ブロックチェーン技術を使った、人気の動画配信サービス「THETA(シータ)」。
仮想通貨としては、THETA TOKEN(シータトークン)が有名です。
しかし、THETAのプラットフォームで使われる「Theta Fuel」も実需面では多くの投資家に注目されています。
Theta Fuelは、2021年上半期だけでも62倍の価格へ急騰しました。
本記事では、「仮想通貨Theta Fuelとは?」をテーマに基本情報~最新情報、今後の価格推移まで徹底解説でお届けします。
目次
仮想通貨Theta Fuelとは?
Theta Fuelはブロックチェーン技術を用いて分散型の動画配信プラットフォームを提供するTheta Networkで発行されるネイティブトークンのひとつです。
従来の動画配信プラットフォームは無料で利用できる代わりにサービスが安定しないものが多く、より高品質のサービスを受けるためにはプラットフォーマーに料金を支払う必要がありました。
Theta Networkでは料金用のトークンとしてTheta Fuelが発行されており、Theta Fuelを支払うことでトラフィックの優先度が高くなり、配信の品質が向上します。
従来のサービスと比べ、Theta NetworkではTheta Fuelを利用することでオンチェーンでより透明度の高い支払いが可能です。料金体系も公開されています。
またTheta Networkでは特定のプラットフォーマーがインフラを整備するのではなく、各利用者が帯域を出し合うことで成り立っています。Theta Fuelは帯域を出した利用者へのインセンティブとしても利用されており、Theta Networkの中核として機能しているのです。
仮想通貨「THETA/シータ」の基本情報と購入方法【ストリーミング・P2P】
仮想通貨Theta Fuelに関する最新情報
- 【2020年5月27日】Theta Network・Theta LabsがGoogle Cloudと提携
- 【2021年4月16日】ThetaDropでBitboyが独自のThetaNFTを発行することを発表
- 【2021年6月5日】Theta Web Walletにワンクリックステーキング機能を実装
仮想通貨Theta Fuelに関する最新情報をまとめました。
Theta Fuelは、本家であるTHETAのプラットフォーム内で使われる専用通貨といった立ち位置です。
したがって、構造変更や提携はTHETAの動向に依存します。
2020年~2021年現在にかけて、THETAのプラットフォームが企業や業界人を巻き込む形で需要を増加させました。
THETAプラットフォームの需要拡大は、結果としてTheta Fuelの流動性に良い影響をもたらします。
悪材料はなく、好材料が目立っているのが現在のまとめです。
Google Cloudと提携
2020年5月27日、Theta Networkの開発を行うTheta LabsがGoogle Cloudがエンタープライズバリデーターノード、ローンチパートナーとなったことを発表しました。
Google CloudはBinance、Blockchain Ventures、Gumiと共にTheta Labsのエンタープライズバリデーターノードプログラムに沿ってトランザクションの検証が可能となり、Google Cloud Marketplaceから直接Theta Networkのノードをデプロイできるようになりました。
Google Cloudと提携することで、Theta LabsはGoogle Cloudの提供する安全性や信頼性やセキュリティを提供されます。Theta NetworkでTheta Fuelを利用する場合も、Google Cloudを介することでより信頼のできる環境で管理ができます。
Google Cluodという世界的に認知度のあるプラットフォームと提携したことで、間接的にTheta Fuelの需要増加にも期待が持てるでしょう。
有名インフルエンサーがThetaNFTを発行する
2021年4月16日、Theta Labsは5月にThetaDropでBitboyが独自のThetaNFTを発行することを発表しました。
Bitboyは仮想通貨に関して発信する有名インフルエンサーのひとりです。YouTubeで動画配信をしており、チャンネル登録者数は110万人を超えており、仮想通貨関連の配信者としては非常に大きな規模と言えます。
BitboyはTheta Labsが提供するNFTマーケットプレイスであるThetaDropで、Bitverseというコミックのキャラクターを模したNFTを発売します。
ただ集めるだけでなく、NFTを集めることでBitboyとプライベートでZoomを用いて話すことができる権利や対面式の交流会に参加できる権利、限定の商品やオンラインゲームをBitboyと共にプレイする権利など多くの特典と交換することが可能です。
更にNFTの購入者はTheta Networkの動画配信プラットフォームのチャット機能で使えるバッジも取得できます。
ThetaDropではTheta Fuelを使ってNFTを購入することができます。ただ購入できるだけでなく、Theta Fuelで決済することで多くの特典を得られるようになる予定です。
Theta Web Walletにワンクリックステーキング機能を実装
2021年6月5日、Theta Labsはウェブ上で公開するTheta Web Walletにワンクリックステーキング機能を実装しました。
Theta NetworkのネイティブトークンであるTHETAをステーキングし、ネットワーク内に存在する13のGuardian Nodeに委任することで、ステーキング報酬としてTheta Fuelを手に入れることができます。
手に入るTheta Fuelはステーキング額に応じて、確率的に増加する仕組みです。1000THETA程度のステーカーでは月に1度しか報酬を得られませんが、10000THETAであれば10時間に1度、10万THETA以上であれば2.5、3時間に1度報酬を得られる可能性があります。
現状、ワンクリックステーキング機能はTheta Web Walletでしか実装されていません。しかし、将来的にはTheta Mobile WalletやChromeの拡張機能であるTheta Walletにも実装される予定です。
仮想通貨Theta Fuelの将来性
Theta FuelはTheta Networkにおけるインセンティブメカニズムとして発展することが期待されます。
いわゆる「投げ銭」や「公認配信者」と言われるサービスの拡大です。
市場調査などを行うMarketInsightsReportsによると、世界のビデオライブストリーミング市場は2017年から2025年の間に21.1%のCAGR(年平均成長率)を記録するとされています。
ビデオのほかにもゲームの配信や視聴に用いるデバイスの市場なども高い成長率を記録する見込みです。
ビデオライブストリーミング市場が拡大することでTheta Networkの利用が増加し、帯域幅への需要が高まることで帯域幅の余裕が失われ、Theta Fuelを用いて帯域幅を取引する人が増えます。帯域幅の価格(GAS代)も増大し、Theta Fuelの価格も上昇することが期待されます。
またTheta Labsは動画配信プラットフォームのほかにNFTマーケットプレイスを提供したり、LINEのブロックチェーン上にeスポーツ専門のビデオストリーミングプラットフォームを公開するなどサービスを拡大させています。サービスの拡大に伴ってTheta Fuelのユースケースが増え、需要が拡大するでしょう。
ライバルとの差はコンセンサスアルゴリズム
ストリーミングサービスとブロックチェーンを紐づけたプロジェクトは他にも存在しています。
しかし、THETAが同ジャンルで最も注目させれている理由として「Theta Fuel独自のコンセンサスアルゴリズム」が挙げられるでしょう。
Theta Fuelは、コンセンサスアルゴリズムとしてProof of Relay(PoR)と呼ばれる仕組みを採用しています。
Theta NetworkではノードはEdge NodeとElite Edge Nodeに分かれます。Edge Nodeはプラットフォーム内の取引記録に基づいてトラフィックに価格をつけ、他の利用者に提供するのです。トラフィックはTheta Fuelで売買され、Edge Nodeはこの売買で利益をあげます。
また多額のTheta FuelをステーキングすることでElite Edge Nodeになることができます。Elite Edge NodeはEdge Nodeが取引した記録を中継し、ブロックチェーンに渡す(リレーする)ことで、中継したデータ量に応じて報酬としてTheta Fuelが手に入る仕組みです。
PoRは不正にデータを偽造することがないよう、合理的に不正を行うメリットが薄くなるよう制度が設計されており、セキュリティが確保されています。
仮想通貨Theta Fuelの価格推移と今後
Theta Fuel/TFUELの基本情報 | |
Theta Fuel/TFUELの価格 | ¥58.12 |
一日の出来高 | ¥25,125,965,886 |
マーケットドミナンス | 0.16% |
市場ランキング | 41位 |
時価総額 | ¥307,653,462,443 |
直近1年間の高値/安値 | ¥74.92/¥0.8114 |
最大供給 | データなし |
※2021年06月15日時点のCoincheckより引用
仮想通貨Theta Fuelの価格推移に注目してみましょう。
2021年に入ってから、4月中旬以降はビットコインがやや弱気の展開となりました。しかしながら、Theta Fuel(以下TFUEL)は他のアルトコインより、かなり強気の展開です。
他のアルトコインが価格を下げている中、6月にはTFUEL/USDTで史上最高値を更新。
2021年だけで、対USDTでのレートは約62倍の価格にまで上昇しました。
TFUELの主な取引は、海外取引所Binanceの「TFUEL/USDT」によるペアが全体の7割以上を占めています。
国内取引所に未上場ながら、62倍の価格への上昇が目を見張りますが、重要な点は国内未上場だけではありません。
前述した通り、THETAプラットフォーム内が主なTFUELの活用シーンという点が重要です。
もし、THETAプラットフォームでTFUELを得たら、USDTに交換して利益とするユーザーが想定されます。
しかし、実際の価格推移では売られるより、買われる方が多数派であり、実際に価格上昇という形でTFUELの需要の高さ伺えるでしょう。
TFUELの相関と上昇トレンド
TFUEL/USDTの価格推移で今後の展開を見てみましょう。まず、大きなヒントとなるのはTFUELとTHETAの相関関係です。
TFUELは、THETAプラットフォームで使われる通貨ですから、本家であるTHETAの価格が上がることも重要になります。
画像は、TFUEL/USDTの日足チャートにTHETA/USDTの日足を合わせた比較チャートです。
現時点では、TFUELとTHETAの価格推移には完全な相関関係が見られており、いずれか分かりやすいチャートを形成していれば、取引のヒントになるでしょう。
最初にお伝えした通り、TFUEL自体の価格は他のアルトコインよりも強い印象を受けます。
大きなドローダウンはあれど、下がれば大きく買われる展開です。
したがって、今後の展開自体は上目線。
参考までに、直近の重要価格を青色に描写しています。
直近では、一定の値幅内で買われ再上昇する展開が見られており、一度反発を見せた価格帯は中期的な買い時として意識されるでしょう。
仮想通貨Theta Fuelとは? まとめ
今回は「仮想通貨Theta Fuelとは?基本情報・将来性・価格推移まとめ」のテーマでした。
この記事のポイントは以下の通りです。
- Theta Fuelは、ストリーミングプラットフォーム「THETA」の独自トークン
- 配信者への報酬やマーケットプレイスでの通貨として機能する
- 本家であるTHETA Tokenの需要に比例して期待値が上がる
- Theta Fuelは、2021年だけで約62倍に上昇
- 今後も引き続き上昇トレンド継続との見方が考えられる
ストリーミングサービスを既に提供しているTHETAで使われる通貨がTheta Fuelです。過去には、実体を帯びる仮想通貨プロジェクトでも、実際の価格推移はビットコインに大きく依存するのがセオリーでした。
しかし、Theta Fuelの様に多少ビットコインが弱くても、引き続き高値を試せる新しい流れが起きています。
現代の需要にも相性が良い、THETAのサービス展開と一緒にTheta Fuelの価格上昇にも大いに期待が持てそうです。
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