仮想通貨XinFin Networkは、国際的な貿易・金融の世界で活躍が期待されています。
ブロックチェーンや仮想通貨市場で度々問題になるセキュリティ面の不安や、規制に適応する設計が主な特徴です。
2021年5月には、仮想通貨業界でも有名なRipple社のプラットフォームで採用される話題もありました。
本記事では「仮想通貨XinFin Networkとは?」をテーマに基本~最新情報・今後の価格推移予想まで徹底解説をお届けします。
目次
仮想通貨XinFin Networkとは?
XinFin Networktとは、国際貿易と国際金融に対応した、ハイブリッドエンタープライズブロックチェーンを提供するプロジェクトです。
企業や政府間を結ぶ、利便性の高いパブリックブロックチェーンと企業内で利用できるプライベートブロックチェーンの両方を兼ね備え、相互に運用できるようにしています。
規制の厳しい業界や金融業界での利用に耐えられるよう、パブリックブロックチェーンにKYCを導入することでネットワークの参加者への透明性を高めています。
またXinFin NetworkはDASLという技術を用いることで、R3が開発するCordaというブロックチェーンに接続しています。
Cordaは企業間取引に特化した、高いセキュリティとプライバシー保護を誇るプライベートチェーンを提供するプロジェクトです。またプライベートチェーン同士をつなぐCorda Networkを提供しています。
XinFin Networkを使うことでCorda Networkをネットワークの外にまで広げることができます。プライベートチェーンの高いセキュリティを維持しながら、パブリックブロックチェーンの技術を活用したdAppsの利用が可能です。
仮想通貨XinFin Networkに関する最新情報まとめ
リリース日 | 概要 | 情報ソース |
2021年5月20日 | XinFin NetworkがTravala.comとパートナーシップを締結 | |
2021年5月27日 | FreewalletがXinFin Networkへ対応 | |
2021年6月25日 | XinFin NetworkとFlare Financeがパートナーシップを締結 |
仮想通貨XinFin Networkは、5月からマーケット拡大への動きが目立ちました。
旅行客向けのサービスとの提携や、Ripple社の開発する分散型金融への参加などプロジェクトの目的に沿う形で積極的な動きが見られています。
新興プロジェクトながら、対象とするマーケットの規模は大きく、世界230カ国以上へサービス展開する他のプロジェクトとの提携に注目です。
それでは、2021年最新のXinFin Networkに関する情報を詳しく見てみましょう。
XinFin NetworkがTravala.comとパートナーシップを締結
2021年5月20日、Travala.comはXinFin Networkとの戦略的提携を発表しました。
Travala.comは2017年にシンガポールで設立されたオンライン旅行代理店です。ネイティブトークンであるAVAトークンをはじめ、BitcoinやEthereumなどの仮想通貨で決済できます。
2019年11月にはBooking.comと提携することで世界中230以上の国・地域の9万以上の宿泊施設を予約可能になりました。
Travala.comと提携することでXinFin NetworkはTravala.comの旅行代金の支払いというユースケースを得ることができ、より付加価値の拡大を期待できます。
一方、Travala.comはXinFin Networkの拡大に伴って、新たな顧客の獲得を目指しています。Travala.comのJuan OteroCEOは「仮想通貨決済を大量に導入する取り組みを続ける中で、XinFinと提携して暗号コミュニティの成長を支援し、XDCに新たなユースケースをもたらすことができ、とても興奮しています」とコメントしています。
FreewalletがXinFin Networkへ対応
2021年5月27日、FreewalletがXinFin Networkへ対応することを発表しました。
Freewalletは、Android/iOSに対応したモバイルウォレットで、BitcoinやEthereumをはじめとする100以上の仮想通貨を管理することができます。
サービスは英語や中国語など13か国語に対応するほか、管理する通貨はコールドウォレットで安全に管理されています。
またFreewalletは単に仮想通貨を管理するだけでのアプリではありません。
Freewalletにクレジットカード情報を登録することで、一部の仮想通貨を購入することができます。仮想通貨取引所に登録することなく仮想通貨を手に入れることができ、より手軽に仮想通貨を利用可能です。
XinFin NetworkがFreewalletに対応することで、XinFin Networkの利用者の拡大が見込めます。Freewalletの利用者であれば新たにウォレットを導入することなくXinFin Networkを管理できます。まだアプリ内購入には対応していませんが、今後購入も対応予定です。
XinFin NetworkとFlare Financeがパートナーシップを締結
2021年6月25日、Flare FinanceがXinFin Networkとのパートナーシップを発表しました。
Flare FinanceはRippleを発行・管理するRipple社の投資部門Xpringが出資するプロジェクトであるFlare Networkが提供するDeFiプラットフォームです。
Flare NetworkはRippleの分散型台帳であるXRP Ledger上にスマートコントラクトを構築することを目的としています。
独自のコンセンサスアルゴリズムを採用することで、経済的なインセンティブにならず、かつ高スケーリングなトランザクション処理を実現しました。
Flare Financeは6つのサービスを展開しています。そしてXinFin Networkは6つすべてに対応します。双方向ブリッジングによって互いのネットワークで資産を交換可能となるほか、Flare-XというDEXでXinFin Networkが上場する予定です。ほかにも様々なDeFiサービスでXinFin Networkが対応しており、ユースケースの拡大が期待できます。
仮想通貨XinFin Networkの将来性
XinFin Networkの将来性は非常に高いです。
XinFin Networkが接続するCordaは世界3大サプライチェーンと言われる要注目のプロジェクトであり、金融機関を中心に参加企業が増えています。2019年にはSBIホールディングスがR3と合弁で、SBI R3 Japanという企業を設立しました。
XinFin NetworkとCordaが接続することで、CordaのネットワークにERC20をはじめとする各トークン規格を採用する基盤ができます。金融機関がXinFin Networkを利用し、安全にdAppsを導入することで、より優れたサービスを利用者に提供できるようになるでしょう。
またXinFin NetworkのネイティブトークンであるXDCは、DASLを介することでCordaのエコシステム内で決済用の通貨として利用できます。Cordaエコシステムは拡大を続けており、今後XDCの利用も増えることが期待できます。
XDCトークンはセキュリティ面に優れる
XinFin Networkのネイティブトークンは「XDC」です。
XinFin Blockchainという独自のブロックチェーンで発行されます。ユーティリティトークンとして機能し、ブロックチェーンで構築されるdAppsの決済手段が主な役割です。
XDCの最大の特徴はXDPoS(XinFin Delegated Proof of Stake)と言われる独自のコンセンサスアルゴリズム。名前の通り、XDPoSはPoSを発展させた仕組みになります。
通常のPoSは保有量や保有期間に応じてネットワーク内の仕組みによってトランザクションの承認者を決めるといった仕組みです。
しかし、XDPoSでは承認者を決めるために、リアルタイムでの投票を行います。XDPoSは高スケーリングと環境への負荷の抑制を実現した、真に民主的なコンセンサスアルゴリズムと言えるでしょう。
更にXDPoSにはSelf-KYC機能を搭載することで、XinFin NetworkにKYC機能を実装させています。
またXinFin NetworkはERC20を利用することでより利便性を高めた、XDCEというトークンも発行しています。XDCとXDCEは1:1の割合で交換可能です。
仮想通貨XinFin Networkの価格推移と今後
XinFin Network/XDCの基本情報 | |
XinFin Network/XDCの価格 | ¥9.58 |
一日の出来高 | ¥613,478,024 |
マーケットドミナンス | 0.08% |
市場ランキング | 69位 |
時価総額 | ¥117,405,093,302.22 |
直近1年間の高値/安値 | ¥15.87/¥0.3366 |
最大供給 | データなし |
※価格等の情報は2021年7月8日時点のCoinmarketcapより引用
仮想通貨XinFin Networkは、独自トークンである「XDC」が一部の取引所に上場しています。
2021年7月現在では、主要な取引はXDC/USDTのペアで行われており、最も取引シェアが大きいのはシンガポールを拠点とするKucoinです。
日本国内の取引所および、海外大手のBinanceには未上場のマイナーコインに分類されます。
ただし、今後の上場予定としてRipple社の分散型プラットフォーム「Flare-X」に上場予定です。したがって、間接的な投資先としては「XRP」が挙げられるでしょう。
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底堅い価格推移から、今後の期待は大きい
XDC/USDTの日足チャートから価格推移に注目してみましょう。
XDCは上場初日に史上最高値0.1660USDTを記録し、上場から20日後に史上最安値0.0417USDTを付けました。
上場から日が浅いものの、仮想通貨市場全体の地合いが悪い中、底堅い展開を見せているのが印象的です。
0.04USDT付近の価格帯では、上場以来3度の買い支えが確認され、最終的には7日間連続で陽線を見せています。
上場以降の下げ相場より、短期間で同じ値幅を取り戻している点から中期的には上昇トレンドの展開が続く可能性が高いでしょう。
一方で、上場初日の陽線実体部分で上値を抑えられていることから、一旦は押し目展開をみせる様な動きが見られています。
押し目予想は、前回の高値から0.07USDT~0.08USDTで安値を付け、再上昇への期待ができるでしょう。
仮想通貨XinFin Networkとは? まとめ
今回は「仮想通貨XinFin Networkとは?基本情報・将来性・価格推移まとめ」のテーマでした。
この記事のポイントは以下の通りです。
- 仮想通貨XinFin Networkとは、国際貿易・国際金融を目的としてプロジェクト
- 独自のアルゴリズムを採用しており、セキュリティ面や民主性に優れている
- Flare FinanceがXinFin Networkとのパートナーシップを締結し、Ripple社の分散型取引所に上場予定
- Travala.comはXinFin Networkとの戦略的提携により、世界230カ国の旅行サービスの市場へ参加
- XinFin NetworkがFreewalletに対応したことで、利用者拡大が期待されている
- シンガポール拠点の取引所Kucoinに上場しており、価格推移は底固く、中期的には上昇期待が大きい
仮想通貨XinFin Networkは、貿易と金融という市場母体の大きなシーンで活躍が期待されています。
個人的には、仮想通貨にKYCを導入している点に優位性を感じました。
KYC(本人確認手続き)は、近年の金融業界では必須の要素です。
KYCのない仮想通貨に対して、規制が多く存在しているのは問題視されています。
国際、金融と規制の多い業界で活躍できるプロジェクトとして仮想通貨XinFin Networkは多いに期待できるでしょう。
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