仮想通貨の仕組み

ステーブルコインとは。投資して儲かる?購入前に確認すべきポイントを徹底解説!

ステーブルコイン
この記事を読んでほしい人
✔ ステーブルコインに興味があるという方
✔ リスク回避の方法を知りたい方
✔ 暗号資産(仮想通貨)は損をしそうで怖いという方

価格変動が激しいのが売りでもある暗号資産(仮想通貨)ですが、価格が上がりすぎて手が出せなかったり、逆に下がりすぎて手が出せない、という現状もあります。

暗号資産(仮想通貨)の極端な価格変動というデメリットを解消する存在として、近年注目を集めている暗号資産(仮想通貨)がステーブルコインです。

今回は、注目を集めるステーブルコインとはなにか、価格変動の少ないステーブルコインは果たして儲かるのかについて解説を行います。

この記事の要約
  • ステーブルコインは価格変動の少ない暗号資産(仮想通貨)で「リスク回避が可能」「送金速度が速い」「資産として活用できる」という特徴がある
  • ステーブルコインには「法定通貨担保型」「暗号資産(仮想通貨)担保型」「無担保型」の3種類がある
  • ステーブルコインの課題として「価格の裏づけの妥当性が不明」「今後発展するかは未知数」「マネーロンダリングに悪用される可能性」など
  • ステーブルコインを扱う暗号資産(仮想通貨)取引所は「GMOコイン」「Binance」

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ステーブルコインとは価格変動が少ない暗号資産(仮想通貨)

ステーブルコインは、価格変動の少ない暗号資産(仮想通貨)です。

別名「ペッグ通貨」とも呼ばれています。「ステーブル=安定」「ペッグ=釘を刺されて固定」という意味です。

ステーブルコインは通常の暗号資産(仮想通貨)とは違い、基本的に法定通貨などに連動しており、価格変動はそこまで大きくはありません。

ステーブルコインの特徴は3つ

安定した暗号資産(仮想通貨)ともいえるステーブルコインですが、価格変動が激しくない分、投機としての魅力は他の暗号資産(仮想通貨)ほど大きくはありません。

ステーブルコインの魅力は、安定した資産としての暗号資産(仮想通貨)となりえることです。ここでは、ステーブルコインの魅力ともいえる特徴を3つ解説していきます。

価格変動が少なくリスクヘッジ可能

ステーブルコインという暗号資産(仮想通貨)の最大の特徴でもあり、魅力でもあるのが、価格変動の少なさです。

ステーブルコインは、基本的に法定通貨などに連動していますので、他の暗号資産(仮想通貨)のような激しい価格変動が起こりにくい特徴があります。

またリスク資産を保有している場合、暴落が考えられる局面で資産をあらかじめステーブルコインに変更しておけば、リスクヘッジの資産としても機能します。

送金コストが少なく送金時間が短い

ステーブルコインの2つ目の特徴が、送金コストのスピードと送金コストの安さです。ステーブルコインは暗号資産(仮想通貨)ですので、銀行を介さずに国際送金ができます。

通常ですと、高い手数料を取られて送金時間も長くかかってしまう送金を安く速くできるという、暗号資産(仮想通貨)のメリットを最大限利用できるのも、ステーブルコインの魅力であり特徴です。

資産での利用に向いている

ステーブルコインは価格変動が少ないため、安定資産としての利用も可能です。

発展途上国通貨や他の暗号資産(仮想通貨)といった、突然の暴落が予想される資産を有している場合でも、事前にステーブルコインへの変更を行なっておけば、リスク回避資産としても利用できますし、安定した資産運用のための暗号資産(仮想通貨)としても利用可能です。

他の暗号資産(仮想通貨)のように、驚くような利益が出る可能性は低いですが、安定した資産としての運用には、ステーブルコインは向いています。

ステーブルコインには3つのタイプがある

ステーブルコインとは言っても、全てが法定通貨に価値を担保されているわけではありません。現在存在するステーブルコインは、3つのタイプに分類されており、それぞれ価値の担保先が違います。

ここでは、3つのステーブルコインの種類と、どのようなステーブルコインが、その種類に該当するのかについても解説していきましょう。

法定通貨担保型:価格は法定通貨を担保にしている

基本的なステーブルコインは「法定通貨担保型」になります。法定通貨担保型は、代表的な通貨として米ドル、日本円と言った先進国通貨が一般的です。

先進国通貨だけではなく、発展途上国にペッグしているステーブルコインもありますし、ゴールドや原油といった資産にペッグされたコモディティ型というステーブルコインも存在します。

法定通貨担保型のステーブルコインで有名な暗号資産(仮想通貨)は、

  • Tether(USDT/テザー)……米ドルにペッグ
  • GMO Japanese YEN(GYEN/ジーエン)……日本円にペッグされ、2019年に実証実験開始
  • DigixDAO(DGX)……ゴールドを担保としている

などがあります。

暗号資産(仮想通貨)担保型:価格は特定の暗号資産(仮想通貨)を担保にしている

「暗号資産(仮想通貨)型」のステーブルコインは、特定の暗号資産(仮想通貨)にペッグされています。

ステーブルコイン自体が暗号資産(仮想通貨)ですので、暗号資産(仮想通貨)を暗号資産(仮想通貨)が担保している状況です。

  • DAI(Maker DAO)……イーサリアムにペッグ

DAIは、イーサリアム上のブロックチェーン上で機能する仕組みになっており、米ドル連動型です。

そのため、イーサリアムの価格変動には極端に反応はしないようにはなっていますが、イーサリアムが予想以上の急激な変動を記録すると、一時的に価格は引きずられる傾向があります。

無担保型:価格の担保がなく供給量を調整している

ステーブルコインのなかで、少しややこしい存在であるのが、無担保型です。無担保型ステーブルコインは、価値を担保しているものが存在しません

  • Libra(リブラ)……フェイスブックによるステーブルコイン
  • Saga(サーガ)……ノーベル賞を受賞している経済科学者が発行予定

無担保型はどのように価値を保全しているのかというと、イーサリアムでおなじみの「スマートコントラクト」を利用し、価値が大幅に下がれば供給量を下げ、価値が上がれば供給量をあげて価値を調整します。

この手法であれば、市場の乱高下に強そうですが、価格を維持するための資金が枯渇した場合、価値を保てなくなります。

価値を保つためには、ステーブルコインを売買するコミュニティの存在が不可欠であり、コミュニティが成長を続けない限り、無担保型ステーブルコインの維持は見込めません。

ステーブルコインの課題と注意点

ステーブルコインは、価値の担保もあり、一見すると、逃避資産としても魅力的な存在です。しかし、ステーブルコインには魅力があると同時に、懸念点も多く指摘されています。

過去、ステーブルコインで指摘された疑惑を含め、今後、ステーブルコインが引き起こす可能性のある課題や注意点を解説していきます。

価格の裏付けが妥当なのかわからない(テザー疑惑)

ステーブルコインは、そもそも価格の裏付けが妥当なのか、という疑惑が過去に発生しています。暗号資産(仮想通貨)業界では有名な「テザー疑惑」です。

テザー疑惑とは

  • ステーブルコインであるテザーを発行するテザー社が、価値を担保するための米ドルを保有していなかったのではないか、という疑惑

テザーは、米ドルにペッグされています。「1テザー=1米ドル」になりますので、テザー社は発行するテザーの量に応じた米ドルを保有していることが前提になります。

しかし、テザー社は発行するテザーと同等の米ドルを保有していないのではないか、という疑惑が発覚したのです。

この疑惑が真実であれば、テザーは価値のない通貨を発行し続けていたということになり、テザーの価格の裏付けも妥当なのかわからないことになります。

2019年の調査で、テザー社は発行するテザーと同等の米ドルを保有していないことが明らかになり、ビットコインも一時下落することになりました。

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今後の発展にも注目する必要がある

ステーブルコインの今後の発展は、正直なところまだわからない部分も多く未知数です。テザー疑惑もそうですし、フェイスブックのリブラも、世界的な規制により普及するのかはまだわかりません。

法定通貨やそれを発行する国家とのバランス、ステーブルコインを発行する企業や団体の成長など、ステーブルコインの今後の発展には注目する必要があります。

発行元が集権化されていることがリスクになることも

ステーブルコインは、基本的に発行元が存在します。テザーのテザー社や、リブラのフェイスブック社が有名です。

発行元があるということは、法定通貨同様、発行元の信用性が通貨の価値を左右することになります。

発行元企業が不祥事や倒産といったことになると、通貨価値は暴落、または消滅する可能性もあるため、ステーブルコインの安定した取引ができなくなるというリスクもあるのです。

マネーロンダリングの対象になる可能性がある

ステーブルコインは、銀行を介さずに個人口座間のやりとりが可能です。国際送金もスピーディーに行えますが、かえってそれがマネーロンダリング(資金洗浄)の方法として利用される懸念があります。

マネーロンダリングは、送金を繰り返し、不正に得た資金の出どころを解らなくさせる手法です。スピーディー且つ、銀行などを介さないステーブルコインの送金は、マネーロンダリングの手段になる可能性があります。

金融市場に影響を及ぼしかねない

ステーブルコインが普及することで、法定通貨の価値が下落する可能性があります。人々が法定通貨ではなく、ステーブルコインを保有して送金を行うことで、法定通貨としての存在意義が薄れ、価値を失っていくという懸念があるのです。

国家の基盤でもある通貨価値がなくなることは、既存の金融市場の破壊につながります。ステーブルコインの普及には、世界中の国家の理解が必須と言えるでしょう。

ステーブルコインを扱う取引所

ステーブルコインは、通常の暗号資産(仮想通貨)とは違った特性を持つ暗号資産(仮想通貨)です。

現在、多くのステーブルコインが発行されていますが、ここでは、ステーブルコインを発行している暗号資産(仮想通貨)取引所と、扱っているステーブルコインについて解説を行います。

GMO

GMOコイン
取扱暗号資産ビットコイン
イーサリアム
リップル
ライトコイン
ビットコインキャッシュ
ネム
ステラ
ベーシック・アテンション・トークン
オエムジー
テゾス
クアンタム
エンジコイン
ポルカドット
コスモス
カルダノ
メイカー
ダイ
リンク
ドージコイン
ソラナ
シンボル
モナコイン
FCRコイン
手数料の安さ⭐⭐⭐⭐☆
(無料)
スプレッドの低さ⭐⭐⭐☆☆
(1200円前後)
セキュリティ性⭐⭐⭐⭐☆

ここがオススメ!

  1. アプリ、ウェブ画面が使いやすいと話題
  2. セキュリティが高い
  3. 大手運営で安心して取引が可能

日本の暗号資産(仮想通貨)取引所で、ステーブルコインを扱っているのは、GMOです。

  • GMO Japanese YEN(GYEN)……日本円にペッグ

GMOは2020年の上半期の提供に向け開発を進めており、正式に発行されるとそれなりの反響が期待されます。

Binance

バイナンス(Binance)
取扱仮想通貨ビットコインイーサリアムネムリスクビットコインキャッシュ+100コ以上
手数料の安さ⭐⭐⭐⭐☆
(-0.05%~0.3%)
スプレッドの低さ⭐⭐⭐☆☆
(5.19%)
セキュリティ性⭐⭐⭐⭐☆

ここがオススメ!

  1. 世界最大級の取引高・利用者数
  2. 取扱コイン数が100種類を越えている
  3. 取引手数料が安い

ステーブルコインを扱っている代表的な暗号資産(仮想通貨)取引所はバイナンスです。

  • Tether……米ドルにペッグ
  • IDRT……インドネシアのルピアにペッグ
  • BKRW……韓国のウォンにペッグ

また、バイナンス独自のステーブルコインである「BUSD」の扱いも始まっており、ステーブルコインの選択肢は豊富です。

ステーブルコインは将来性あり!ただし注意も必要

この記事のまとめ
  • ステーブルコインは価格変動の少ない暗号資産(仮想通貨)で「リスク回避が可能」「送金速度が速い」「資産として活用できる」という特徴がある
  • ステーブルコインには「法定通貨担保型」「暗号資産(仮想通貨)担保型」「無担保型」の3種類がある
  • ステーブルコインの課題として「価格の裏づけの妥当性が不明」「今後発展するかは未知数」「マネーロンダリングに悪用される可能性」など
  • ステーブルコインを扱う暗号資産(仮想通貨)取引所は「GMOコイン」「Binance」

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ステーブルコインは、暗号資産(仮想通貨)の中でも将来性は高いです。多くの課題はありますが、通常の暗号資産(仮想通貨)のようなギャンブル性がないのがメリット。確実な投資目的で暗号資産(仮想通貨)を購入したい人には、ステーブルコインはベストな選択肢と言えるでしょう。

また暗号資産(仮想通貨)の暴落時期などは、暗号資産(仮想通貨)を一旦、ステーブルコインに移すことで暴落を避け、再度暗号資産(仮想通貨)への参入に備えることも可能です。

ただし、ステーブルコインを購入する際には注意点もあります。日本の取引所では、まだ正式にステーブルコインが発行されていませんので、ステーブルコインを購入する際は、海外取引所で売買しなければなりません。

  1. ステーブルコインをビットコインなどに変換
  2. 国内取引所に送金
  3. 日本円に換金

保有しているステーブルコインを日本円に戻す場合には、上記のような手間とコスト、そして価格変動のリスクを認識しておかなければなりません。

日本の取引所でステーブルコインが普及すれば、このようなリスクは減少します。ステーブルコインは、将来性や投資価値が期待できる暗号資産(仮想通貨)ですので、今後の発展に期待しましょう。

仮想通貨の仕組み
この記事のライター
HAKUU(ハク)のライター名で、ホームページの運営サポートを経て、暗号資産のライターとして活動。暗号資産の積み立てを2020年より開始し、順調に堅実な資産運用を行っている。
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