ビットコインFXには「ビットコイン先物」もありますが、具体的にな違いな何でしょうか?
ビットコインFXとビットコイン先物では価格が違い、どちらを取引すれば良いのか初心者は迷ってしまいます。
本記事では「ビットコインFXとビットコイン先物」の違いを分かりやすくまとめました。
先物について理解を深めることで、ビットコインの価格動向を探るヒントが得られます。
目次
ビットコインFXとビットコイン先物の違いは「期限の有無」
ビットコインFXとビットコイン先物違いは「期限の有無」です。
先物取引では、決済期日が決まっており、決済期日にはポジションを閉じなければなりません。
一方で、ビットコインFXには決済期日がなく、資金が底を尽きない限りは無期限にポジションを持ち続けることができます。
決済期日があるのは、ビットコイン先物に限らず、全ての先物取引の共通点です。ビットコインFXの仕組みを理解していれば、ビットコイン先物を理解するのは難しくありません。
「そもそもビットコインFXってどういった仕組み?」といった方は以下の記事を先に読んでおきましょう。
【現役トレーダー監修】ビットコインFXとは?初心者でも分かりやすく解説【第一回】
そもそも「先物(さきもの)」とは?
先物取引とは「将来の売買価格を先に決めて、約束した日付に売買は行う」といった仕組みになります。
ビットコインFXとビットコイン先物で価格が異なるのは、両者では取引しているものが時間的に異なるからです。
- ビットコインFX・・・現時点のビットコイン価格を基準に売買される
- ビットコイン先物・・・決済期日時点のビットコイン価格を基準に売買される
ビットコインに限らず、モノの価値(価格)は時間の経過とともに変化します。
ビットコイン先物では、今の価格ではなく、今の状況が未来のビットコイン価格にどういった影響を及ぼすのかが価格を判断させる仕組みです。
例えば、ビットコインのハッシュレートが低下し、ビットコインFXの価格が下がっている時、「今は下がっているけど、決済期日にはむしろ上がるだろう」と市場が考えれば、ビットコインFXが下がり、先物が上がるといったケースもあります。
ビットコイン先物の決済期日とは?
前述した通り、ビットコイン先物には決済期日が存在します。
ビットコインに限らず、先物取引の銘柄には、銘柄名に決済期日が一緒に表示されているので確認してみましょう。
例えば「BTC/JPY-21MAY2021」なら、2021年5月(MAY)の21日が決済期日です。
ビットコインFXとビットコイン先物の共通点
- 最大2倍のレバレッジで取引できる
- 空売り(新規売り)が可能
- ロスカット・追証がある
ビットコインFXとビットコイン先物の違いは「決済期日の有無」でした。とは言え、実際の取引でいえば、FXも先物も同じ仕様です。
最大2倍のレバレッジで取引できる
日本国内のビットコインFX取引所では、最大2倍のレバレッジが使えます。
資金に対して、最大で2倍相当の取引ができるのがレバレッジです。
少額資金でも、倍率をかけ元本以上の取引サイズを実現できます。一方で、資金に対して取引サイズを小さくするとリスクを下げて取引もできるのがレバレッジのメリットです。
ビットコイン先物に関しても、ビットコインFXと同様に最大2倍のレバレッジを国内取引所では利用できます。したがって、同じ資金でもビットコインFXとビットコイン先物で実際に取引できる数量に違いはありません。
空売り(新規売り)が可能
ビットコインFXでは、売りからポジションを持ち、安く買い戻すことで下げ相場でも利絵益を得られる「空売り(からうり)」ができます。
ビットコイン先物でも同様に空売りが可能です。ビットコイン先物で行う空売り、ビットコインFXの空売りは実際に取引で使い方も変わりません。
ただし、ビットコインFXとビットコイン先物では相場が異なります。例えば、ビットコインFXの価格が下がっていても、必ずビットコイン先物価格も一緒に下がるとは限らないのです。
ロスカット・追証がある
ビットコイン先物もビットコインFXと同様に、ロスカットと追証があります。
いずれも、証拠金を担保に行う、信用取引ですから「証拠金維持率が一定割合を下回るとロスカット」となるのは同じです。また、ロスカットが市場の急変動によって間に合わなかった場合、口座残高を下回ってしまう可能性もゼロではありません。
口座残高に過不足が生じると「追証(おいしょう)」として、不足分を入金する必要があります。
したがって、ビットコインFX・先物を問わず、適切な損切りと無理に高いレバレッジを使わないのが重要です。
初心者はビットコイン先物を止めるべき?
もし、短期売買の経験がなければビットコイン先物を始めるのはオススメしません。
なぜなら、日本国内のビットコイン先物は、流動性が低く、突発的な価格変動のリスクが高いからです。
流動性が低い、つまり取引量が少ないため、大きな注文が流れると価格へ及ぼす影響が大きくなります。
CBOE・CMEのビットコイン先物は要チェック
ビットコイン先物は、流動性の低さから初心者には不向きだとお伝えしました。しかし、ビットコイン先物の取引はしなくても「CBOE・CMEの先物について知っておくべき」です。
CBOE、CMEとは米国の大手取引所です。CBOEとCMEで取引されるビットコイン先物は大口投資家が参加する、非常に影響力のある市場になります。
特に、CBOE・CMEのビットコイン先物の決済期日は、ビットコインの価格推移にも影響しやすいです。
例えば、ビットコイン先物のポジションがショート(売り)に傾いて要れば、決済買いが多く発生します。
ビットコイン先物対応の国内取引所
ビットコイン先物を日本国内で取り扱っているのは「bitFlyer(ビットフライヤー)」です。
米国では、ビットコイン先物の取引が年々と需要を高めていますが、日本ではビットコイン先物市場から撤退する取引所が増えています。
2021年現在では、ビットコイン先物が取引できるのはbitFlyerのみ。bitbankやLiquiedでもビットコイン先物は取引できましたが、現在はサービスを終了しています。
bitFlyer(ビットフライヤー)のビットコイン先物
最大レバレッジ | 2倍 |
取引手数料 | 無料 |
スワップポイント | (建玉金額の絶対値 × 0.04% /日)の合計(単位: 円) |
追証 | 証拠金維持率が 100% を下回った状態 |
ロスカット | 証拠金維持率が 50% を下回った状態 |
bitFlyer(ビットフライヤー)のビットコイン先物では、決済期日以外がビットコインFXと同様の取引ルールが適用されます。
最大2倍のレバレッジと、各種取引手数料が無料です。また、ビットコインFXの場合、ビットコインFXと現物の価格乖離が発生すると「SFD徴収」が発生します。
価格乖離 | SFD 比率 |
5% 以上 10% 未満 | 約定金額の 0.25% |
10% 以上 15% 未満 | 約定金額の 0.50% |
15% 以上 20% 未満 | 約定金額の 1.00% |
20% 以上 | 約定金額の 2.00% |
現物価格との差が大きいほど、SFDによって手数料がビットコインFXでは徴収されます。
ビットコイン先物に関しては、根本的に現在価格とは異なる市場になるため、SFD徴収が発生しません。ビットコインFXでSFD徴収が高い場合はビットコイン先物を使ってみるのも良いでしょう。
【まとめ】ビットコインFXとビットコイン先物の違い
今回は「ビットコインFXとビットコイン先物違いとは?初心者は取引すべきなのか」のテーマでした。
ビットコイン先物は、世界的に見ると新しい金融商品として受け入れムードが強いです。過去のビットコイン相場を振り返ると、米国証券取引所にビットコイン先物が上場する話題は、価格の高騰を引き起こしています。
先物市場が発展することでビットコインの流動性が高くなり、価値を安定させることもできる期待も高いです。
とは言え、現状はビットコインFXが主流であり、初心者が始めるのは難しいと言えます。今後もビットコイン先物に関する情報に注目しつつ、市場の移り変わりを見ていきましょう。
レバレッジ取引入門