ストーリーハイライト
米電気自動車(EV)大手のテスラ(NASDAQ:TSLA)は、第2四半期の納車台数が市場予想を上回り、株価は堅調です。これを受け、ウェドブッシュの4つ星アナリスト、ダニエル・アイブス氏は、テスラの目標株価を引き上げました。
テスラの第2四半期の納車台数は、前年同期比4.8%減の44万3,956台で、市場予想の43万6,000台を上回りました。この予想を上回る納車実績により、テスラの株価は上昇し、過去5営業日で20%も上昇しています。
アイブス氏のテスラに関する見解
アイブス氏は、テスラ株に対して長らく強気姿勢を貫いてきました。同社の第2四半期の納車実績を受け、アイブス氏は投資判断の「買い」を維持し、目標株価を275ドルから300ドルに引き上げました。この目標株価は、今後12カ月で21.76%の上値余地を示唆しています。
アイブス氏は、世界のEV需要、特に中国における需要が安定しており、テスラがまもなく年間200万台を達成すると予想しています。さらに同氏は、テスラに対する強気なシナリオでの目標株価を400ドルとしています。彼の強気な見解は、テスラが最も過小評価されているAI(人工知能)関連株であり、同社の完全自動運転部門が1兆ドルの潜在的価値を持つと推定していることに基づいています。
テスラ車はEUで低関税の対象となる可能性も
一方、テスラのEVは、EU(欧州連合)で低関税の対象となる可能性があります。米政治関連メディア、ポリティコによると、EUの検査官は先週、同社の上海工場を訪問し、同工場で製造された車が中国政府から不当な補助金を受けていないかどうかを確認しました。
テスラは中国で製造しているEVを欧州に多く輸出しています。幸いなことに最近、EUはテスラを検査対象から除外するという以前の決定を覆しました。この決定は、テスラ車に高関税が課される可能性がありました。テスラの弁護士は、検査除外によって、中国で製造されたテスラの車が欧州に輸入される際に、加重平均で21%の関税が課される可能性があると主張していました。
テスラ株は「買い」か?
多くのアナリストは、テスラ株に対して慎重姿勢を継続しています。TipRanksによれば、テスラ株に対する過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が12人、「中立」が14人、「売り」が8人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。過去1年間で株価は10%以上下落しており、平均目標株価の180.92ドルは、今後12カ月で26.6%の下値余地を示唆しています。
本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Wedbush Analyst Ives Boosts Tesla (NASDAQ:TSLA) Price Target Amid Strong Q2 Deliveries原文の翻訳を中心にまとめています。
米国株