産を積極的に取引を繰り返して、短期間で利益を得たい人にGMOコインの暗号資産FXと相性が良いでしょう。
更に言うなら、為替のFXや株価指数などのCFD取引の経験がある方にオススメできます。
なぜなら、GMOコインの暗号資産FXは、金融庁認可の暗号資産交換業者の中でも、取り扱い銘柄数が多いからです。
また、GMOコインは、GMOインターネットグループの傘下であり、企業母体の大きさから証拠金(資金)を預ける意味で、安心感もあります。
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こんな人はレバレッジ取引でOK
暗号資産FXが「様々な種類の暗号資産を積極的に取引して、短期間で利益を狙う人向け」でした。
一方で、レバレッジ取引は、どういった方と相性が良いかと言うと、シンプルに以下の5種類の主要暗号資産を対象に、積極的に取引をしたい場合です。
ビットコイン(BTC/JPY)
イーサリアム(ETH/JPY)
ビットコインキャッシュ(BCH/JPY)
ライトコイン(LTC/JPY)
リップル(XRP/JPY)
上記の銘柄だけを短期トレードするなら、レバレッジ取引の取り扱い銘柄で十分なので、あえて暗号資産FXを選ぶメリットはありません。
レバレッジ取引なら、取引所なので板情報もありますし、メイカー注文ならマイナス手数料でコスパ良く取引できます。
様々な銘柄と言うよりは、主要暗号資産に的を絞っている方は、GMOコインはレバレッジ取引でOKです。
GMOコインの暗号資産FXを始めるには?
GMOコインの暗号資産FXには、3日で3倍の価格を記録したポルカドット(DOT)や、数万円あれば取引も十分にできるネム(XEM)やオーエムジー(OMG)が上場しています。
とは言え、実際に暗号資産FXを始めるには、どうすれば良いのでしょうか?まずは、大前提としてGMOコインのアカウントが必須です。
アカウント作成が済んでいない方は以下のリンクから申し込みましょう。(GMOコインのアカウント作成は無料)
▼GMOコインのアカウント作成はこちら!▼
【アカウント作成】GMOコイン の公式ページへ
暗号資産FXの証拠金は「日本円」
GMOコインの暗号資産FXは、日本円を証拠金に取引を行います。
なので、暗号資産FXの取引を始めるには、証拠金の入金が必要です。
GMOコインは、GMOあおぞらネット銀行を含む、多くの銀行で24時間365日の即時入金に対応しています。
以下の記事で、GMOコインの入金方法を分かりやすく解説しているので参考にどうぞ。
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GMOコインの入金方法と反映時間は?振込手数料はどれ位?
GMOコインの暗号資産FXはどこから始める?
ここからは「GMOコインの暗号資産FXのやり方が分からない!」といった方向けにGMOコインの暗号資産FXで注文を行うまでの流れを解説します。
ブラウザからの操作画面に沿って解説しますが、実際の操作手順自体はPC・スマホ(暗号資産ウォレットのアプリ)で変わりません。
(1)GMOコインの公式サイトからログインする
まずは、GMOコインの公式サイトからログインしましょう。右上の「ログイン」をクリックします。
GMOコインに登録している「メールアドレス」と「ログインパスワード」を入力してとログインボタンをクリックしましょう。
(2)暗号資産FXの取引画面を開く
GMOコインの会員ページにログインしたら、右側のメニューから「暗号資産FX」をクリックしましょう。暗号資産FXの取引画面に移ります。
(3)暗号資産FXの注文画面
暗号資産FXの取引は、右側にある注文メニューから行います。
- 【銘柄名】BTC/JPYなどの注文したい銘柄を選択
- 【スピード注文・通常注文】スピード注文(成行)と通常注文(成行以外)の切り替え
- 【ポジション確認】既存の建玉(ポジション)のステータスが表示
- 【取引数量】注文したい数量を入力
- 【許容スリッページ】約定価格の誤差を許容する範囲を設定
- 【両建】両建て取引を行う場合にチェックを入れる
上から順に、各ボタンやメニューの役割は上記の通りです。
注文内容を入力したら、売り注文は青色の「BID(売)」を、買い注文は赤色の「(買)ASK」を押せば発注完了です。
注文が約定すると建玉を持つ(ポジション保有)状態となります。
通常注文の画面では、上記の様に表示されます。
- 【銘柄名】BTC/JPYなどの注文したい銘柄を選択
- 【スピード注文・通常注文】スピード注文(成行)と通常注文(成行以外)の切り替え
- 【注文方法】5種類の注文方法を切り替えられます。
- 【売買区分】売→売り注文・買→買い注文
- 【取引数量】注文したい暗号資産の数量を入力
- 【許容スリッページ】約定価格の誤差を許容する範囲を設定
通常注文の画面では、上記の設定項目があり、それぞれ細かく注文内容を設定できます。各項目の入力と選択を終えたら、「確認画面へ」をクリックして発注を完了しましょう。
暗号資産FXとレバレッジ取引の違い まとめ
今回は「【今さら聞けない】GMOコインの暗号資産FXとレバレッジ取引の違いとは?」のテーマでした。
この記事のポイントは以下の通りです。
- GMOコインでは「暗号資産FX」と「レバレッジ取引」の両方を取り扱っている
- 「板情報・マイナス手数料(Post-Only)・自動売買(API)・注文方法・両建て・取り扱い銘
- 柄」が暗号資産FXとレバレッジ取引の違い
- レバレッジ取引は取引所ベース、暗号資産FXはGMOコインとの相対取引
- 幅広い銘柄を取引するなら暗号資産FX、主要の銘柄だけならレバレッジ取引が◎
GMOコインが取り扱う暗号資産FXとレバレッジ取引は、かなり似ている印象を受けます。とは言え、本記事で解説したように違いは多く、どちらを選ぶかも重要です。
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