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アナリストによる、今買うべき仮想通貨関連株ベスト3(2024年5月)

ストーリーハイライト

ウォール街のアナリストによると、ブロック、クリーンスパーク、マイクロストラテジーは、2024年5月に買うべき仮想通貨関連株ベスト3です。TipRanksの比較ツールを使い、「強気買い」のアナリスト・コンセンサス評価を得ている有望な仮想通貨関連株を特定しました。

ビットコイン(BTC-USD)価格は、2024年に入ってから69%以上上昇し、5月21日現在69,535ドル前後で推移しています。2024年3月14日に付けた73,337.76ドルの史上最高値からは2.8%の下落となっています。

ビットコイン半減期イベントを経て、ビットコインと仮想通貨関連株が上昇する可能性

4月19日のビットコイン半減期イベントを受けて、仮想通貨マイナー(採掘業者)への報酬は3.125ビットコインに半減しました。このイベントは、システム内のビットコインの供給量を減らし、インフレを抑制すると同時に、不正なマイナーを排除するようにモデル化されています。今後、インフレの緩和と金利引き下げ見込みにより、ビットコインと仮想通貨関連株が上昇する可能性があります。

それではアナリストが高く評価している3つの仮想通貨関連銘柄を見てみましょう。

1位 ブロック(Block, NYSE:SQ)

天才起業家ジャック・ドーシー氏率いるブロックは、Square(中小企業向け決済サービス)、Cash App(個人間送金アプリ)、Spiral(ビットコイン普及のためのオープンソースプロジェクト)、TIDAL(ミュージシャン向けのマーケットプレイス)、TBD(ビットコイン関連の開発者プラットフォーム)などを通じてソリューションを提供する金融テクノロジー企業です。

ブロックは、ビットコインの最大手投資家の1社で、3月31日現在、約8,038ビットコイン(約5億7,300万ドル)をバランスシート上に計上しています。同社は、ビットコイン関連商品から毎月得られる粗利益の10%をビットコイン購入に投資することをコミットしています。

2024年第1四半期の売上高と1株当たり利益(EPS)は、両方ともアナリスト予想を上回りました。同時に、2024年度通期の見通しも上方修正し、今後の業績見通しへの自信を示しました。

ブロック株は「買い」か?

TipRanksによれば、ブロック株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が29人、「中立」が6人、「売り」が1人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の90.98ドルは、今後12カ月で27.2%の上値余地を示唆しています。株価は過去1年間で約18%上昇しています。

2位 クリーンスパーク (CleanSpark, NASDAQ:CLSK)

クリーンスパークは、原子力、水力発電、太陽光発電、風力発電を含む持続可能なエネルギーミックスを使用してマイニング事業を行っています。同社は低炭素電力で稼働するデータセンターを所有・運営しています。同社はジョージア州、ニューヨーク州、ミシシッピ州に複数のマイニング施設を持っています。

4月30日現在、クリーンスパークのハッシュレート(採掘速度)は17.3EH/s(エクサハッシュ/秒)です。4月末時点で721ビットコインを生成しており、5,739ビットコインを保有しています。

マイニングサイト買収でハッシュレート増加へ

同社は、75メガワットの電力容量を持つワイオミング州の2つのビットコインマイニングサイトを現金1,875万ドルで買収する予定です。この契約には、これらのサイトの電力容量をさらに55メガワット拡張する可能性が含まれています。この買収により、これらのサイトが完全に稼動すれば、クリーンスパークのハッシュレートは4EH/秒増加する見込みです。

2024年度第2四半期(2024年1-3月期)の売上高は、前年同期比163%増の1億1,180万ドルとなり、コンセンサス予想の1億662万ドルを上回りました。また、継続事業からのEPSは0.58ドルとなり、アナリスト予想の0.07ドルを大幅に上回りました。前年同期には、一株当たり0.23ドルの継続事業からの損失を報告していました。

クリーンスパーク株は「買い」か?

TipRanksによれば、クリーンスパーク株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が3人、「中立」が1人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の19.55ドルは、今後12カ月で6.1%の上値余地を示唆しています。株価は過去1年間で315.8%上昇しました。

3位 マイクロストラテジー (MicroStrategy, NASDAQ:MSTR)

マイクロストラテジーは、業界をリードする人工知能(AI)搭載の企業分析ソフトウェアソリューション、モバイルソフトウェア、クラウドベース・サービスを開発・提供しています。これら事業と並行して、同社はビットコインに力を入れており、巨額のビットコインを蓄え、ソフトウェア開発能力を活用してビットコインアプリケーションを開発しています。4月26日現在、21万4,400ビットコインを保有しており、その価値は75億4,000万ドルにのぼります。

2024年第1四半期決算については、予想EPSと売上高はアナリスト予想を大幅に下回りました。しかし機関投資家は、その莫大なビットコイン保有によりマイクロストラテジー株を買い集め続けています。

また、5月31日付でマイクロストラテジー株がMSCIワールド・インデックスに採用されたことで、ビットコインの分野では強気の銘柄となっています。同社株は過去1年間で463%近く急騰しています。

マイクロストラテジー株の目標株価は?

アナリスト予想を下回った直近四半期決算にもかかわらず、アナリストは依然としてマイクロストラテジー株について非常に楽観的です。TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、4人が一致して「買い」レーティングを付けており、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の1,678.75ドルは、今後12カ月で1.4%の上値余地を示唆しています。

結論

金利低下の予想、インフレの沈静化、ビットコイン現物ETF立ち上げへの期待により、ビットコインの価格は今年上昇しています。仮想通貨関連株は、新型コロナパンデミック時に最安値を記録した後、今後数四半期は上昇すると予想されています。アナリストは、上記の3つの仮想通貨関連銘柄について非常に強気です。投資家は、十分な調査を行った上で、これら銘柄への投資を検討できるでしょう。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、3 Best Crypto Stocks to Buy in May 2024, as per Analysts原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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