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30%以上の上振れ余地を秘めた3つの「強気買い」テック株:スノーフレイク、ウィックス、ドラフトキングス

ストーリーハイライト

スノーフレイク、ウィックス、ドラフトキングス(厳密には消費関連循環株です)は、かなりの上昇ポテンシャルを秘めた魅力的な「強気買い」テック銘柄です。最近の急落にもかかわらず、アナリストは2024年に向け依然として楽観的な見方を示しています。

メガキャップ株がテックセクターの回復を先導してきましたが、他のテック銘柄はどうでしょうか?テックセクターのラリーが落ち着いた後、次に上昇の可能性があるのは、大規模かつ成長中の市場で事業を展開する、比較的小型のテック株かもしれません。

そこで、TipRanksの比較ツールで、ウォール街のアナリストから「強気買い」と評価され、支持され続けている3つのテック株を比較してみましょう。

スノーフレイク (NYSE:SNOW)

スノーフレイクはデータウェアハウス関連企業で、近年データ製品のエコシステムを拡大しています。ビッグデータ、データ分析、AI、サイバーセキュリティーは、同社が今後数年間で目覚ましいペースで成長できる可能性のある主要なテックトレンドです。

企業がIT予算を削減したため、スノーフレイクの使用量ベースのビジネスモデルは不利に働いたかもしれません。しかし、経済の潮目が変わり、生成的・予測的AI時代においてデータ保存と関連サービスへの需要がより重要になるにつれ、同社を無視することはできません。

アクセス可能な市場規模は巨大

現時点では、スノーフレイクのアクセス可能な市場がどの程度の規模になるかを測るのは困難です。データ(たとえ古くなったデータであっても)は、ビジネスの洞察という形で価値を掘り起こす貴重なものです。さらに、大規模言語モデル(LLM)のような生成AI技術を採用する企業が増えるにつれ、企業はモデルを構築してトレーニングするための適切なデータ基盤を必要とします。

また、スノーフレイクはサイバーセキュリティー市場に大きく食い込む手段を手に入れたと言えるでしょう。同社のクラウドデータ向けサイバーセキュリティ・ワークロードは特に魅力的で、セキュリティーチームが攻撃者の一歩先を行くことを可能にする機能を備えています。

スノーフレイクの予想PERは158.7倍と高く、アプリケーション・ソフトウェア業界の平均である約30倍を大幅に上回っています。このように高い水準では、確かにリスクは高いですが、成長の見通しも同様に高くなります。スノーフレイクがデータクラウドの背後にあるビジネスモデルを完成させることができれば、スノーフレイク株が割安であることを証明できる可能性があるでしょう。

スノーフレイク株の目標株価は?

TipRanksによれば、過去3カ月のアナリストレーティングは、19件の「買い」、5件の「中立」で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の192.60ドルは、今後12カ月で35.3%の上値余地を示唆しています。

ウィックス・ドット・コム (NASDAQ:WIX)

ウィックスは、人気のあるクラウドベースのウェブサイト制作ツールを運営するイスラエル企業です。株価は2021年と2022年に大きく下落し、最終的にその価値の約83%を失いました。ウィックスの株価は現在81ドル台で予想PERは18.6倍で推移しており、インフラ・ソフトウェア業界の平均である25倍を大きく下回っています。

生成AIが秘密兵器に

生成AIが、直感的なウェブビルダーをはるかに良くする秘密兵器になり得ると考えられます。ウィックスは多くの競合よりも優れた製品を持っているとみられ、AIはウィックスがライバルから市場シェアを奪うのに役立つツールになると考えられます。

生成AIと自動化されたコーダー(ウェブデザイナーが作成したプランを元にコーディングを行う作業)によって、ウィックスの成長ストーリーの次章が期待されます。ストーリーはここからさらに良くなっていくでしょう。UBSのアナリスト、Chris Kuntarich氏は、生成AIの収益化の可能性をめぐって、ウィックス(およびいくつかのウェブビルダー同業他社)にポジティブです。Kuntarich氏のウィックスの目標株価は125.00ドルで、約53%の上値余地を示唆しています。

ウィックス株の目標株価は?

過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が15件、「中立」が4件で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均株目標株価117.82ドルは、今後12カ月で44.1%の上値余地を示唆しています。

ドラフトキングス (NASDAQ:DKNG)

世界のギャンブル市場は、大手カジノ企業によって支配されてきました。しかし、デジタル時代への移行が進むにつれ、デジタルギャンブル企業が、かつてのカジノリーダーからシェアを奪うことは想像に難くありません。ドラフトキングスは、米国のデジタルスポーツ・エンタテインメントゲーム運営企業で、スポーツ関連のギャンプルやゲームをオンラインで提供しています。

ドラフトキングス株は、2022年12月以前に投資したほとんどの投資家にとって負けの賭けでしたが、好転した可能性があります。同社は成長を抑えることなくコストを削減しており、堅調な時期が続くとみられ、多くのアナリストが強気です。

ドラフトキングスの株価は、MoffettNathansonのRobert Fishman氏による注目すべき格上げ(「中立」から「買い」)を受けて上昇し、目標株価も31ドルから37ドルに引き上げられました。 Fishman氏は、収益改善への道筋と、主要ライバルとの市場シェア縮小を見込んでいます。ドラフトキングスが今後2年以内にスムーズに黒字移行できれば、株価は驚くほど割安になる可能性があります。

ドラフトキングス株の目標株価は?

過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」21件、「中立」4件、「売り」1件で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価36.54ドルは、33.6%の上値余地を示唆しています。

結論

テック株への注目が拡大するのであれば、高値からかなり下落している、あまり評価されていないディスラプター(破壊的革新企業)を検討するのも一案です。この記事で取り上げた3社の中で、アナリストはウィックス株の上値余地(約44%)が最も高いと見ています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、SNOW, WIX, DKNG: 3 “Strong Buy” Tech Stocks with 30%+ Upside Potential原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
TipRanksの専属編集者兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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