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Update
新たな資金調達でユニコーンの仲間入り
Revolutは170億ドル(約1900億円)の時価評価額で、シリーズCで2億500万(約250億円)ドルの資金調達を行ったことを発表しました。
創立から3年でのユニコーンの仲間入り。すでに2018年2月には損益分岐点を越えたことを発表しています。
今後のフィンテック業界を盛り上げていく存在として注目しておきたい企業です。
出典:https://blog.revolut.com/revolut-europes-new-tech-unicorn/
日本でもサービスを開始
Revolutは、2021年7月に日本での事業展開を開始しました。現在は、日本国内においても急速にサービスの拡大を進めており、ますます多様な金融サービスを提供することが期待されています。
Revolutは、日本国内の銀行と提携して、円建て預金や日本円での取引も可能になっています。また、日本語のサポートも提供しているため、日本国内の顧客にも利用しやすい金融サービスを提供しています。
https://www.revolut.com/ja-JP/
イギリスのフィンテック – Revolut
すごく簡単にいうと、海外旅行や主張にいくときの煩わしい両替が無料でアプリ1つで済んでしまうサービスです。
しかも!
為替手数料が無料で、為替も最良のレートで転換してくれるのでユーザーにとっては良いことしかないサービスなんです。(できるだけ、銀行間レートで為替してくれます)
Revolut(レボリュート)はアプリをダウンロードして、簡単なアカウント登録をするだけで以下の3つのことができるアプリだと理解してもらえれば、現時点では相違ないと思います。
- 無料で!簡単に送金ができる
- 無料で!90以上の通貨に簡単に換金できる
- プリペイドクレジットカードを発行して使える
もっともよくある使い方は?
- プリペイドクレジットカード(デビットカードみたいなもの)を申請
- カード(プラスチックの、いわゆるカード)を手に入れる
- アプリから100,000円をRevolutの自分の口座に入金する *銀行振込かデビットカード経由
- イギリスに出張する
- アプリで日本円をポンドに変換する(100,000円→667ポンドくらい)無料!
- 100ポンドのディナー!現地でカードで支払いする(567ポンドに減る)
- 日本に帰国、、、残金を日本円に戻す 無料!
イメージでいうと、Revolut上にいくつもの外貨口座を持っていて、その口座間での両替をアプリ内で超簡単に、しかも無料で行える感じなんです。
Revolut(レボリュート)の経営陣
創業者はCEOのNikolay Storonsky(元クレディ・スイス、リーマン・ブラザーズのトレーダー)とCTOのVlad Yatsenko(元クレディ・スイスとドイツ銀行のエンジニア)の2人で創業しています。
Nikolay Storonsky(右:CEO Founder) Vlad Yatsenko(左:CTO Co-Founder)
2015年7月設立。アイデア自体は創業の3年前からあったようで、Nikolayはいつも不透明な為替レートの差異や銀行から徴収される手数料に疑問を感じており、もっと公平に為替取引ができる世界を作りたいという思いの元、創業したようです。
金融出身の2人だからこそ、実行できたアイデアとも言えるかもしれません。
若そうですが、めちゃくちゃ賢そうですね・・・。
Revolut(レボリュート)は海外送金も両替も無料
為替手数料が無料!しかもレートもいい!
海外旅行や出張に行く際を想像してもらえるとわかりやすいです。
実は、よくわからない手数料や実際のレートとは違うレートで両替をしていることを知っていましたでしょうか。
為替手数料はかからない
通常、空港やホテルで両替をすると、為替手数料がかかります。
銀行では、1ドルあたり3円ほど、両替店では2.5円などが相場のようです。
つまり、、、
100円両替すると、3円を手数料として徴収されます。
100万円両替すると、30,000円を手数料として徴収されます。
Revolutでは、このような手数料は一切かかりません。
為替もインターバンクレートで最も有利!
為替のレートは、大まかにいうとカスタマーレート(顧客向けレート)とインターバンクレート(銀行間レート)という2つのレートが存在します。
通常、両替店や個人で銀行で両替するときはこのカスタマーレートが適用されますが、基本的にはインターバンクレートに比べて、顧客にとって不利なレートになっています。
Revolutでは、基本的にユーザーにとって最良のレートであるインターバンクレートに近い額で為替を行ってくれます。
例えば、ドル→円に両替するときのレートは以下のような感じです。
100ドル両替すると、1万円受け取れるのと9800円受け取れるので差額があります。銀行はこの差額も利ざやとして利益計上しています。
インターバンクレート:1ドル = 100円
カスタマーレート:1ドル = 98円
インターバンクレートの方が、有利なのです。
海外送金が無料
海外送金手数料が0円
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、海外送金は通常、銀行を経由すると数千円の手数料が徴収されることが一般的です。
また上で説明した通り、海外送金を日本からドルの口座に対して行う際は、日本円をドルに両替する必要があり、特に個人取引では多くの手数料を知らないうちに払っているのです。
90以上の通貨に1瞬で両替して、送金できる
円からドル、ユーロなど普段から為替レートにある程度馴染みのある通貨であれば良いですが、旅行で、たまたま行く南アフリカやインドのレートなどはよくわからないかもしれません。
海外輸入などを行っていると、現地通貨で送金をしないといけないこともあるかもしれませんが、Revolutであればベストレートで、しかもストレスなく(よくわからない手数料もなく)すぐに送金できます。
どこでもカードで決済できる
Revolut(レボリュート)のカードはほとんどクレジットカードのように利用できます。
また必要な分だけアプリで現地通貨に変換しておいて、カードを利用すれば、いつかのよくわからないレートで決済されることもなく安心して利用することができます。
日本ではKyashが同様のモデルでVISAと提携して、受け取った金額をカード決済できるようにしています。Kyashでは、アプリ上にバーチャルクレジットカードが付与される形で、今後リアル店舗でも使えるようになるようです。
物理的なカードしか使えない店舗もありそうなので、Kyashよりは使い勝手がいいかなーとは思います。
また、Kyashの場合は海外で利用する場合はVISAのレートが適用されます。
現地通貨価格で利用できるRevolutがいかに優れているか、わかってきました。
では、Revolut(レボリュート)のビジネスモデルを確認
送金も為替も無料ということで、どうやって収益をあげているのか気になります。
以下の3パターンの収益がマネタイズのモデルのようです。
VISAの手数料収入
Revolut(レボリュート)はVISAと提携して、ユーザーのカードを発行しています。
ユーザーがカードを利用すると、ユーザーには利用料はかかりませんが、利用した店舗は売上を受取る際にVISAに手数料支払っています。
Revolutはその店舗からの手数料の一部を売り上げとして受け取っています。
プレミアムアカウント利用料
月6.99£(ポンド)でプレミアムアカウントのプランがあります。
プレミアムアカウントを利用すると為替の取引上限がなくなったり、銀行での現金引き落としが無料になったり、カスタマーサポートを受けられたりともっとリッチに利用することができます。
法人アカウント利用料
Revolutでは、個人向けのみではなく法人向けのアカウントも用意しています。(月々25£〜1,000£)
個人ユーザー同様に、複数の外貨口座を持てたり、無料で送金を行ったりできますし、法人用の管理画面や法人用カードの発行など、法人の決済フローに合わせたソリューションを提供しています。
数字(ユーザー数、売上など)
Revolutは2015年7月のローンチから、現在100万ユーザーを達成したことが伝えられました。
出典:https://techcrunch.com/2017/11/23/revolut-now-has-a-million-customers-for-its-banking-alternative/
Revolut(レボリュート)はローンチから2年数ヶ月で100万人のユーザーが利用するまでに、急速に成長をしているようです。
マーケティングコスト0円で、1日3000人以上の新規ユーザー
現在では、1日およそ3000~3500人の新規ユーザーを獲得しており、昨年時点の2倍のペースで利用者が増えていっているようです。(取引件数は4,200万件、取引金額ベースは6,100億円)
しかも驚くべきことにマーケティングコストには1円もお金を使っていないようで、口コミとネットワーク外部性で拡大を続けているとのことで、驚きです。
Revolutはアカウントを持っていない人にも無料で送金をできる仕組みを持っていますが、その機能によってどんどんと認知度が高まっているような気がします。
(Revolutのアカウントがない人にはメッセンジャーアプリ形式でリンクを送れます)
ユーザーの内訳を見てみると
- 約50万人超のユーザーが英国の居住者
- 約15万人のユーザーがフランスの居住者
- 約6万人のユーザーがバルト三国の居住者
- 約5万人のドイツとアイルランドそれぞれの居住者
- その他のヨーロッパ各国で20万人超の居住者
が利用しているようです。
30代前後が利用者の42%を占める
また、全ユーザーの42%程度が25〜35歳の利用者ということで、比較的若い労働者層から使われ始めていることはそんなには驚きはないですが、興味深い数字となっています。
英国に出稼ぎに行く、東ヨーロッパの利用者?
が多いのかもしれません。
暗号資産(仮想通貨)も視野に入れた、今後の展開
11月には各国の通貨に加えて、3種類の仮想通貨(Bitcoin / Ether / Litecoin)の取扱も開始しています。
こちらも各国通貨の両替と同じようにベストレートで、交換ができるようになるということで、ユーザーにとってはまた一つ魅力的なプラットフォームが登場したという感じかもしれません。
また、暗号資産(仮想通貨)を含めて、各国の通貨にすぐにポジションを移すことができるのも直感的で非常に便利な感じがします。
ビットコインキャッシュとリップルが追加
Revolut(レボリュート)はビットコインキャッシュとリップルの取扱をはじめることを発表しました。
これで25の法定通貨と5つの暗号資産(仮想通貨)の取引が行えることになります。
Revolut(レボリュート)日本での展開は?
Revolutは、イギリス発のフィンテック企業であり、モバイルアプリを通じて世界中で銀行口座や決済サービスを提供しています。日本においても、Revolutはサービス提供を開始しています。
Revolutは、日本国内の個人および法人向けに、多様な金融サービスを提供しています。具体的には、以下のようなサービスがあります。
- マルチカレンシー口座:複数の通貨を同時に管理できる口座です。外国旅行や海外ビジネスに便利です。
- 2.デビットカード:VISAを提供しており、日本国内外の取引が可能です。
- 3.海外送金:低コストで世界中に送金できます。
日本では出稼ぎ労働者や留学生も年々増加しているため、Revolutのニーズは高まっていくことでしょう。
今後の動向に期待です。
イブラヒモビッチも応援するRevolut!かなり注目です。
仮想通貨の今後