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仮想通貨Fantomとは?基本情報・将来性・価格推移まとめ

仮想通貨Fantomは、イーサリアムのスマートコントラクトの上位互換と言えるでしょう。

古いブロックチェーンの抱える問題を解決し、アジア圏を中心に仮想通貨Fantomは大きな働きを見せています。

本記事では、「仮想通貨Fantomとは?」をテーマに、基本情報~最新ニュースと今後の予想まで徹底解説をまとめました。

当記事で用いるチャートは高機能分析プラットフォーム「TradingView(トレーディングビュー)」の提供するBinanceのFTM/USDTチャート・を用いて分析をしております。仮想通貨は1年365日を通して動く市場の為、執筆時点(2021年6月時点)での個人トレーダーによる分析となります。仮想通貨(暗号資産)取引に関しては余裕資金・自己判断で行いましょう。

仮想通貨Fantomとは?

Fantomは次世代のスマートコントラクトプラットフォームを提供する仮想通貨です。

スマートコントラクトを提供する仮想積通貨は多く存在していますが、Fantomは従来のブロックチェーンの抱える問題を指摘しています。

  • スケーリング能力
  • セキュリティ
  • 分散性

仮想通貨のブロックチェーン技術は、大きく分けて上記3つの能力が評価されます。

3つの能力を考えた時、従来のブロックチェーンはどれかを犠牲に、他の能力を高めなえればらならない、いわゆる「トリレンマ」に陥っているのです。

Fantomは様々な技術を用いてトリレンマを解決しました。代表的なものがDAG(Directed Acyclic Graph)です。

通常、ブロックチェーンのひとつのブロックの前後ではひとつしかブロックがつながりません。しかしDAGを採用することで、非同期的に複数のブロックを生成することができます。

いわばノードごとに独立したブロックチェーンが存在する状態です。DAGによって処理能力が大幅に向上し、セキュリティと分散性を維持しながら高いスケーリングを実現しました。理論上はノードが増えるごとにスケーリング能力が向上します。

またFantomのメインネットであるOperaはEthereumやBinance Smart Chainと互換性を持たせており、イーサリアム上で開発したdAppsをOperaに移行できるほか独自トークンをFTMトークンに変換することができます。

仮想通貨Fantomに関する最新ニュースまとめ

  • 【2021年4月22日】タジキスタン政府の電子政府化へ協力
  • 【2021年5月2日】アフガニスタンの保健相との連携を正式に発表
  • 【2021年5月5日】パキスタンの教育機関と提携

仮想通貨Fantomは、中央アジアや南アジア諸国へ向けてマーケットを拡大させる期待があります。

2021年4月以降の最新ニュースをまとめると、企業向けより、公的な政府機関への提携が立て続けに行われていました。

政府機関へのブロックチェーン技術の導入を積極的に促しており、仮想通貨Fantom自体と仮想通貨業界全体に好影響が期待できるでしょう。

ここでは、仮想通貨Fantomに関する最新ニュースを細かく解説します。

タジキスタン政府の電子政府化へ協力

2021年4月22日、Fantomとタジキスタンの産業・新技術省はFantomブロックチェーンをベースとしたITソリューションを用い、政府システムの電子化に必要なインフラストラクチャを強化する契約を締結しました。

Fantomはまずビジネスプロセスの合理化と生産性の向上を目的にCRM(Customer Relationship Management)・MIS(Management Information Systems)システムを構築します。その後にシステム開発者を養成するための研究開発ハブの設立を検討します。

タジキスタンは現在のエモマリ・ラフマン大統領が就任以来、国の経済発展と近代化の一環として情報インフラのデジタル化を推進してきました。2019年にはブロードバンドアクセス方式のネット回線の拡大やデジタル技術の採用や技術者の教育を管轄する機関の設立に関する法律を整備しています。

Fantomはタジキスタン政府と永続的なパートナーシップを締結しており、電子政府化をはじめ中央銀行デジタル通貨の可能性の探究などの分野で協力しています。

アフガニスタンの保険相と医療輸入のセキュリティ整備

2021年5月2日、アフガニスタンの保健相とFantomがFantomプロトコルを応用したプロダクトの試験の成功と医療品輸入セキュリティイニシアチブにおけるFantomの展開を正式に決定しました。

Fantomは違法・偽造医薬品の特定のためにCheckitTechnologyというナイジェリアのツールをOperaに統合し、およそ2億以上のCOVID-19のワクチンや検査キットの追跡に利用する計画です。

CheckitTechnologyの改ざん防止ラベルを製品に貼り、スキャンすることでFantomのブロックチェーンに製品情報を保存することができます。

テスト段階ではアフガニスタン最大の医薬品輸入企業やムンバイの医療品メーカーなどのおよそ8万もの製品に追跡ツールを利用し、信頼性を検証しました。

アフガニスタンでは国内に流通する医薬品のおよそ40%が不法な経路で流入した違法・偽造医薬品だと言われており、健康被害が問題視されています。またアフガニスタン以外の中央アジア諸国でも同様の問題が確認されています。

パキスタンの教育機関と提携

2021年5月5日、Fantomはパキスタン私立教育機関規制当局(PEIRA)と提携し、ERP(Entertainment Resource Planning)ソフトウェア、データベース管理ソフトウェアにFantomのソリューションを導入することに署名しました。

PEIRAは教育水準や教師の質の維持などを通してパキスタンの首都であるイスラマバード地域の私立教育機関の規制を行う機関です。

PEIRAは旧来のシステムをFantomブロックチェーンを利用したものにアップデートし、データベースの監査とシステム変更のリアルタイム監視を可能としました。

パイロットテストの結果が良好であれば、PEIRAの主な活動地域であるイスラマバード地域を超え、パキスタン全土でソフトウェアが応用される可能性があります。

FantomはPEIRAとの連携以前にもパキスタンのパンジャブ州刑務所と刑務所の運営に必要なソフトウェアに対してブロックチェーン技術を導入するための覚書を交わしています。

仮想通貨Fantomの将来性

Fantomは将来的に現在のブロックチェーンの抱える課題を解決し、高スループットで低手数料の、完全に分散管理されたスマートコントラクトプラットフォームを提供することでシェアの獲得が期待できます。

そのユースケースは多様です。金融分野をはじめ、ヘルスケアや不動産のトークン化、NFTなどあらゆる分野に応用できるでしょう。

しかし現状、高機能のスマートコントラクトプラットフォームを提供するプロジェクトは少なくありません。例えばEthereumもアップデートを通じて、より高スループットに改良される予定です。

競合するプロジェクトの中で生き残るために、Fantomは多くのプロジェクトと連携しています。EthereumやBinance Smart Chainと互換性を有するほか、Chainlink、Orion Protocolなどと連携し、エコシステムの拡大を目指しています。

またFantomは配当の倍率の高いステーキングを実装しており、DeFiの分野においても、投資家の関心を集めています。

Fantomの独自コンセンサスアルゴリズム

仮想通貨Fantomは、独自のコンセンサスアルゴリズムを採用しています。

FantomはLachesisという革新的なコンセンサスアルゴリズムこそ、将来性が期待できる大きな理由でしょう。

LachesisはDAGによって生成された多くのブロックで同期される「イベント」といわれるものの順序を各ノードの仮想投票によって決定することでトランザクションを承認する仕組みです。

従来のコンセンサスアルゴリズムと比較し、Lachesisはトランザクションの承認において主導的な役割を果たすノードを置くことがないために高いセキュリティと高速送金を実現しています。

またLachesisはαBFT(非同期ビザンチンフォールトトレラント)を有しており、確実なファイナリティが可能なことから現在の金融分野への応用も期待できます。

ビットコインなどの仮想通貨は確率的なファイナリティに依存しており、確率上はトランザクションを覆すことができるため、金融分野への導入が遅れていました。Lachesisは銀行などでも利用できる水準のセキュリティを有しているのです。

仮想通貨Fantomの価格推移と今後

Fantom/FTMの基本情報
Fantom/FTMの価格¥28.62
一日の出来高¥4,570,306,225
マーケットドミナンス0.04%
市場ランキング98位
時価総額¥72,975,570,798
直近1年間の高値/安値¥104.94/¥0.6126
最大供給3,175,000,000FTM

仮想通貨Fantomは、「FTM(エフティーエム)」の通貨単位で取引されています。

最も重要なFTMの市場は海外取引所のBinaneであり、「FTM/USDT」のペアが全体の6割以上を占めています。

2021年は、5月に史上最高値9.5USDTに到達するなど仮想通貨Fantomの注目度は非常に高いです。

ただし、6月上旬にビットコインが大きく下げたこともあり、現状は押し目の見極めが焦点と言えるでしょう。

仮想通貨Fantomは今後上がる?

Factomは今後上がる可能性が高いFTM/USDT 日足

まず、重要なのは「仮想通貨Fantomは長期的な上昇トレンド」であることでしょう。週足チャートでは高値と安値を切り上げており、日足でも下落より、上昇の角度が急であることが分かります。

また、週足の長期トレンドが下降トレンドへ変わるには、少なくとも安値が0.01USDTを下回る必要があり、現在レートから30分の1の価格へ落ちると仮定すれば非現実的です。

直近では、週足の上昇推進波にフィボナッチ・リトレースメント当てた予想値が意識されている値動きが見られます。

一旦は、0.2USDT近辺が買われやすい傾向です。
しかし、本格的に再上昇をする場合は図中の白線トレンドラインを抜けてからだと予想されます。

最も深い押し目をつける場合は、0.2USDTを下回ると最悪のシナリオとして0.05USDTの価格帯までの大幅調整が起きる可能性が高いです。

【仮想通貨Fantom上場】海外取引所Binanceはコチラ

仮想通貨Fantomとは?まとめ

今回は「仮想通貨Fantomとは?基本情報・将来性・価格推移まとめ」のテーマでした。

この記事のポイントは以下の通りです。

  • 仮想通貨Fantomとは、次世代のスマートコントラクトプラットフォーム
  • イーサリアム上で開発したdAppsをOperaに移行できるほか独自トークンをFTMトークンに変換できる
  • 独自のコンセンサスアルゴリズム「Lachesis」が優秀
  • 中央アジア・南アジアの政府や公的機関と連携し、ブロックチェーンの発展と流通に大きく貢献
  • 2021年は5月に史上最高値更新、1FTM=1USDTへの到達にも期待される
  • 今後は、あくまで上目線。押し目の形成に注目する

仮想通貨Fantomは、スマートコントラクトに関連するライバル銘柄が多い市場で注目されています。

独自性のある技術は、競合も同じく掲げているのが問題です。しかし、中央アジアや南アジアをターゲットに公的機関と連携しているのは大きな強みです。

企業とのパートナーシップも重要ですが、国を巻き込み発展を行うことで必然的に国民がブロックチェーンを使う機会を確保できます。

上手い戦略が、今後の仮想通貨FTMの価値にどういった影響があるのか?も含めて今後に期待です。

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この記事のライター
大学卒業後、大手外資系コンサルティング会社でPMOとして勤務。暗号資産やFXなどの金融商品を題材としたライターとしても活動。pythonやjavascriptを活用し、暗号資産の自動売買プログラムの開発も行う。
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