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メキシコペソの今後の見通しを大予想!これから価格は上がる?下がる?

メキシコ
この記事を読んでほしい人
✔ メキシコペソにこれから投資したい方
✔ メキシコペソの価格予想をしたい方
✔ 高金利通貨に投資したいとお考えの方

高金利通貨として人気のメキシコペソは今後どのような値動きをしていくのでしょうか。

これまでメキシコが置かれてきた環境、政治、経済の面からメキシコペソの現状と今後について解説します。

この記事の要約
  • メキシコはNEXT11に分類されBRICsに次ぐ潜在成長力がある有望な新興国
  • 若い世代が多く、自動車部門の対米輸出が好調
  • メキシコのオブラドール大統領、アメリカのトランプ大統領の2人の大統領の動向には注意が必要
  • メキシコペソは新興国通貨の中では比較的安定した動だが余裕を持った投資がおすすめ

メキシコペソは今後購入すべき?

メキシコはブラジル、アルゼンチンと共に中南米の中心的存在となっている新興国です。

北の国境でアメリカと接していて、西側は太平洋、東側はメキシコ湾とカリブ海に面しています。天然資源が豊富で銀の生産量は世界1位、鉛が世界5位、石油は世界有数の産油量を誇っています。

またメキシコはNEXT11に分類されている国で、BRICsに次ぐ潜在成長力があるとされている有望な新興国とされています

メキシコメキシコの通貨は「メキシコペソ」ですが、1821年にスペインから独立した後はしばらくはスペインの通貨が使用されていました。

1863年から段階的に独自通貨が発行され、通貨の価値も安定していました。ところが、1970年代からのインフレにより、価格を大きく下げ1993年にデノミが行われ、1994年からは変動相場制へと移行して現在に至ります。

メキシコペソ投資のメリット

メキシコは新興国の中でも外国人投資家からの評価が高い国です。

メキシコは産業構造がロシアのように原油だけに頼っておらず、工業製品の輸出量も多いため、一次産品価格の動向に左右されてしまうような経済構造ではないというメリットもあります。

また、2010年以降、日系企業の進出先としても注目されており、2016年には1000社を超える日系企業がメキシコに進出しています。

メキシコに進出している日系企業の中心は自動車関連企業で、メキシコは日本の自動車メーカーの世界有数の生産拠点となっています。

メキシコペソ投資メキシコペソのデメリット

メキシコペソは1994年のテキーラショック、2008年のリーマンショックにより大幅に値を下げました。

新興国通貨であるがゆえにショック相場では大暴落をする傾向にあります。

ただ、メキシコはメキシコ中銀がIMFと米国のFRBと協力して大規模なセーフティーネットを準備していますので、ショック後に大きな混乱が長引かずに済むという傾向もあります。

リーマンショック後もメキシコペソは2009年3月には底を付け、回復に転じています。しかし、新興国通貨であり、必ずしも安定しているとは言えません

メキシコペソのチャート。これまでと今後の推移

メキシコペソは米国経済の影響を受けやすく、価格もかなり大きく動く場合もあります。

過去のメキシコペソ円のチャートを振り返りながらどのようなタイミングで相場が動き、変動するのか振り返ってみましょう。

メキシコペソ円の価格の推移

近年の値動きを見る前にメキシコペソの長期の値動きを簡単に解説したいと思います。

メキシコペソ円月足

メキシコペソは1970年代からインフレにより、急速に価格が下落していきました。

さらに1994年の政治不安によるテキーラショックにより海外投資家の資金逃避が集中し、メキシコペソが急落しました。

1994~95年にはメキシコペソを変動相場制へ移行するさなか、14円台まで急落します。

1998年にはロシア財政危機、2001年にはアメリカ同時多発テロ事件によりメキシコペソは9円台まで下落、2008年のリーマンショックでは6円台まで下落します。

その後2011年~12年までは円高局面が続き、1メキシコペソ=5.3円まで下落しますが、2012年後半から米国景気の回復によりドル高傾向になり、8円台まで回復します。

これまで急落と横ばいを繰り返しており、長期的には下降トレンドを形成されています。

それでは近年の値動きを見ていきます。

メキシコペソ円週足

2016年 米大統領選トランプ氏当選

2016年11月8日、米大統領選でのトランプ氏の勝利は世界に衝撃を与えました

アジアでは株価が大暴落し、米市場も混乱しました。トランプ大統領の誕生は、メキシコにも大きなショックを与えました。

メキシコ人移民を「強姦者」「麻薬密売人」と呼び、米墨両国間の国境に壁を建設し、費用をメキシコに払わせるとした壁発言はメキシコにとってネガティブなニュースで、為替も大混乱に陥りました。

チャートを見ると、トランプ氏が当選した週のローソク足は上下に長いひげをつけた大陰線を描いており、価格が上下に大きく揺れたことをうかがわせます。

2017年 NAFTA改正に向けた交渉

北米自由貿易協定(NAFTA)は米国・メキシコ・カナダによる3か国間の自由貿易協定です

1994年に発効され、順次関税が撤廃されましたが、トランプ大統領は2017年の就任当時からNAFTAによって拡大した米国の貿易赤字・雇用減少の改善に向けて再交渉を始めました。

メキシコではNAFTAにより部品・機械類のような工業製品部門が成長したため、米国のNAFTA撤退は経済成長の停滞、雇用の喪失につながりかねない問題でしたが、2017年当時は米国とメキシコ間よりも、どちらかといえばカナダの交渉が重要課題となっていました。

2017年の再交渉では結果的に、2018年9月にNAFTAをUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)に置き換えることで合意しています。

為替では2017年はトランプ大統領が就任してから米ドルは上昇基調を続けました。メキシコペソもそのトレンドに習い、上昇トレンドを描いています。

2018 トルコショックが起こるも下落は限定的・メキシコ大統領選

2018年は世界経済を揺るがすトルコショックが8月10日に起こりましたが、メキシコペソの下落幅は限定的な範囲に収まりました。

一方国内では7月1日に大統領選があり、ロペス・オブラドール氏が勝利し、年末に大統領に就任しています。

2019はどうなる?オブラドール政権の本格始動とトランプ米大統領の動向に注目

2019年は2018年12月に就任した新大統領オブラドール氏の政権が本格的に始まります。

前政権が自由主義経済への構造改革を推し進め、2017年には9年ぶりにプライマリー収支の黒字を達成させ、公的債務残高のGDP比も10年ぶりに減少させたという好条件の環境のもとでどのように運営されていくかに注目が集まっています。

ただ、オブラドール政権の左派的な姿勢やばらまき政策がかえって経済を逆戻りさせてしまうことも懸念されています。

また、5月31日にトランプ大統領が突如メキシコに制裁関税を課すと発言したことでメキシコペソは大きく下落しました。結局6月7日に合意が行われ、関税は停止されましたが、今後トランプ大統領が同様の発言をする可能性は十分に考えられます

米大統領選が近づくにつれ、トランプ大統領がメキシコを「口撃」しないとも限らず、メキシコにとってはリスク要素になっていると言えます。

つまり、トランプ大統領次第ではメキシコペソの急落や暴騰など為替が安定しない場面があり得るというメキシコペソにとってはリスクが高い状態です。

メキシコペソの金利政策を予想

メキシコの金融政策は2001年からはインフレ率を政策目標とするインフレターゲット制を導入しています。

現在のメキシコのインフレ目標値は2~4%となっており、2017年は6.04%、2018年4.90%と高水準でしたが2019年発表の指標は3.89%とメキシコ中銀のインフレ上限目標の4%以下まで収束しました。

米国の高金利政策とメキシコの高インフレにより、メキシコも高金利水準で推移してきましたが、米国の金利政策の変化と、インフレが落ち着いてきたことにより今後の金融政策に注目しておきたいところです。

米国利上げが続けば金利は上昇

今後メキシコがこれ以上金利を上げる可能性は低いです。

金利を上げるとすれば

  • 米国が利上げを行うこと
  • メキシコのインフレ率が再び上昇

した場合です。

現状で米国は利上げ政策から金利据え置きから利下げへと方針転換しています。ただ、このまま米国が金利を据え置きし、高インフレ状態になった場合は引き締めを行わざるを得ませんので利上げすることもあり得ます。

とはいえ、メキシコの高金利は海外投資家に歓迎されている面もありますのでペソを下支えしやすい部分もあります

インフレが計画通り収束すれば金利は下がる

近年、インフレ率が収束したのは為替レートが安定的に推移したことが主な要因です。

今後の為替の値動きにもよりますが、今後も中銀のインフレターゲットの上限である4%以下に落ち着くようであれば、これまで8.25%まで引き上げてきた金利を利下げする可能性があります。

利下げは住宅ローン、自動車ローンなどの耐久消費財の消費活性化を促すため、2017年以降低迷を続けてきたメキシコ国内の内需にとって好材料となります。

メキシコの経済から今後を推察

それではメキシコの近年の経済を見ていきたいと思います。

近年のメキシコ経済は

  • 若い世代が多い
  • 自動車部門の対米輸出が好調
  • 米国景気と連動性がある

という特徴がありますので1つずつ解説していきたいと思います。

若い世代が多く、経済が活性化しやすい

メキシコは人口約1億3000万人に対し、生産年齢人口は約67%、中央年齢は27.0歳です。

日本の中央年齢が世界で1番高齢の45.9歳であることと比較するとメキシコは若い世代が多いことが分かります。

豊富な労働力があり、従属人口が少ない為、社会保障費の負担が少ない状態です。つまり、日本と反対で支えられる人よりも支える人の方が多く社会保障も無理なく運営できる人口構造です。

このため、国家予算を経済成長へ振り分けやすく、経済が活性しやすいという期待があります。

自動車部門の対米輸出が好調

メキシコは輸出面では米国への依存度が高く、対米輸出は全体の8割を超えています。一方米国側としてもメキシコは輸入相手国の第2位となっています。

メキシコから米国への輸出品目で特に目立つのが自動車部品です。米国にとってもメキシコの自動車部品は自動車部門で最大となっており、自動車製造において低コストを実現できる良いパートナーとなっています。

メキシコは天然資源の産出国ですが、天然資源1本に頼ることなく工業製品を主な輸出産品として成り立たせていることが大きな経済的アドバンテージになります。

米国景気との連動性が特徴

メキシコの経済の大きな特徴は、米国の景気にシンクロするような動きを見せる事です。

1994年にNAFTAが発効してからメキシコは米国向け工業製品の生産拠点として米国企業、欧州、日本企業が進出しました。

こうして次第にメキシコの貿易相手での米国の割合が増え、米国への依存度が高まりました。

特に2000年代以降は米国の株価、米ドルの為替の推移に合わせてメキシコの株価、メキシコペソも動くのが特徴となっており、今後のメキシコペソの行方は米ドルの動き次第であるともいえます。

メキシコの現在の財政状態と今後

次に財政の状況を見ていきます。

ポイントは

  • 財政赤字だが他の南米諸国に比べて安定している
  • 底堅い個人消費が経済成長を支えている
  • メキシコ中銀のセーフティーネットによりショック相場にも対応する仕組みがある

です。

財政収支は赤字だが他の南米諸国に比べて安定

メキシコは2000年代から財政収支の赤字が続いています。しかし、メキシコの財政赤字の対GDP比は縮小傾向にあります。

一方、ブラジルは2014年に財政赤字が拡大して以来、景気の悪化が拡大しています。もう一つの中南米の大国アルゼンチンは大豆価格の下落による歳入減少のあと、財政政策のしくじりから赤字の拡大が止まりません。

メキシコの場合はブラジル、アルゼンチンに比べて財政規律が良い状態で運営されています。

個人消費が経済成長を下支え

メキシコ消費者信頼感指数
メキシコの経済の拡大は旺盛な個人消費によって下支えされています

海外で働くメキシコ人の家族宛ての海外送金によるものが大きく、その送金額は年間250億ドルを超える規模と言われています。

消費者マインドを示すメキシコの消費者信頼感指数の推移をみると2016~2017に大幅下落していることが分かります。この時期、ちょうど米大統領選でトランプ氏が勝利、2017年1月にトランプ大統領が就任した時期と重なりますが、トランプ大統領が直接関係しているというよりは、ガソリン価格が20%もの大幅上昇をしたことが原因とされています。

このことから、トランプ大統領の動向がメキシコの個人消費に直接影響を与え続けることは考えづらいとみられます。

ショック相場でもメキシコペソ急落を抑えたメキシコ中銀の予防措置

リーマンショック後、世界経済はいくつかのショック相場を経験してきました。

直近ではトルコショックによりトルコリラをはじめとした新興国通貨を中心に大幅下落をしました。そんな中、メキシコペソの下落は限定的な範囲に収まりました

これはメキシコ中銀がIMF、米国のFRBと協調して強力な予防措置を配備していることによります。リーマンショック直後からメキシコ中銀は米FRBとの間で大規模な通貨スワップ協定を締結し、IMFからも特別融資枠を得ています。

これらの外貨資金が余裕を持って用意され、金融危機を乗り切るための資金調達を円滑化させた結果、メキシコペソの下落を限定させることができ、投資家からもメキシコペソが好感を持たれるようになりました。

メキシコの政治情勢は?

前政権による構造改革が新政権の左派的政策で逆戻りの可能性も!?

前政権のペニャ・リエト大統領は2012年末以降、大規模な自由主義的構造改革を推し進めました。

代表的なものは石油産業の大改革で、それまで国有石油会社PEMEXに石油産業が独占され、外資の参入は禁止されていました。その結果、石油資源の探索、採掘作業が低下し、産出量が低下したことで石油産業が縮小したことを受けて2014年8月にエネルギー改革がされ、76年ぶりに石油産業へ外資が参入、100社以上の入札があり、外資企業が参入しました。

ところが、ペニャ・リエト大統領の汚職問題により政権交代が起こり、新政権のオブラドール大統領左派色を強める発言をしています。

石油産業では国有石油会社PEMEXの役割を再強化する方針を打ち出しています。メキシコの産油量は2004年のピークから45%近くも減少しています。

石油関連の収入は政府歳入の20%を占めているため、メキシコの財政にとっても重要で、今後の動向が注目されています。

米国とのNAFTA再交渉と「国境の壁」問題

2019年5月31日、トランプ大統領が不法移民問題を理由に、メキシコに対して制裁関税を課すと発言したことからメキシコペソは対米ドルで2%超も急落しました。

トランプ大統領の制裁発言まで、NAFTA(北米自由貿易協定)に進展が見られるなど、米大陸の通商問題は解決に向かっていると見られていただけに市場の失望は大きく、為替は急落で反応しました。

結局6月に入り、トランプ大統領は制裁を無期限で延期するとの声明を出し、危機は免れましたが、いつまたこのようなことが起こるとも限りません。

そもそも、メキシコ国境からの米国への不法移民はグァテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルからの移民で、メキシコは通過されているだけのことがほとんどです。したがってメキシコがこの問題を解決するのは非常に難しい問題であると言えます。

今後、トランプ大統領が同様の発言をすることがあればメキシコペソのレートが安定しない状態になる恐れがあります。

格差・治安の悪さが経済にも悪影響となっている

メキシコの抱える大きな問題の1つが格差と貧困問題です。

メキシコでは上位10%の高所得者の所得が下位10%のの所得の20倍にも上り、所得の格差が際立っています。

経済開放により製造業の集積が進んだメキシコ北部と農業が中心となっている南部地域との格差が大きく、治安の悪化などにもつながっています。

オブラドール政権は最低賃金の引き上げを表明しており、法改正が始まっていますが、これが経済にどのような結果をもたらすかが焦点となります。

今後まとめ

 

この記事のまとめ
  • メキシコはNEXT11に分類されBRICsに次ぐ潜在成長力がある有望な新興国
  • 若い世代が多く、自動車部門の対米輸出が好調
  • メキシコのオブラドール大統領、アメリカのトランプ大統領の2人の大統領の動向には注意が必要
  • メキシコペソは新興国通貨の中では比較的安定した動だが余裕を持った投資がおすすめ

メキシコペソは米国と強い経済的つながりを持っており、今後の米国景気によりメキシコの景気も左右される状況です。

また、メキシコのオブラドール大統領アメリカのトランプ大統領の2人の大統領の動向には注意が必要です。

2020年には米大統領選が控えていますので、トランプ氏の過激な発言がペソ相場を揺るがしかねないため、注意が必要です。

今後は国内の政策による景気動向はもちろんですが、米ドルの値動き、石油価格がメキシコペソを引っ張っていく展開となりそうです。新興国通貨の中では比較的安定した動きをするメキシコペソですが、下落リスクも考え、余裕を持った投資をしていくことがおすすめです。

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