仮想通貨StakeHound Staked Etherとは、敷居の高いイーサリアムのステーキングを使いやすくする目的で誕生しました。
ステーキングにより、本来はロックされるイーサリアムですが、StakeHoundの技術を使うことで間接的に取引しながら、ステーキング報酬を得られます。
本記事では、仮想通貨「StakeHound Staked Ether(STETH)」に関する基本情報、および最新の関連ニュースをまとめました。
目次
仮想通貨StakeHound Staked Etherとは?
StakeHound Staked Ether/STETHの基本情報 | |
StakeHound Staked Ether/STETHの価格 | ¥102,982.64 |
一日の出来高 | ¥22,269,088 |
マーケットドミナンス | データなし |
市場ランキング | 3107位 |
時価総額 | データなし |
直近1年間の高値/安値 | ¥455,736.49/¥96,778.84 |
最大供給 | データなし |
StakeHound Staked Ether(STETH)とは、StakeHoundで発行される仮想通貨です。
StakeHoundはEthereumやHorizen、NEMなどのステーキングプールを提供するDeFiプラットフォームです。
PoSのステーキングを行うには高いハードルがあります。例えばEthereum2.0の場合、ステーキングを行うためには最低32ETHを2年間ロックしなければなりません。価格の変動などを考えるとこの条件は投資家にとっては望ましいものとは言えません。
そこでStakeHoundはステーキングされたEthereumと1:1の比率でSTETHを発行します。STETHは価格がEthereumと連動しており、Uniswapなどで仮想通貨の購入に使えるなど実質的にEthereumとして機能します。またStakehoundにSTETHを送ることでステーキングしていたEthereumを取り戻すこともできます。
STETHはStakeHoundの提供するステーキングソリューションの一部です。StakeHoundはこのソリューションを「リキッドステーキング」と呼びます。
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仮想通貨StakeHound (STETH)に関する最新情報まとめ
リリース日 | 概要 |
2021年1月23日 | STETHというティッカー名の重複問題 |
2021年6月22日 | 仮想通貨管理会社のFireblocksを訴訟 |
StakeHoundの発行する「STETH」に関する最新情報をまとめました。
STETHの誕生は、非常に画期的なものですが、2021年上半期はネガティブニュースが目立っています。
ティッカー名に関する問題や、STETHの価値を担保するためのETHが事実上のバーン状態になるなど悪材料が多いです。
それでは、STETHに関する情報を詳しく見ていきましょう。
STETHというティッカー名の重複問題
2021年1月23日、StakeHoundはStakeHound Staked EtherのSTETHというティッカーについての見解を発表しました。
実はLidoというプラットフォームも同様にSTETHという名称を利用しており、どちらが先にSTETHを使い始めたかについて争いが起きています。
Lidoは2021年1月22日にTwitter上で声明を発表しました。StakeHoundが最初にSTETHのティッカーを申請したのが2020年11月20日、Lidoが最初にSTETHという名称を使ったのが2020年11月6日であるとしました。
一方StakeHoundはこのLidoの声明に対し、11月4日にEthereumのラップトークンの開発を開始しているという見解を発表しました。そして利用者の混乱を防ぐためにLidoにSTETHのティッカーを取り下げるよう要求しています。
対してLidoはオープンソースのプロジェクトがティッカーを予約する必要はないとして、取り下げる意向がないことを示しました。StakeHoundはこの問題を解決するためにLidoのチームと非公式の交渉を行う方針を示しています。
仮想通貨管理会社のFireblocksを訴訟
2021年6月22日、StakeHoundは提携する仮想通貨管理会社のFireblocksを訴訟したことを発表しました。
Fireblocksは2021年5月2日に秘密鍵を紛失し、StakeHoundに預けられた38178ETHものEthereumを取り出すことができなくなったことをStakeHoundに伝えていました。その後復旧のめどが立たないため、訴訟に踏み切っています。
この事件の後、StakeHoundは流動性プールからStakeHound Staked Etherを削除し、Ethereumの新規のステーキングを停止しました。また秘密鍵の紛失により、StakeHoundは預けられたEthereumを損失したこととなります。この損失の回復のため、2021年8月2日からSTETHを除くすべての通貨のステーキング報酬の配布を中止します。
StakeHoundは現在の利用者に対し、保有するstTokenを売却して預けている通貨を回収するように勧めています。
仮想通貨StakeHound (STETH)の将来性
StakeHound Staked Etherは、ステーキング報酬を得る投資先として将来性が高いです。
Ethereum2.0は2020年12月に公開されてからステーキング額が増加を続けており、2021年6月30日には約600万ETHに達しました。
PoSへの期待度が高い一方で、Ethereum2.0のプロトコルが改良されるまではステーキングに不満を抱く投資家がStakeHoundを利用することも考えられるでしょう。
しかし、StakeHound Staked Etherにも不安点はあります。まず同様のDeFiプロジェクトは多く、競争に負けるリスクがあります。
また2021年5月2日に発生した秘密鍵の紛失事件による影響も懸念材料です。ステーキング報酬がなくなるうえ、Ethereumを引き出せなくなっているのも印象はよくありません。
現状、StakeHoundの運営チームはFireblocksへの訴訟と事件へのフォローアップに追われています。今後の対応次第ではプロジェクトの将来が左右されてしまうおそれもあります。
Stakehoundのステーキング報酬
Stakehoundを利用することで、Ethereumの投資家はステーキング報酬を得ながらSTETHをDEXなどで取引をすることができます。更にSTETHを運用することで、二重に報酬を得られます。
SushiswapはSTETHをはじめとする、StakeHoundが発行するラップトークンをOnsenといわれるイールドファーミングプールに対応させました。
Stakehoundの利用者はステーキング報酬と取引手数料に加えて、Onsenを利用することによる追加の報酬を得ることができるようになりました。StakeHoundは動画などを使って、Sushiswapの使い方を利用者に提供しています。
OnsenはSushiswapが他のDeFiプロジェクトとの相乗効果をもたらすために提供するサービスです。StakeHoundをはじめ多くのDeFiプロジェクト用のプールを用意しており、プロジェクトの垣根を越えたDeFi全体の成長が期待できます。
StakeHound Staked Ether「STETH」
StakeHound Staked Etherは他のDEXが発行するラップトークンと同じく、ERC20で開発されています。
ERC20は他の多くのDEXでも採用されており、シームレスに運用することができます。
また本来、StakeHoundのようなDeFiプラットフォームは仮想通貨の管理にブロックチェーン技術を採用しており、セキュリティ面が強固であるという特徴があります。
StakeHoundはこの点に加え、預かった仮想通貨を機関投資家向けのカストディアンに預けることでより高度なセキュリティを実現しました。Fireblocksの事件はありましたが、StakeHound Staked Etherのセキュリティ面も信頼がおけるものです。
更にStakeHoundがStakeHound Staked Etherなどを発行するためのスマートコントラクトのソースコードは、ブロックチェーンのセキュリティソリューションを提供するQuantstampによって監査されています。他のDeFiプラットフォームと比べても、セキュリティに力を入れていることが分かるでしょう。
仮想通貨StakeHound Staked Etherとは?まとめ
今回は「仮想通貨StakeHound Staked Etherとは?基本情報・最新ニュースまとめ」テーマでした。
この記事のポイントは以下の通りです。
- StakeHound Staked Etherとは、イーサリアムのステーキングの利便性を向上する目的で誕生した。
- StakeHoundへETHをステークすることで、STETHが得られる。STETHはETHと同じ価値を持つ。
- STETHを取引することでETHのステーキング報酬を得ながら、実質ETHの取引も可能。
- STETHのティック名を巡って問題が起きている。
- ETHの引き出し不能をめぐり、仮想通貨管理会社のFireblocksと訴訟に発展。
仮想通貨を保有することで報酬が得られるステーキング。しかし、近年ではステーキング報酬を得るには、かなりの金額を保有し続ける必要があるなど敷居の高さが問題です。STETHの誕生で、ETHのステーキング報酬を得やすく、短期売買もステーキング中にも可能になるため今後は、さらに人気を集めそうです。
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