レバレッジ取引入門

【現役トレーダー監修】ビットコインFXのリスク管理が重要!損小利大のマインド【第二回】

ビットコインFXのリスク
この記事を読んでほしい人
✔ すでに仮想通貨を持っている方
✔ より戦略的に仮想通貨投資をしたい方
✔ 取引所に登録している方

もしまだ取引所をお持ちでない方は、まずはこちらの「取引所の選び方」を参考にしてみてください。

ビットコインFXって何か怪しい」
「FXって借金になりそうで怖い」
「ビットコインFXって難しいんでしょ?」

こんな疑問や不安を抱くことは決して間違っていません。
なぜなら、ビットコインFXには確実にリスクが存在しているからです。

ビットコインFXで上手く稼ぐなら、リスクを理解し、管理するのが非常に重要になります。

日々の取引で負けをコントロールし、勝ちを残すからこそ資産をコツコツと増やせるのです。

本記事では「ビットコインFXのリスク」について具体的なリスクと対策方法を分かりやすく解説します。

ビットコインFXにある「3つのリスク」

ビットコインFXのリスクとリターン
ビットコインFXにある「3つのリスク」
  • 大きな損失を出すリスクがある
  • 元本以上のリスクがある
  • 時間を失うリスク

第一回「ビットコインFXとは?初心者でも分かりやすく解説」でも一部触れましたが、ビットコインFXにはリスクがあります。

大きく分けて、上記3つのリスクがビットコインFXには存在しており、多くの初心者がお金を失う原因です。

それぞれ、具体例と一緒に解説します。

大きな損失を出すリスクがある

最も分かりやすいビットコインFXのリスクとは「損失(そんしつ)」です。
売買判断を間違えれば、取引で負けて資金を失います。

しかし、大きな損失を出すのはビットコインFXに限った話ではありません。

ビットコインの現物取引や、アルトコイン・草コインの投資でも大きな損失を出すリスクは同じ。

なぜなら、暗号資産 (仮想通貨)は他の金融商品と比べて、価格変動が非常に激しいからです。

もちろん、言い換えれば「他の金融商品にはない早さで資金を増やすこともできる」と言えます。

一方で、ビットコインFXは現物取引と違い、価格が下がっても利益を得られるので、取引が上達すると上下どちらの値幅もチャンスに変えられるのが特徴です。

元本以上のリスクがある

ビットコインFXには元本以上の損失がリスクとして存在しています。

基本的に、キチンとした暗号資産取引所には「ロスカットルール」があるため、元本以上の損失が発生しない様に設計されているものの確実ではありません。

前述した通り、暗号資産(仮想通貨)は他の金融商品より価格変動が激しいため、元本以上の損失でロスカットが行えない可能性もあるのです。

ロスカットが間に合わず、証拠金がマイナスとなった場合には不足分を支払う必要があります。マイナス残高の補填が実質のビットコインFXによる借金です。

時間を失うリスク

意外と気づかないのが「時間を失うリスク」です。

「ビットコインFXは時給制じゃないので、時間に囚われず稼げる」もしかすると、こんな言葉を動画やSNSで見たことがあるかも知れません。

とは言え、実際には時間を掛けて取引を重ねても、一瞬で口座残高をゼロにする可能性もあります。

時間に囚われず稼げる反面、時間とお金は無関係です。

例えば、ビットコインFXでは、1ヵ月の取引で10万円を失う、1日で10万円の得る、どちらもあり得ます。

ビットコインFXのリスクは下げられる

証拠金維持率とは

ここまで「ビットコインFXのリスク」について解説しました。
リスクが高いなら、ビットコインFXで稼ぐのを諦めるのも良いでしょう。

ただし、ビットコインFXのリスクは「リスク管理」によって自身でコントロールできます。

適切なリスク管理は、投資・投機において全ての金融商品で重要です。
リスク管理を覚えれば、他の金融商品でも応用が効きます。

  • 証拠金維持率を高くする
  • 元本を分散させる
  • 損小利大の取引に厳選する

ビットコインFXのリスク管理は具体的に上記の3つです。

リスク管理を行い、毎回の取引で大きな損失が出ることを避けます。リスクを小さくできれば、ビットコインFXによる他の金融商品にないリワード(利益)を引き出せるでしょう。

証拠金維持率を高くする

「証拠金維持率を高くする」のは、ビットコインFXでロスカットや、大きな損失を出さないためのリスク管理を行いましょう。

証拠金維持率は、取引所が強制的にロスカットを行う基準となります。

例えば、国内大手bitFlyer(ビットフライヤー)のロスカットは、証拠金維持率50%を下回った時です。

おおよそ、未決済ポジションの損失額が証拠金の半分が当てはまります。証拠金維持率を高く保つには、常に取引金額は証拠金より小さくするのが重要です。

証拠金維持率とは?

有効証拠金額 ÷ (必要証拠金額+注文証拠金額)× 100%

証拠金維持率とは、上記の計算式で算出される「取引で証拠金(口座残高)の何%を使っているのか」を示す割合です。

有効証拠金は、現在のポジションで使われている証拠金の金額、必要証拠金は取引に必要な最低限の金額、新規で注文するのに必要な金額が注文証拠金額になります。

複雑ですが、取引ツールで自動計算された結果が表示されるので、自分で計算する必要はありません。

元本を分散させる

1つの取引所・口座に元本を全額入れるのは止めましょう。

多くの初心者は、いきなり元本を全て入れてしまいます。そして、取引所は1社しか使わないといったケースも多いです。

なぜなら、資金を全て溶かした時に再チャレンジできないからです。

私自身も、元本の全てを1つの取引所へは絶対に要れません。
例えば、ビットコインFXが可能な国内取引所だけでも、3社ほど分散させられます。

  • bitFlyer(ビットフライヤー)
  • GMOコイン
  • DMM Bitcoin

資金を分散させると同時に、各社の特徴を生かして運用するのも良いでしょう。

bitFlyerはビットコインFXの空売り用に、下げ相場に特化して運用する、アルトコインのレバレッジ取引ができるGMOコイン、DMM Bitcoinは各アルトコインに分散投資するなど。

1つの口座で負けても、残り2つで勝ち越せる様な分散方法が良いでしょう。

 

損小利大の取引に厳選する

ビットコインFXは、必ずしも戦術的に勝つ必要はありません。

しかし、負けだけは戦術的に損失を限定させましょう。

投資・投機では「損小利大(そんしょうりだい)」を徹底することで大きな資産を形成できます。

  • 【損失】予想と違うと判断する基準を設けて、損失額を小さく抑える
  • 【利益】予想が当たった場合に、期待できる利益の基準を設けて、利益を大きく伸ばす

損小利大のリスク管理を実現するには、上記の基本を絶対に守ることです。

もし、どこで損失を確定させるのか、基準が曖昧な時は取引しないのも大切になります。
明確な判断基準で取引を行い、利益が出れば、再び同じ方法で稼げるからです。

できるだけ負けづらい時を狙って、負けた場合も損失を小さくすれば利益は自然と残ります。

問題は「売買判断の基準をどのように探すか?」ですよね。

売買判断の基準は、テクニカル分析を覚えると初心者でも勝ちやすいポイントを見分けられます。

具体的なテクニカル分析の方法は山ほど存在していますから、以下のカテゴリーから「1日10分ずつコツコツ学習」を始めてみましょう。

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ビットコインFXでリスク管理をしないと?

ビットコインFXで損失が広がった人の末路ビットコインFXのリスク、そしてリスク管理を解説しました。

【証拠金維持率を高くする】取引する数量を小さくしてリスク低減
【元本を分散させる】複数の取引所へ元本を分けて分散運用
【損小利大の取引に厳選する】テクニカル分析で損失と利益に目安を立てる

上記のリスク管理をお伝えしましたが、リスク管理をしなかった場合どうなるのでしょうか?

「追証の発生」→「ロスカット」→「元本割れ」と最悪のシナリオも想定しておくべきです。

具体的に、リスク管理を怠ったケースについて解説します。

ケース1:追加保証金の入金を催促される

証拠金維持率が〇%以下になると強制ロスカットをされると紹介しました。

その前段階として「×%以下になると期日までの追加の保証金の入金を請求される」というものがあります。このことを「追証(おいしょう)」と言い、投資家が期日までに指定金額を口座に入金しなかった場合、建玉は強制ロスカットされます。

「追証」には法的強制力はありませんし、追証を無視して建玉を強制決済されたとしても、口座にお金が残っていれば引き続きトレードをすることはできます。

ケース2:有無を言わさずロスカット

追証とは違い、強制ロスカットには入金期日などは存在しません。

追証が「△日後までにいくら入金すれば決済はしません」であるのに対し、ロスカットは「証拠金維持率が〇%以下になった瞬間に全建玉を決済する」です。

この場合、投資家は何もすることができないまま損失を被ることになります。

しかし、強制ロスカットされるまえに、その段階である「追証が発生しているから入金してください」というお知らせが取引所から送信されてくるので、多くの場合、ロスカットは未然に防ぐことができます。

ケース3:絶対に逃げられない赤残

最後に、もしも証拠金以上の損失が発生してしまい(上のリスク3の説明)口座が「赤残」になったらどうなるかです。

赤残が発生した場合、まず取引所から鬼のように電話がかかってきます。

電話に出ると「今すぐ損失額〇〇万円を一括で入金してください」とだけ言われます。

電話に出なかった場合は自宅や実家、職場にも電話をかけられることもあります。とにかく本人とコンタクトが取れるまで、取引所はしつこく電話をかけます。入金してもらわなければ、取引所としても面倒なことになるからです。

赤残は絶対に支払う必要がある

赤残の分割返済や期日の先延ばしは原則できません。これは日本の法律で定められていることです。

どうしてもお金を払えない場合・・・どのように対処するのかは業務上詳しいことは言えませんが、少なくとも投資家は取引所から逃げることは絶対にできないです。

まず、取引所を開設する時点で必ず本人確認書類やマイナンバーを提出しているので、個人情報はすべて把握されています。

どこか遠くに引っ越そうと、マイナンバーがあれば転居先は一発でばれます。

マイナンバーの再発行というものも「マイナンバーを紛失した」と嘘をつけば可能ではありますが、その人の過去のマイナンバーが何だったのかデータ上には残っているので無駄です。

海外逃亡するか自己破産をするかしか、考えられそうな対処方法はなさそうですね。

ビットコインFXのリスクとは?まとめ【第二回】

この記事のまとめ
  • ビットコインFXにはリスクがある
  • リスク(損失)があるからリワード(利益)も大きい
  • 大きな損失・元本以上の損失・時間を失う損失
  • 多くはリスク管理で対策できる
  • 証拠金維持率は高く・損小利大を徹底
  • 複数の取引所に資金を分散・運用スタイルも分ける

ビットコインFXは、他の金融商品より期待値が高いので「爆益で稼げる話題」だけが一人歩きしやすいです。とは言え、理想と現実には差があり、実際にはリスクも同じく大きくなります。重要なのは、リスク管理で損失をいかに減らせるかが重要です。期待値が高い分、ビットコインFXはリスク管理を徹底するだけでも利益を残しやすくなります。

レバレッジ取引入門
この記事のライター
大学卒業後、大手外資系コンサルティング会社でPMOとして勤務。暗号資産やFXなどの金融商品を題材としたライターとしても活動。pythonやjavascriptを活用し、暗号資産の自動売買プログラムの開発も行う。
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