今回は、ビットコインFXで使えるテクニカルツール「ボリンジャーバンド」の解説です。
- ボリンジャーバンドとは?そもそも何?
- 「標準偏差?シグマ?」難しすぎて分からない
- ビットコインFXでボリンジャーバンドは使える?
ビットコインFXは、為替や株式とも違った新しい投資商品です。
なので、従来のボリンジャーバンド通りに考えた方が使えるとは限りません。
トレード初心者なら、なおさら難しく感じるでしょう。
ボリンジャーバンドについて、基礎~ビットコインFXへの応用まで解説します。
ようするに、この記事を読めば「ボリンジャーバンドでビットコインFXを取引ができる」内容です。
ボリンジャーバンドとは?
ボリンジャーバンドとは、価格のボラティリティ(変動幅)を予測できるテクニカルツールです。
- 単純移動平均線(Simple Moving Average:SMA)
- 標準偏差
これら2つを計算し、統計上は価格の変動がバンド内に収まるといった考え方をします。
計算式を覚える必要はありません。
全ての取引ツールでは、自動的に計算し、チャート上に「バンド」と「中心線(SMA)」で描かれます。
価格の平均的な動きである移動平均線と、統計学の標準偏差を使ってボラティリティ(変動幅)を予測しているのがボリンジャーバンド。
ざっくり、どんな数字から作られているか?を覚えておけばOKです。
標準偏差とは、統計学の用語です。
「ランダムに動く数字でも、一定の確率で収まる幅がある」といった考え方になります。ボリンジャーバンドでは、標準偏差68%(1σ)と標準偏差95%(2σ)が一般的には使われています。
ボリンジャーバンドの見方
ビットコインFXで使うボリンジャーバンドは上記の形が良いです。
- バンドの上限と下限
- 中心線(20期間のSMA)
他には、上下限だけでなく1σ~5σほど設定して、バンドの本数を増やす場合もあります。
初心者は、まず「2σ」。標準偏差を「2」と設定したバンドが1つの形をマスターしましょう。
なぜなら、複数のバンドを表示しても、使いこなすのは難しいからです。
実際に、ビットコインFXは、4時間足以降、2σのボリンジャーバンド内におさまります。
ボリンジャーバンドのシグナルは3つ
ボリンジャーバンドを使った売買シグナルを解説します。
売買シグナルとは、「買い」と「売り」の注文を判断する際に参考になるパターンです。
- バンドウォーク
- スクイーズ
- エクスパンション
ここでは、初心者向けに3種類。簡単なボリンジャーバンドの売買シグナルを解説します。
いずれも、ローソク足チャートとバンドを組み合わせて判断します。
バンドウォーク
- バンドに沿う形でローソク足が推移
- トレンドの継続を示唆
バンドウォークは、ボリンジャーバンドの上下限いずれかに沿う形で、ローソク足が形成される状態です。
バンドウォークが見られていると、トレンドが継続する可能性が高いと判断できます。
なぜなら、ボリンジャーバンドは価格の変動幅を予測する役割だからです。
つまり、バンドに沿う形のローソク足は、変動幅で最大限の値動きをしていると言えます。
方向性が明確で、一方的に上昇・下降をしていると言えます。
- 下限でバンドウォークが見られた→売りポジションをキープ・短期足で戻り売り
- 上限でバンドウォークが見られた→買いポジションをキープ・短期足で押し目買い
このように判断ができます。
例えば、4時間足でバンドウォーク(下限)が見られれば、1時間足以下で戻り売りをするといった使い方が考えられます。
スクイーズ
- バンドの幅が徐々に縮小
- レンジ相場入りを示唆
スクイーズは、取引をしない「待ち」の判断ができるシグナルです。
ボリンジャーバンドが、徐々に縮小していき「レンジ相場」を示唆させます。
つまり、価格の変動が少なく、方向感もありません。
なので、取引をあえて行う必要なく次の展開を待ちましょう。
エクスパンション
- バンドの幅が大きく拡大
- トレンド相場入りを示唆
エクスパンションは、トレンドが発生した段階で見られるシグナルです。
ボリンジャーバンドが大きく拡大し、同時に動くローソク足の方向へトレンドが発生しやすいです。
例えば、上記のチャートではエクスパンションと共に、価格が下がっています。
「価格が下」ですから、売り目線の取引を検討するという事です。
ちなみに、エクスパンション→トレンド発生の場合は、バンドウォークが続いて発生しやすいです。
ボリンジャーバンドを表示する方法
ボリンジャーバンドは、定番のテクニカルツールです。
なので、ほとんどの取引ツールで利用できます。
本記事では、「TradingView(トレーディングビュー)」を使って解説します。
- ログチャート
- 自動スケーリング
- 国内大手ビットフライヤーのチャート
ビットコインFXの分析記事でも、TradingViewを使って行っています。
個人的には、同様のチャートが表示できるのでオススメです。(無料版で十分)
- Bollingerband
- BB
- 標準偏差バンド
いずれも同じボリンジャーバンドです。取引ツールによって、表記名が違います。
【期間設定・特性】ビットコインとボリンジャーバンド
ここでは、ビットコインにおけるボリンジャーバンドの特徴を解説します。
ビットコインは、他の投資商品とは異なる性質があります。
- 1年間を通して「休場」の概念がない
- 為替以上にボラティリティが大きい
- デジタルアセット(電子資産)としての側面
ですから、ボリンジャーバンドを含むテクニカルツールでは、特徴的な動きがあるので解説します。
ビットコインのボリンジャーバンド設定
ビットコインでボリンジャーバンドを使う際は、「20期間・標準偏差2」の設定がオススメです。
なぜなら、ビットコインは価格変動が非常に激しく、細かい変動をボリンジャーバンドで捉えるのは難しいからです。
標準偏差2とは、統計学上およそ95%の確率で価格が収まるバンド幅になります。
現状のビットコインは、この標準偏差内で収まりやすいです。
4時間足以上のチャートで分析すると良いでしょう。
ビットコインFXチャートに、20期間・標準偏差2のボリンジャーバンドを表示しました。
実際に、ボリンジャーバンド内で価格が推移しているのが分かります。
ビットコインのボリンジャーバンド特性
ビットコインのボリンジャーバンドには、見られやすい特性があります。
「スクイーズが短くなりやすい」といった特性です。
なぜなら、前述した通り「ビットコインは休場の概念がない」「変動が大きい」といった特徴があるからです。
つまり、他の投資商品より相場のサイクルが早いという事です。
例えば、ボリンジャーバンドは「スクイーズ→エクスパンション→バンドウォーク」の順番に収縮と拡大を繰り返します。
どんな投資商品でも、ボラティリティを縮小させてから、大きく動くといった特徴があります。
しかし、ビットコインのスクイーズは短期間で形成されやすい傾向があります。
まとめ
今回は「【基礎】ボリンジャーバンドの使い方。ビットコインFXの期間設定など解説!」のテーマでした。
- ボリンジャーバンドは、ボラティリティを予測できる
- ボリンジャーバンドのシグナル「バンドウォーク・スクイーズ・エクスパンション」
- ビットコインFXは「20期間・標準偏差2」の設定でボリンジャーバンドを使う
ボリンジャーバンドは、標準偏差を複数表示しなければ、初心者でも扱いやすいテクニカルツールです。
ビットコインFXは、変動が激しいので同じく変動を予測するボリンジャーバンドは相性が良いと言えます。
ぜひ、ご活用ください。
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