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ボーイングはエンジン全開へ、株は「買い」とゴールドマンのアナリスト

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時には、企業の進捗状況を把握するために、現場に入ってみることも必要です。ゴールドマン・サックスのアナリスト、Noah Poponak氏は、ボーイング(NYSE:BA)の前途を見極めようとして、まさにそれを行っています。

同アナリストは最近、サウスカロライナ州チャールストンにあるボーイング787機の生産拠点を訪問し、いくつかの心強い発見をしました。「工場は非常に印象的です。驚くほどクリーンかつ効率的で、自動化と精密性に関する現代的な製造技術に満ちていました」と語っています。

ボーイング787機、増産体制整う

ポジティブなこととして、Poponak氏は同工場に関して「より高い生産体制に移行する準備が非常に整っている」と述べています。ボーイングは、787のような「市場で最も望まれているワイドボディ機」に対する需要は十分にあると見ており、経営陣は、生産を既存のレベルから倍増させる必要があると考えています。

チャールストン工場は月産5機体制に移行しており、ボーイングは、同じく月産5機体制を目指す2番目の最終組立ラインの設立計画を明らかにしました。この拡張は、月産10台という中期目標を達成するための全体的な戦略の一環です。「生産性が向上し、空き生産能力の活用などで、この施設の利益率増加は特に強力なものになると思われます」とPoponak氏は述べています。

737 MAX機、調整作業が完了すれば大幅な増産体制へ

737 MAXについては、後部胴体(現在修正中の製造上の欠陥)の調整が計画通りに進んでおり、この前向きな進展により、2023年末までの納入ペースが向上する見込みであると同社は述べています。

機体後部の作業が完了すれば、月産38機体制でシステム全体を安定させることに主眼が移ります。それ以降は、月産42機への増産を決定するタイミングの問題であり、最終的には月産50機の目標へと進んでいきます。ボーイングは、737 MAXに関して「非常に強いナローボディ需要がある」と見ています。同社は、大幅な増産に対する十分な需要があると考えており、目標達成に向けて取り組んでいます。その結果、最終的には 「長期的に収益とキャッシュフローが大幅に向上する」とPoponak氏は見ています。

以上から、Poponak氏はボーイングをコンビクションリストに加え、258ドルの目標株価に裏打ちされた「買い」レーティングを付けています。目標株価は、今後12カ月で約19%の上値余地を示唆しています。

全体としては、ウォール街のアナリストレーティングは、「買い」14人、「中立」4人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の244.06ドルは、今後12カ月で約13%の上値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Boeing Is Firing on All Cylinders; The Stock Is a ‘Buy,’ Says Goldman Sachs文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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