✔ イーサリアムでアービトラージ取引ができるのか知りたいという方
✔ アービトラージ取引とは何なのか知りたいという方
「イーサリアムの取引をしているけど、アービトラージ取引ってできるのかな?」といった疑問をお持ちの方はいませんか。
アービトラージ取引とは価格差を利用した取引で、おもにFXなどで用いられてきた用語ですが、最近では暗号資産(仮想通貨)でも見かけることがあります。
そこで今回は、イーサリアムによるアービトラージ取引に興味がある方へ向けて、アービトラージ取引の仕組みをはじめ、イーサリアムで行なう方法もお伝えしていきましょう。
- アービトラージ取引とは、取引所間の価格差を利用した取引方法
- アービトラージ取引は「現物取引の指値注文で行なう」「価格差は小さい」「資金量が多いほど利益が大きい」ことを知っておこう
- アービトラージ取引は「複数の取引所で買値と売値をチェック」→「安い取引所で購入」→「高い取引所へ送金して売却」という流れで行なう
- イーサリアムのアービトラージ取引は「どの取引所でも可能」「取引が活発で約定しやすい」反面、「価格差が小さい」というデメリットも
目次
アービトラージとは?
アービトラージとは、暗号資産(仮想通貨)取引所間に発生する暗号資産(仮想通貨)の価格差を利用した取引方法。
暗号資産(仮想通貨)市場は取引所ごとに違うため価格差が発生します。そこで割安の取引所で買い注文を行ない、割高の取引所で売ることで利益を得るというわけです。
イーサリアム(ETH)でのアービトラージで知っておくべきこと
イーサリアムでアービトラージ取引を行うときに知っておくべきことを、いくつかお伝えしていきましょう。
ポイント1:現物取引の指値注文で行なう
- 信用取引:資金を借りて取引するため、購入した暗号資産(仮想通貨)を別の取引所やウォレットへ送金することができない
- 成行注文:買いは割高、売りは割安で約定されてしまう
イーサリアムに限らないことですが、アービトラージ取引は現物取引の指値注文で取引を行なうのが鉄則。
指値注文とは「買う」もしくは「売る」値段を自身が指定して注文する方法なので、自分の希望した価格で売買することができます。
場合によっては成行注文の方が良いときもある
指値注文において注意すべきことがあります。
指値注文は、自分の希望した価格に到達しなければ約定しないので、相場が想定以外の方に動くとアービトラージが成立しないことも。
例えば、ビットコインの価格が下がってA取引所で100万分購入できたとしても、その後価格が上がる保証はありません。暴落して50万円に下がってしまう可能性もあるでしょう。
そうなった場合、取引所Bで「指値101万円の注文」出しても約定せず、含み損となってしまいます。
成行注文は注文さえ出せばすぐに約定することができるため、相場の状況にもよりますが、成行注文で素早く決済した方が良い時もあるのです。
ポイント2:大きな価格差は発生しにくい
- アービトラージ取引は、成長途中のマイナー通貨の方が価格差が出やすい
イーサリアムは時価総額2位や3位で推移する、メジャーな暗号資産(仮想通貨)。アービトラージ取引は可能ですが、大きな価格差は発生しにくいといえるでしょう。
ポイント3:資金量が多いほど利益を得やすい
イーサリアムは比較的市場が成熟しており、どの取引所でも一定の出来高で推移しています。そのため買い・売りの注文から約定まで、スムーズに進めやすいという特徴も。
たとえ価格差が小さくても、多くの資金を投入することができれば、それだけイーサリアムで利益を得られる可能性も大きくなるのです。
イーサリアム(ETH)でアービトラージ行う方法
イーサリアムのアービトラージ取引も、価格の安い取引所で購入して、価格の高い取引所へ送金して売却するという手順で行なっていきます。
手順1:複数の取引所を同時にチェック
まずは複数の取引所を同時にチェックしましょう。取引所の取引ツールを個別に開くか、取引の価格を一覧で紹介しているサイトで確認できます。
そして、複数の取引所の買いと売りの価格をチェックし、一番安くなった取引所で発注手続きを行ないます。
手順2:価格の安い取引所で購入
チェックしている取引所の中で、最も割安・割高な価格となった取引所があれば、時間を置かずにすぐ買い注文を入れましょう。
今回は国内取引所の現物取引ですので、円でイーサリアムを購入。イーサリアムを購入できたら、自身のウォレットへ送金するか価格の高い取引所へ送金します。
手順3:価格の高い取引所へ送金後売却
送金手続きが完了したら、価格の高い取引所でレートが変わらないうちに売り注文・約定まで行ないましょう。
ここまでがアービトラージ取引の、一連の流れ。
ただしアービトラージでは、送金している間に価格が戻っている可能性も。取引所A、取引所Bのどちらにも現金と暗号資産(仮想通貨)を入れておくと安心です。
取引所Aで1BTC=100万円、取引所Bで1BTC=101万円の場合
どちらの取引所でも、1BTCと100万円を既に保持しているとしましょう。
- 取引所Aで、1万円分のBTCを購入する
- 同時に取引所Bで、1万円分のBTCを売却する
取引所Bでは取引所Aよりも1万円高く売却できますから、1万円分得していますよね。これを繰り返すと少しずつ資金が増えていきます。
資金が少ないと入金や送金のたびに手数料がかかることもありますから、なるべく資金に余裕を持って取引をした方が良いでしょう。
イーサリアム(ETH)でのアービトラージのメリット
- どの国内・海外取引所でも取り扱っている
- 各価格帯の板が厚い
取り扱っている取引所が多いほど価格差が発生しやすくなるので、イーサリアムは取引しやすい暗号資産(仮想通貨)といえるでしょう。
各価格帯の板が厚いということは、活発に取引がされているということ。メイカー・テイカーどちらでも比較的約定しやすい環境というわけですね。
イーサリアム(ETH)でのアービトラージのデメリット
- 価格差が小さい
アービトラージ取引は、2~3万円の少額で始めても数円~数10円の利益にしかなりません。
QUOINEX | 買い価格 | 19350円 |
Zaif | 売り価格 | 19355円 |
利益 | 5円 |
※2019年4月19日のデータ
1回の取引で1万円の利益を得るためには、少なくとも元本3900万円が必要となるため、個人投資家や初心者には厳しいといえますね。
イーサリアム(ETH)のアービトラージは国内取引所で可能
- アービトラージ取引とは、取引所間の価格差を利用した取引方法
- アービトラージ取引は「現物取引の指値注文で行なう」「価格差は小さい」「資金量が多いほど利益が大きい」ことを知っておこう
- アービトラージ取引は「複数の取引所で買値と売値をチェック」→「安い取引所で購入」→「高い取引所へ送金して売却」という流れで行なう
- イーサリアムのアービトラージ取引は「どの取引所でも可能」「取引が活発で約定しやすい」反面、「価格差が小さい」というデメリットも
さて、アービトラージ取引の仕組みや、イーサリアムで行なう方法についてお伝えしてきました。
イーサリアムは取引が活発なので各価格帯の板も厚く約定しやすい反面、取引所間の価格差が小さくなってしまうという特徴があります。
これからアービトラージ取引を行なう方は、豊富な投資金額を用意したうえで始めることがおすすめです。
イーサリアム(ETH)