11月21日 0時台には最高値1437万円台まで上昇
出典:Trading Viewビットコイン日本円チャート 1時間足
まずは、ビットコインを取り巻く内外の社会情勢や経済動向がどうなっているか、主な話題を拾ってみよう。
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アジア地域
10月の日本の消費者物価上昇率は前年同月比3.0%増
日本の10月の消費者物価上昇率は、9月(前年同月比2.9%増)から同3.0%増に上昇し、7月以来の高水準となった。電気料金は、政府の補助金の終了に伴い4カ月間で最大の上昇率を記録した(9月の3.2%に対して3.5%)。
一方、ガソリン価格は下落した(0.7% vs. 1.6%)。住宅価格(0.9% vs. 1.0%)、衣料品(2.5% vs. 2.5%)、交通費(3.6% vs. 3.0%)、家庭用品(1.8% vs. 1.0%)、医療費(0.8% vs. 1.2%)、娯楽費(2.6% vs. 2.0%)、通信費(7.5% vs. 6.7%)、雑貨費(0.7% vs. 0.7%)も上昇が続いた。
一方、教育費はさらに下落した(-5.6% vs. -5.6%)。食料品は前年同月比6.4%上昇し、2024年12月以来の低い伸び率となった。これは主に、東京都が主食価格抑制策を継続する中、米価が14カ月ぶりの小幅な上昇率(40.2%)となったことが要因である。
コアインフレ率も3.0%と予想通りとなり、3カ月ぶりの高水準となった。前月比では、0.4%上昇し、1月以来の高水準となった。
出典:総務省/TRADING ECONOMICS(11月21日08:30)
10月の日本の貿易収支は2318億円の赤字
日本の10月の貿易収支は、2,318億円の赤字となり、前年同月の4,999億円の赤字から大幅に減少した。これは、市場予想の2,800億円の赤字を上回ったことになる。
輸出は前年同月比3.6%増の9兆7,663億円と7カ月ぶりの高水準となり、2カ月連続の増加となった。前年同月比1.1%増の予想を上回ったものの、9月の4.2%増からは減速した。円安が海外への出荷額を押し上げ、米国の関税による打撃を部分的に和らげた。
一方、輸入は前年同月比0.7%増の9兆9,981億円と9カ月ぶりの高水準となり、2カ月連続の増加となった。前年同月比0.7%減の予想を覆した。この増加は、冬を前にした前倒しの調達、特にエネルギーや原材料の調達を反映している。
出典:財務省/TRADING ECONOMICS(11月21日08:50)
10月の日本の輸出は前年同月比3.6%増
日本の10月の輸出額は、前年同月比3.6%増の9兆7,663億円となり、7カ月ぶりの高水準を記録した。これは2カ月連続の増加となり、市場予想の1.1%増を上回った。円安が海外向け商品の販売額を押し上げ、米国の関税の影響を相殺した。
しかし、自動車、半導体製造装置、医薬品の需要が低迷する中、米国への輸出が7カ月連続で減少したことで、成長率は9月の4.2%増から鈍化した。韓国(-8.9%)と中東(18.5%)への輸出も減少しました。
一方、中国(2.1%)、ASEAN諸国(0.2%)、EU(9.2%)、ロシア(13.7%)への輸出は増加した。米国との貿易協定は9月に締結されたものの、日本企業は依然として15%の輸出関税の対象となっている。
当初は自動車が27.5%、その他の大半の品目が25%だった。アナリストは、自動車メーカーが関税コストを当初は値下げで吸収していたものの、今後は消費者に転嫁していくため、米国向け輸出は低迷が続くと予想している。
出典:財務省/TRADING ECONOMICS(11月21日08:50)
10月の日本の輸入は前年同月比0.7%増
日本の10月の輸入額は、前年同月比0.7%増の9兆9,981億円となり、9カ月ぶりの高水準に達した。市場予想の0.7%減を上回り、冬を控えた駆け込み需要を反映して2カ月連続の増加となった。
しかし、コスト圧力が根強く、年末に向けて企業が調達をより厳選するようになったため、直近の増加率は9月の3.0%増からは大幅に鈍化した。
輸入は中国(0.8%)、米国(20.9%)、香港(10.8%)、台湾(9.5%)、ASEAN諸国(2.5%)から増加したが、EU(-9.0%)、ロシア(-2.1%)、オーストラリア(-7.4%)、中東(-6.3%)からの輸入は減少した。
9月に米国との貿易協定が成立したにもかかわらず、日本企業は依然として15%の関税に直面しており、賃金や景況感への波及効果が懸念される。
家計の負担を軽減するため、日本政府はパンデミック以降最大規模となる21兆3000億円規模の景気刺激策を準備しており、これには2026年1月から開始される冬季光熱費補助金も含まれている。
出典:財務省/TRADING ECONOMICS(11月21日08:50)
中国への海外直接投資は10月までの1年間で10.35減
中国への外国直接投資(FDI)は、10月までの1年間で10.3%減少し、6219.3億人民元となった。2年半連続の減少が続いているものの、減少幅は2023年12月以来の最小水準となった。
製造業への直接投資は1,619.1億人民元、サービス業への直接投資は4,458.2億人民元であった。一方、テクノロジー産業への直接投資は1,925.2億人民元であった。最大の投資元はアラブ首長国連邦で、流入額のほぼ半分を占めた。英国とスイスからの投資も目立った。
出典:商務省/TRADING ECONOMICS(11月21日19:00)
ヨーロッパ地域
10月のイギリスの小売売上高は前月比1.1%減
イギリスの10月の小売売上高は、前月比1.1%減少した。これは、9月の0.7%増(上方修正)に続く横ばい予想に反するものである。これは5月以来の減少となり、スーパーマーケットの売上高は2カ月連続で減少した。
衣料品店も、多くの消費者がブラックフライデーのプロモーションを控えて購入を延期したため、9月にピークを迎えた後、販売量が減少した。通信販売やその他のオンライン小売業者も、オンライン衣料品の需要低迷などにより、販売量が減少した。
複数のオンライン販売業者は、顧客が大幅な値引きを待つため、購入を延期したと指摘している。10月までの3カ月間の販売量は、7月までの3カ月間と比較して1.1%増加し、前年同期比では0.4%増加した。
前年同月比では、0.2%増加し、5月の減少以来の最小の伸びとなり、9月の1.0%増から減速した。
出典:英国国家統計局/TRADING ECONOMICS(11月21日16:00)
11月のフランスの景況感指数は98.0
フランスの11月の製造業景況感指数は、10月の101.0から98.0に低下し、予想および長期平均の100を下回った。
悲観的な見方は、全受注高で10月の-15から-20に低下、海外受注高で-4から-15に低下と、主にその他の輸送機器に影響を与えている点で著しく悪化した。個人生産見通しの楽観的な見方は19から14に緩和したが、依然として長期平均を大きく上回っている。
一方、過去の生産は改善した(-10対-13)ものの、平均を下回ったままだった。完成品在庫に関する楽観的な見方は低下し(16対19)、全般的な生産見通しは-10で依然として低調、経済の不確実性は30付近で推移した。
労働力バランスはわずかにマイナスに転じ(-1対0)、予想販売価格動向は4から2に低下した。セクター別では、食品および飲料で信頼感が上昇し、コンピュータ、電子、光学製品で上昇し、輸送機器で低下し、その他の製造業でわずかに改善した。
出典:国立統計経済研究所/TRADING ECONOMICS(11月21日16:45)
11月のドイツの製造業購買担当者景況指数は48.4
ドイツの11月のHCOB製造業PMIは、10月の49.6から48.4に低下し、予想されていた49.8への改善を下回り、暫定推計によると6カ月ぶりの大幅な縮小となった。
生産は7月以来の最低ペースで拡大し、新規受注は輸出売上高の急激な減少が主な要因で、3カ月ぶりに減少した。製造業の受注残も、生産能力への圧力低下を反映してさらに減少した。
同部門の雇用は引き続き減少しており、人員水準は10月よりもやや速いペースで減少している。価格面では、工場出荷手数料が4カ月ぶりに減少し、購入価格も引き続き下落しているものの、下落率は緩やかで、最近の下落傾向の中で最も低い水準にある。
こうした課題にもかかわらず、製造業は景況感の回復を報告し、今後1年間の生産に対する楽観的な見方は3カ月ぶりの高水準に達した。
出典:S&P Global/TRADING ECONOMICS(11月21日17:30)
11月のイギリスの製造業購買担当者景況指数は50.2
速報値によると、イギリスの11月のS&P Global製造業PMIは、50.2となり、10月の49.7から上昇し、市場予想の49.2を上回った。
これは2024年9月以来の高水準であり、国内受注の増加と輸出需要の減少の緩和に牽引され、生産が2カ月連続で拡大したことで、製造業の成長回帰を示している。注目すべきは、新規受注が1年以上ぶりに増加したことである。
ただし、多くの製造業は依然として世界的な需要の低迷と海外競争の激化を報告している。一方、需要の低迷と政策の不確実性を受け、企業が退職者の補充を控えたことで、雇用水準はより速いペースで減少した。
インフレ面では、投入コストの圧力が1年強ぶりの低水準に緩和し、工場出荷価格は2023年10月以来初めて下落した。企業景況感も11月にわずかに改善した。
出典:S&P Global/TRADING ECONOMICS(11月21日18:30)
11月のイギリスのサービス業購買担当者景況指数は50.5
イギリスの11月のS&P Globalサービス業PMIは、50.5となり、10月の52.3から低下し、市場予想の52を下回ったことが速報値で示された。これは、サービス業セクターの7カ月連続の成長となったが、成長率は小幅で、継続中の成長率の中で最も低いものとなった。
新規受注は、11月の予算発表を控えた顧客企業の慎重姿勢を受け、7月以来初めて減少した。同時に、前回の調査期間と比較して人員が大幅に減少した。
報道によると、多くの企業は、需要の低迷と政策をめぐる不確実性を受けて、退職した従業員の補充をせず、テクノロジー投資に注力しているようだ。給与の上昇圧力も指摘されている。
物価面では、コスト上昇にもかかわらず、競争圧力により、生産物価上昇率が大幅に低下した。最後に、消費者需要の低迷、経済・政治情勢の不確実性、そしてコスト上昇に対する懸念が残る中、事業活動の見通しは10月の12カ月ぶりのピークから緩やかになった。
出典: S&P Global/TRADING ECONOMICS(11月21日18:30)
第3四半期のユーロ圏の交渉賃金は前年同期比1.87%増
ユーロ圏の第3四半期の交渉賃金は、前年同期比1.87%上昇し、前四半期の上方修正後の同4.01%増から鈍化した。これは2021年第4四半期以来の最低の年間賃金上昇率であり、インフレ率が2026年にECBの目標である2.0%を下回る見込みであることを示唆している。
出典:欧州中央銀行/TRADING ECONOMICS(11月21日19:30)
北米地域
10月のカナダの新築住宅価格は前月比0.4%減
カナダの10月の新築住宅価格は、前月比0.4%下落し、9月の同0.2%下落に続き、8カ月連続で上昇なしとなった。このデータは住宅市場の軟調な推移を浮き彫りにしている。地価指数は横ばいだったが、住宅価格指数は0.6%下落した。
オンタリオ州の価格は前月よりわずかに下落率が大きく(-0.6%対-0.5%)、ケベック州は1.1%から0.3%に下落した。
出典:カナダ統計局/TRADING ECONOMICS(11月21日22:30)
10月のカナダの小売売上高は前月比横ばいと予想
カナダの10月の小売売上高は、速報値によると、前月比横ばいになると予想されている。これは、米国との貿易をめぐる不確実性とカナダ銀行(BoC)の金利見通しが消費者の購買行動に影響を与えたためである。
9月は同0.7%減となり、8月の同1.0%上昇から反転した。これは、速報値と一致している。自動車・部品販売店の小売売上高は大幅に減少し(-2.9%)、主に新車販売店(-3.6%)が中心となった。
一方、建築資材・園芸用品販売店(-2%)と雑貨小売業(-0.5%)の売上高も減少した。一方、食品・飲料小売業(0.8%)とガソリンスタンド(1.9%)は、販売数量の減少(-1%)にもかかわらず、売上高は増加した。前年同月比では3.4%増加した。
出典:カナダ統計局/TRADING ECONOMICS(11月21日22:30)
このような状況がビットコインの値動きにどんな影響を及ぼしたのだろうか。以下は11月21日のビットコインの値動きを時系列(1時間足)に沿って説明したものである。
ビットコインの11月21日の値動き
| ビットコイン価格 | |
| 始値 | 14,371,686円 |
| 高値 | 14,372,681円 |
| 安値 | 12,635,000円 |
| 終値 |
13,330,632円 |
始値14,371,686円で寄りついた後、最高値14,372,681円まで上昇したが、14,170,765円まで押し戻されて下落し、4時台には13,584,998円まで下落したが、13,702,786円まで買い戻されて上昇した。
7時台には13,933,515円まで上昇したが、13,907,203円まで押し戻されて下落し、11時台には13,442,353円まで下落したが、13,456,572円まで買い戻されて上昇し、14時台には13,593,800円まで上昇したが、13,569,298円まで押し戻されて下落した。
19時台には12,780,501円まで下落したが、12,965,130円まで買い戻されて上昇し、20時台には13,074,805円まで上昇したが、12,905,516円まで押し戻されて下落し、21時台には最安値12,635,000円まで下落したが、13,041,468円まで買い戻されて上昇した。
23時台には13,425,225円まで上昇したが、押し戻されて、23時59分59秒には終値13,330,632円をつけ、11月21日の取引をひけた。この日1日のビットコインの値動きは最安値最高値ベースで、1,737,681円であった。
11月22日の価格予想及び、注目のイベント
ビットコイン価格予想:13,600,000円~13,100,000円
| 経済指標 | 時間 |
| 特筆すべきものはなし |
| 政治・経済イベント(日本) | 時間 |
| 特筆すべきものはなし |
| 政治・掲載イベント(課外) | 時間 |
| 南アフリカ・G20サミット(~23日)(ヨハネスブルク) | |
| ベトナム・VietnamWood 2025 (ホーチミン) | |
| インドネシア・Processing and Packaging Expo | |
| インドネシア・Plastic & Rubber Expo | |
| アラブ首長国連邦・Crypto Horizons 2025(ドバイ) | 08:00~16:00 |
| スペイン・DEXT FORCE Festival 2025(バルセロナ) | 09:00~18:00 |
| アルゼンチン・Devconnect Argentina 2025(ブエノスアイレス) | 09:00~18:00 |
| セルビア・Cryptica Conference 2025(ベオグラード) | 09:00~18:00 |
| アルゼンチン・ETHGlobal Buenos Aires 2025(~23日)(ブエノスアイレス) | 09:00~18:00 |
| 豪・Australian Crypto Convention 2025(~23日)(シドニー) | 09:00~18:00 |
| ベトナム・Global Electronic Intelligent Manufacturing Show – Vietnam 2025(ハノイ) | |
| フランス・B Only The Bitcoin Conference(~23日)(アヌシー) | 09:00~18:00 |
| 英・BITFEST 2025(~23日)(マンチェスター) | 09:00~18:00 |
| 独・Economia Bitcoin 2025(~23日)(ベルリン) | 09:00~18:00 |
| ギリシャ・Thessaloniki Blockchain Summit 2025(テッサロニキ) | 12:00~18:00 |
| アルゼンチン・ETHACC Demo Day 2025(ブエノスアイレス) | 13:00~16:45 |
| 要人発言 | 時間 |
| 特筆すべきものはなし |
11月22日のビットコインは、始値13,332,028円で寄りついた後、13,365,072円まで上昇したが、12,979,000円まで押し戻されて下落し、1時台には12,870,002円まで下落したが、13,284,720円まで買い戻されて上昇した。
2時台には13,394,010円まで上昇したが、13,281,302円まで押し戻されて下落し、3時台には13,035,152円まで下落したが、13,242,500円まで買い戻されて上昇し、4時台には13,304,411円まで上昇したが、13,167,871円まで押し戻されて下落した。
5時台には13,050,000円まで下落したが、13,218,593円まで買い戻されて上昇し、6時台には13,376,459円まで上昇したが、13,332,449円まで押し戻されて下落し、8時台には13,157,500円まで下落したが、13,322,128円まで買い戻されて上昇した。
9時台には13,386,793円まで上昇したが、13,259,881円まで押し戻された。10時台には13,337,776円まで上昇したが13,330,525円まで押し戻された。11時台には始値13,335,888円で寄りついた後、下落している。、
今日のポイント
11月21日のビットコインは、終値ベースで、2日間連続マイナスの値動きとなった。0時台には最高値1437万円台まで上昇したが、その後は伸びを欠いて押し戻され、終値は333万円台をつけ、取引を引けた。
ローソク足の動きを一億均衡表でみると、ローソク足は雲の下にあることから、トレンドは下落トレンドが継続しているといっていいかもしれない。ただ、ローソク足は基準線の上を推移しており、その基準線は右肩さがりあから水平に転じてきている。
また、転換線は基準線を下から上へ突き抜けるゴールデンクロスを形成している。しかし、遅行スパンはローソク足の下に位置している。これらのことから、ローソク足は上昇するといえるし、下落するともいえる。なんとも中途半端名ことしか言いようがない。
それは6時台からのローソク足の動きにも現れている。全体的な流れは下落トレンドにあるといっていいだろう。ただ、そのなかでローソク足の動きはただ下落するのではなく、おそらくはレンジ相場を形成していくのではないだろうか。
したがって、現時点(11時台)では1330万円台で推移しているが、上昇すれば1350万円台から1360万円台、下落すれば1320万円台から1310万円台までの値動きとなるだろう。
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ビットコイン(BTC/Bitcoin)とは?特徴と今後の将来性・価格予想


