仮想通貨Internet ComputerはWeb3.0関連のアルトコインとして注目を集める大型ルーキーです。
2021年5月中旬は、決して仮想通貨市場が良い状況とは言えませんでした。
しかし、仮想通貨Internet Computerは新興プロジェクトにも関わらず、市場ランキング上位に浮上。
本記事では、注目のアルトコイン「仮想通貨Internet Computerとは」をテーマに、基本~最新情報、気になる今後の価格推移まで徹底解説をお届けします。
目次
仮想通貨Internet Computerとは?
Internet Computer(インターネットコンピュータ)はDFINITY財団という非営利組織が運営する仮想通貨です。
分散型のクラウドコンピューティングプラットフォームを提供します。
ブロックチェーン技術を使うことで分散されて安全性が高く、大容量でスケーリングも速く、従来のウェブと遜色のないネットワークを構成することが可能です。
またInternet ComputerはスマートコントラクトとdApps開発のためのフレームワークを提供するという点で、イーサリアムによく似ています。
しかしイーサリアムはアプリ開発やエンドユーザーが専用のアプリケーションを使用しなければならないのに対し、Internet Computerはパブリックチェーンの利点を活かしながらも、専用のウォレットなどを必要としていません。
現在のWeb2.0は、大手企業が実質の支配を握っているのが問題です。
Internet Computerのプロジェクトは、安全面を確保した上で、支配や独占の起きないWeb3.0の新しい世界を目指しています。
Internet Computerは現在の大資本によって独占されるネットワークを、ブロックチェーン技術を使って改善しうるプロジェクトのひとつなのです。
仮想通貨Internet Computerの最新情報
- 【2021年2月11日】HackerFundとMajor League Hackingと連携し、ハッカソンを開催
- 【2021年5月7日】Internet Computerのメインネットを公開
- 【2021年5月10日】大手取引所へ立て続けに上場
2021年上半期の仮想通貨Internet Computerに関する最新情報を時系列順にまとめました。
2月と5月が仮想通貨Internet Computerの好材料が多く、プロジェクトの進歩を含め、多くの仮想通貨投資家から注目を集めています。
異例の速度感を持って、大手取引所へ上場を果たし、個人ではなく企業規模で関心度が高いです。
Internet Computerはエンジニア育成に積極的
2021年2月11日、DFINITY財団は「HackerFund」と「Major League Hacking」と連携し、Internet Computerを利用した開発者を増やすための取り組みを進めています。
- 「HackerFund」学生のエンジニアを養成する支援活動を行う非営利組織
- 「Major League Hacking」ハッカソンと言いうプログラミング開発イベントを学生向けに運営
今日ではスタートアップを拡大するためにクラウドコンピューティングの力を借りることが一般的ですが、クラウドコンピューティングには複雑なシステムの管理が求められます。
そこでDFINITY財団はInternet Computerを使ってクラウドコンピューティングのプロセスを簡略化して提供しようとしています。そしてワークショップやハッカソンを通して、Internet Computerの利用の拡大を目論みました。
2021年4月29日には記念すべき第1回のハッカソンが行われ、若手エンジニアの育成にInternet Computerは積極的な姿勢を見せています。
Internet Computerのメインネットを公開
2021年5月7日、DFINITY財団はInternet Computerのメインネットを公開しました。
Internet Computerのプロジェクトは2016年10月に始まり、2018年にはエアドロップによりInternet Computerが配布されました。メインネット自体は作成が進んでいましたが、公開には4年の歳月がかかっています。
DFINITY財団主催のイベント「Mercury Genesis LaunchEvent」にてInternet Computerのメインネット公開は行われました。
DFINITY財団はYouTube上でトークライブを行い、Internet Computerのテクノロジーやネットワークの将来について語っています。
メインネットの公開に併せてCoinbase ProやHuobi、OKExなど世界の大手仮想通貨取引所でInternet Computerの上場予定がサプライズ発表されました。
Internet Computerはメインネットの公開時に、今後20年のロードマップも発表しており、大まかですが今後の展開も実体を帯びてきています。
大手取引所へInternet Computer続々と上場
2021年5月10日からInternet Computerは海外の大手仮想通貨取引所に続々と上場させました。
- 【2021年5月10日】Coinbase Pro・Coinbase Custody・Huobi
- 【2021年5月11日】Binance
- 【2021年5月12日】OKEx
3日間で5社、しかも仮想通貨業界では名の知れた大手へスピード感を持って上場しています。
特に、OKExではInternet Computer Ecosystemに対して1000万ドルの資金を援助するためのファンドも立ち上げており、話題となりました。
仮想通貨Internet Computerの将来性
仮想通貨Internet Computerは、分散型インターネットを現在の中央集権的なインターネットからの移行を目指しています。
同様の目的を掲げた仮想通貨プロジェクトは1つではありません。
例えば、GMOコインに上場したことで話題となった「Polkadot(ポルカドット)」が代表的ンな存在です。
仮想通貨Internet Computerは最新の情報から動向を探ると、分散型ネットワークを目的とするプロジェクトの中でも高い立ち位置にいます。
根本的な仕組みを見ても、十分に今後の将来性を期待できるポテンシャルを秘めているでしょう。
Web3.0の分散型インターネットへの期待
Internet Computerは分散型インターネット、Web3.0を実現する将来性が期待されています。
分散型インターネットの世界では、一部の企業が利益を独占する「プラットフォーマーリスク」がなくなると言われています。
dAppsプラットフォームの主流となり、ひいては現在のプラットフォーマー(大手企業)が大きな権力を握るインターネットに取って代わることが期待されています。
分散型ネットワークの仕組み
Internet Computerの分散型インターネットはNetwork Nervous System(NNS)とサブネットと言われる2種類のブロックチェーンによって構成されます。
- 【Network Nervous System(NNS)】分散型インターネットの中心核となるシステム
- 【サブネット】Dappsの連携などNNSをサポートする仕組み
NNSはICP(Internet Computer Protocol )全体を管理する役割を持ち、サブネットやノードの追加を行います。
サブネットはDFINITY財団が設置する世界中のデータセンターのノードが構築するブロックチェーンです。
実際のアプリなどが構築されます。サブネットはキャニスターと言われる各ユーザをホストし、ICP上で連携してアプリを実行させています。
世界中のデータセンターは独立して存在しており、どこかのデータセンターのノードで不正が起きても他のデータセンターが正常に動いてさえいれば無事にネットワークを稼働することができ、セキュリティを維持することが可能です。
Internet Computerは低コスト
分散型インターネットの実現に最も近い存在が「イーサリアム」です。
しかし、イーサリアムの分散型ネットワークにはGAS代の高騰による高コスト化が問題となっています。
Internet Computeのプラットフォームでは、2つの内部通貨を使い、コストが過剰にならない対策が行われました。
- Internet Computer(ICP)
- Cycle
上記の2種類がInternet Computeのプラットフォームで内部通貨として用いられます。
「Internet Computer」は仮想通貨取引所でも取引可能な内部通貨です。ネットワークにInternet Computerをロックすることで、NNSで行う投票への投票券を得ることができます。
またInternet Computerをバーンすることで、「Cycle」を手に入れられます。
Cycleは、サブネット内のアプリやストレージなどを利用する際の料金として使えます。GAS代に相当する内部通貨ですが、Cycleはサービスを使用した人でなく、サービスを運用する人が支払う仕組みです。
運用者がGAS代を払う仕組みは、現在のネットワークにおけるソフトウェア運営と共通する仕組みです。エンドユーザーがICPに入りやすい仕組みとなっています。
仮想通貨Internet Computerの価格推移と今後について
Internet Computer /ICPの基本情報 | |
Internet Computer /ICPの価格 | ¥16,580.47 |
一日の出来高 | ¥57,595,446,424 |
マーケットドミナンス | 1.25% |
市場ランキング | 9位 |
時価総額 | ¥2,059,582,597,016 |
直近1年間の高値/安値 | ¥80329.10/¥10274.58 |
最大供給 | データなし |
※価格等の情報は2021年5月23日時点のCoinmarketcapより引用
仮想通貨Internet Computerは「ICP(アイシーピー)」の名称で、海外取引所に上場しています。
大手取引所BinaneにてICP/USDTの取引量が全体の3割を占めており、国内の取引所に関しては現在情報はありません。
最新情報でもお伝えした通り、5月から立て続けに大手取引所への上場を始め、当初は現在価格の約5倍まで急騰しました。
上場後のいわゆる「お祭り相場」は、新興のアルトコインに関しては定番となる動きです。
5月以降はビットコインの弱気相場の影響を受け、150USDT前後で停滞する動きが見られています。
仮想通貨Internet Computerは今後上がるのか?
仮想通貨Internet Computer(ICP)の価格について、長期的な見通しを立てるのは難しいです。
主要取引所への上場から1ヵ月も経過しておらず、価格推移から得られる情報は少なくなります。ただし、全ての投資家も同様に情報不足によって、予想が立てられないのは同じです。
現状のICP/USDT1時間足チャートからは、まだ安く買える可能性が見られます。
上記のチャートには、今後の重要な安値の予想値を記載しました。
- 124.71USDT
- 111.70USDT
- 108.35USDT
ビットコインの価格推移に大きく影響されることを考慮した上で、いずれかの価格帯で大きく反発を見せれば、上昇局面への期待が持てるでしょう。
ただし、直近では上場以来の最安値をもう一段下げる可能性が高い様に見えています。
引き続き仮想通貨Internet Computer(ICP)には注意が必要です。
仮想通貨Internet Computer(ICP) まとめ
今回は「仮想通貨Internet Computerとは?基本情報・将来性・価格推移まとめ」のテーマでした。
この記事のポイントをまとめると以下の通りです。
- DFINITY財団という非営利組織が運営する仮想通貨Internet Computer
- クラウドコンピューティングによる分散型ネットワークを開発
- 2021年5月7日メインネットを公開したばかり
- 5月からBinanceなど大手取引所に上場
- 価格動向は、まだ安く買えるチャンスがある見通し
仮想通貨Internet Computerは、上場時期がビットコインの下落相場入りとタイミングが悪かったにも関われず、市場ランキング10位以内で推移しています。
市場の環境が悪い中、取引量が減らない事実は投資家から期待が大きいことを示唆させます。
分散型ネットワーク、もといWeb3.0関連アルトコインは競合が多いため、引き続き今後の仮想通貨Internet Computerの展開には注目したいです。
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