ビットコインの大幅調整を受け、未発展のアルトコインに再投資を検討している方も多いのではないでしょうか?
分散型金融、Dapps、NFTと様々なトレンドが行き来する仮想通貨界隈ですが「第三世代ブロックチェーン」という言葉が徐々に注目を集めています。
仮想通貨Hedera Hashgraphは、様々な課題を抱える従来のブロックチェーンを改善し、「第三世代ブロックチェーン」として浮上したプロジェクトです。
本記事では「仮想通貨Hedera Hashgraphとは?」をテーマに、基本情報~最新情報、テクニカル分析から今後の予想まで徹底的にお届けします。
目次
仮想通貨Hedera Hashgraphとは?
Hedera Hashgraph(ヘドラ・ハッシュ)はビットコイン、イーサリアムに次ぐ第3世代のブロックチェーン技術であるハッシュグラフという分散型台帳技術を提供する仮想通貨です。
Hedera Hashgraphの第三世代では、以下の問題点を解決できます。
- 決済が遅い
- 決済完了までのプロセスに依存性がある
- ガバナンス(統治・支配・管理)が不透明性
- ハードフォークによる分岐のリスク
従来のブロックチェーンは、決済の遅さや、ハードフォークによる分岐のリスクによって企業への導入が遅れているのが問題です。
Hedera Hashgraphのブロックチェーン「ハッシュグラフ」では、1秒間に10000件以上の取引を処理できます。
第三世代のブロックチェーンは、決済速度と低コストの両立を実現しました。
Hedera Hashgraphの開発と運営
Hedera Hashgraphは、透明性が高く、特定の人物・組織に支配されない運営体制も1つの特徴です。
Hedera Hashgraphは世界中の39の大企業によって構成される「Hedera Governing Council」という組織によって運営されています。
「Hedera Governing Council」は3年の任期を設けられており、周期的に構成員が入れ替わるため、強固で、かつ透明性の高いガバナンスを確保しています。
仮想通貨Hedera Hashgraphの最新情報まとめ
- 【2021年2月9日】独自トークンが発行・管理ができるプラットフォームを公開
- 【2021年2月19日】南アフリカ大手銀行と提携、国際送金の分野で期待
- 【2021年5月20日】ヘルスケアのアプリへ導入、医療分野で有用性を証明
2021年のHedera Hashgraphは、多くの好材料がありました。
2月は特に、第三世代のブロックチェーンには必須と言える、独自トークンを発行できる仕組みを構築したことに注目です。
また、仮想通貨の本質ともいえる、金融の分野においても続々と有用性を市場にアピールしつつあります。
以下、2021年の仮想通貨Hedera Hashgraphに関する最新情報をまとめました。
ハッシュグラフで独自トークンの発行が可能に
2021年2月9日「Hedera Token Service(HTS)」を公開しました。
「Hedera Token Service(HTS)」は、ハッシュグラフのブロックチェーン上で独自トークンの発行と管理ができるプラットフォームです。
ブロックチェーン上でトークンを発行できるサービスはイーサリアムをはじめ、スマートコントラクトを提供する仮想通貨で数多く提供されています。
しかし「Hedera Token Service(HTS)」は従来のブロックチェーンと比較し、高速・低手数料の送金、透明性のあるガバナンスなどのメリットがあり、企業への導入も期待ができます。
「Hedera Token Service(HTS)」は公開時点で既にHedera Governing Councilをはじめとする多くの企業と提携している点も魅力的です。
Hedera Governing Councilには、2021年5月時点でGoogleやLG、野村ホールディングスなど世界な大企業が参加しています。
また、「Hedera Token Service(HTS)」のサービス提供には、HuobiやLiquid、OKExといった仮想通貨市場に強い影響力を持つ、大手取引所との協力体制を築いているのも魅力です。
Hedera Hashgraphと南アフリカ大手銀行と提携
2021年2月19日、南アフリカのStandard Bank of South Africa LimitedがHedera Hashgraphと提携しました。
アフリカ大陸の企業で初めてHedera Governing Councilに参加となります。
Standard Bank of South Africa Limitedは南アフリカのヨハネスブルクに本店を置く、南アフリカで最も大きな銀行です。
アフリカではケニア発のスマートフォンを使って送金・決済を行うM-Pesaというアプリが普及しており、国際送金のニーズを確保しています。
Standard Bank of South Africa LimitedはHedera Hashgraphの技術を国際送金のソリューションとして導入する予定です。
Hedera Hashgraphは既に外国為替や銀行間など様々な支払いに対するユースケースが存在しており、実用化のハードルは低いでしょう。
また、金融ソリューションのほかにヘルスケアやサプライチェーン、エネルギーの管理など多くの分野での応用も期待されているようです。
医療分野でHedera Hashgraphが活躍
2021年5月20日、メンタルヘルスやヘルスケアの専門家の知見にアクセスできるアプリ「Never Alone」にHedera Hashgraphが活用されました。
「Never Alone」の開発もとは、アメリカに拠点を構えるChopra Foundationという財団です。
Chopra Foundationは、ディーパック・チョプラ博士が設立し、東洋医学のアプローチなどを用いて健康と福祉の向上を目指しています。子供たちに対して瞑想や音楽、芸術の力を用いて心身の健康をもたらす活動や低所得の女性に対して安心して出産できる環境作り、囚人に対する精神ケアなどの活動を行っています。
「Never Alone」はHederaのネットワークを利用し、メンタルヘルスやヘルスケアの専門家の知見にアクセスできるアプリです。
専門家はHedera Hashgraphの機能を使って提供したコンテンツを保証し、改ざんできないようにします。
仮想通貨Hedera Hashgraphの将来性
結論から申し上げますと、仮想通貨Hedera Hashgraphの将来性は期待できます。
なぜなら、技術面において現在の主軸であるビットコインやイーサリアムより明確に優れているからです。
- 決済・サービス展開における利便性
- データとしての普遍性
- デジタル資産としての安全性
例えば、どの仮想通貨にも求められる要素としては上記の3つが挙げられます。全ての要素をHedera Hashgraphは満たしており、ビットコインやイーサリアムに匹敵するポテンシャルは十分です。
とは言え、優れたHedera Hashgraphを説明するには、技術面による専門家向けの難しい内容が多いのが問題となります。
今後は、開発だけでなくマーケティングでどういった広め方を行うかにも注目です。
第三世代のブロックチェーンとしての将来性
Hedera Hashgraphは、「ブロックチェーンと仮想通貨の概念を生んだビットコイン」と「スマートコントラクトと分散型金融・アプリを生んだイーサリアム」を超える第三世代ブロックチェーンとして将来性が期待されています。
期待の根拠は、Hedera Hashgraphの独自ブロックチェーン「ハッシュグラフ」です。
ハッシュグラフは「ゴシッププロトコル」と「仮想投票」という2つの技術を用い、安定した分散型台帳を提供します。
ハッシュグラフではトランザクションをイベントという単位にまとめ、ノード間の通信でランダムに各ノードに広めます。
イベントには直前のイベントのハッシュ値が格納されるため、イベントをさかのぼって検証することが可能です。この仕組みがゴシッププロトコルです。
そして一定数のイベントが生成されると、各ノードのイベントのハッシュ値を参照し、イベントの処理順序を決めます。この仕組みが仮想投票です。
ハッシュグラフでは生成されたすべてのイベントが仮想投票に用いられるため、たとえ誤っていてもブロックチェーンのように消されることはありません。そのため高速で処理でき、分岐しないために安定性も確保できるのです。
セキュリティ面でも優れる第三世代ブロックチェーン
ハッシュグラフは、早い決済や公平性のある投票権限だけでなく、優れたセキュリティも備えています。
高セキュリティを備えるハッシュグラフである理由は「非同期ビザンチン・フォールト・トレランス」を採用していることです。
「非同期ビザンチン・フォールト・トレランス」とは、ブロックチェーン技術の中で最高レベルのセキュリティと言われています。
従来のブロックチェーンとは異なり、確実にファイナリティ(取引の完了作業)を行えるために金融機関でもハッシュグラフを導入することが可能です。
ハッシュグラフのイベントは、トランザクションのほかにタイムスタンプと伝達してきた側の直前のイベントのハッシュと、伝達された側の直前のイベントのハッシュによって構成されています。
仮想投票はこの2つのハッシュ値のほかに時系列を区切った「ラウンド」という概念、タイムスタンプ、更には電子署名なども用いて処理順序を決定する仕組みです。そのため妥当性も厳密に検証ができ、イベントの時系列を不正に操作することもできません。
ハッシュグラフで不正を働くためには全体のノードの1/3が結託する必要があるため、ネットワークが拡大すればするほど、不正が難しくなっていきます。高速かつ公平にトランザクションを処理できるうえに、セキュリティも万全であるため、分散型ネットワークのシェアを奪うだけのポテンシャルは持ち合わせていると言えるでしょう。
仮想通貨Hedera Hashgraphの価格推移と予想
Hedera Hashgraph/HBARの基本情報 | |
Hedera Hashgraph/HBARの価格 | ¥28.67 |
一日の出来高 | ¥29,689,616,617 |
マーケットドミナンス | 0.13% |
市場ランキング | 48位 |
時価総額 | ¥241,477,758,579 |
直近1年間の高値/安値 | ¥49.30/¥3.05 |
最大供給 | 50,000,000,000 HBAR |
※価格等の情報は2021年5月28日時点のCoinmarketcapより引用
仮想通貨Hedera Hashgraphは、「HBAR」の名称で海外取引所にて取引されています。
最もHedera Hashgraphの取引が多いのは、大手取引所Binanceです。
HBARの流通は、HBAR/USDTのペアでBinanceが1割以上のシャアを確保しています。
2021年においては年初から力強く上昇し、3月にかけて73日間で13倍の史上最高値「0.45550USDT」を更新する動きを見せました。
現在は、力強い上昇に対し、ジリサゲの展開で再上昇の機会をまっている印象を受けます。
今後はビットコインとの相関次第で再上昇が予想
価格推移でもお伝えした通り、HBAR/USDTは「ジリ下げ」の展開です。
したがって、対局としては上目線、再上昇への期待がされます。
ただし、問題はビットコインとの相関関係により、上がるにもビットコインが再上昇できるかが重要です。
例えば、画像のHBAR/USDT日足チャートには、オレンジ線でBTC/USDTチャートを表示しています。
ほぼ完璧に、ビットコインとHedera Hashgraphは同じ動きを見せており、ビットコインが上がれば、より大きな値幅でHedera Hashgraphも上がる現象が起きると考えらそうです。
HBAR/USDT日足チャートでは、チャネル状(太線)の中でレンジに近い下げ方をしており、ビットコイン再上昇までチャネル内で価格推移が理想となります。
ジリ下げが続くなら、上昇の起点として過去の高値が意識されるでしょう。早くも5月には1~3月にかけての高値水準で買われる動きが確認でき、やはり対局は上目線の印象です。
仮想通貨Hedera Hashgraph まとめ
今回は「仮想通貨Hedera Hashgraph(HBAR)とは?基本情報・将来性・価格推移まとめ」のテーマでした。
この記事のポイントをまとめると以下の通りです。
- 仮想通貨Hedera Hashgraphは第三世代ブロックチェーンとして注目されている
- 独自の「ゴシッププロトコル」と「仮想投票」、高いセキュリティでポテンシャルが高い
- 将来的にはビットコインやイーサリアムを超える期待がある
- 2021年初から13倍に高騰、引き続き上目線
- ビットコインとの相関から、つられて下がる危険性もある
仮想通貨Hedera Hashgraph(HBAR)は、ビットコインの上位互換的な要素と、イーサリアムの利便性を掛け合わせたような仮想通貨と言えるでしょう。
大手取引所への上場が2019年から、国内取引所に未上場ながら13倍の価格へと成長しており、マーケット拡大によってもう一段の上昇も十分に期待されます。
技術面では十分にビットコイン、イーサリアムと戦えるポテンシャルがあるため、シェアの拡大と新しい提携・サービス展開に注目です。
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