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著名アナリスト、中国での出来事は「テスラ株にとって転換点に」と強調

ストーリーハイライト

EV大手テスラ(NASDAQ:TSLA)CEOのイーロン・マスク氏の突然の北京訪問は、テスラの投資家にとって朗報となりました。中国の自動車協会がテスラのFSD(完全自動運転)システムに許可を出したことは重要なマイルストーンであり、同社の次世代車両の中国市場配備の道が開けました。

中国のFSDの認可を得るために、マスク氏はデータ・セキュリティ・リスクに関する規制当局の懸念に対処する必要があり、そのため同社は地図とナビゲーション機能で中国の大手テック企業のバイドゥ(百度)と協力することになりました。

中国市場でのFSD認可獲得、テスラにとっての転換点に

ウェドブッシュの著名アナリスト、ダニエル・アイブス氏は、この展開の重要性を強調しています。「マスク氏が、重要な中国市場でFSDの認可を獲得したことは、テスラのストーリーにとって転換点となる瞬間です」

中国EV市場での競争がますます激化する一方で、テスラは需要の軟化に対処してきたことを考えると、これはまた、テスラにとって重要な瞬間でもあります。

マスク氏は、自動運転能力の獲得が、同社に多大な収益をもたらすと強く考えています。アイブス氏も、「テスラの長期的なバリュエーションストーリーは、FSDと自動運転にかかっている」と同意しています。中国でのFSD提供は「パズルに欠けていた重要なピース」だったと指摘しています。

テスラの自動運転アルゴリズム・トレーニングが加速する可能性

北京の規制当局の要求に従い、2021年以降、テスラの中国車両が収集したデータはすべて上海に保管されています。同社が中国で収集したデータを海外に転送する承認を得ることができれば、世界規模で自動運転技術のためのアルゴリズム・トレーニングが加速する可能性があります。

アイブス氏はまた、マスク氏の今回の中国訪問により、中国のEV市場におけるテスラの存在感がさらに強固になるだろうと考えています。同氏はまた、このニュースは、「テスラにとって中国でのFSD実現がいかに間近か」を示していると述べています。

苦しい移行期を乗り越え、長期成長を見据えるべき

「中国での需要に関する問題があるにせよ、投資家は、テスラの苦しい移行期を乗り越えての長期成長を見据えるべきです。FSDはテスラ成功の鍵です」とアイブス氏は総括しています。

アイブス氏は、テスラ株の「アウトパフォーム(=買い)」レーティングを維持し、275ドルの目標株価を設定しており、これは今後12カ月で50%の上値余地を示唆しています。

ウォール街の見方は?

ウォール街のテスラ株に対する一般的なトーンは、アイブス氏とは異なります。TipRanksによれば、コンセンサス評価は「中立」で、過去3カ月間のアナリストレーティングである「買い」7人、「中立」16人、「売り」9人に基づきます。171.99ドルの平均目標株価は、今後12カ月で6%の下値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Tesla Stock: ‘This Is a Watershed Moment for the Story,’ Says Daniel Ives原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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