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トップアナリスト、テスラ株は315ドルまで反発する可能性があると強調

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テスラ(NASDAQ:TSLA)にとって今年は厳しい展開となっています。EV(電気自動車)のリーダーである同社の2023年第4四半期決算は、売上高、利益ともアナリスト予想を下回る悲惨なもので、EV需要は失速し、進行中の価格競争が利幅を食いつぶしています。

加えて、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の2018年以降の総額560億ドルの報酬パッケージは、裁判所の判断により無効となり、さらに最近、テスラのベルリン工場付近で発生した火災により同工場では生産が停止しました。

テスラ弱気派が台頭、株価は年初来で34%下落

テスラ弱気派が台頭し、同社の株価は今年に入ってから34%も下落し、テスラの成長ストーリーは幕を閉じたとする声も多く聞かれます。

テスラに関して暗い話題が蔓延する中、ウェドブッシュの5つ星アナリスト、ダニエル・アイブス氏は、テスラの見通しを取り巻く前例のない否定的な見方を認めています。しかし同氏は、テスラの可能性をあまりに早く否定しないよう注意を促しています。

過去、何度も繰り返されてきた「テスラの終わり」

「一歩下がって、考えてみるべきです」とアイブス氏は言います。「過去10年間、マスクおよびテスラについて何度言われてきたでしょう。テスラのストーリーは終わった、電気自動車は一時的な流行であり、自動車業界を変える長期的な変革トレンドではない、と」

もちろん、テスラのすべてがバラ色というわけではありません。アジア出張から戻ったばかりのアイブス氏は、中国でのEV価格競争が「苛酷」であることを確認しています。とはいえ、同氏は、春から夏にかけて、値下げが「落ち着き始める」という感触が業界内にあると指摘しており、これは明らかにテスラにとってもEVセクターにとっても良いニュースです。

また、テスラの2024年第1四半期の販売台数は43万台レベルで「軟調に推移」していますが、2024年通年では200万台を突破する勢いを維持しており、210万台(ベースシナリオ)から220万台(上振れシナリオ)は「まだ達成可能」とアイブス氏は考えています。

アイブス氏、株価は「マイナス面でかなりオーバーシュート」と指摘

短期的な見通しは確かに困難ですが、値下げが緩やかになりつつあること、バッテリーの単位あたり生産コストが「強力なコスト効率を示している」こと、来年のロードマップにモデル2(3万ドル以下の車)が含まれていることを考えると、アイブス氏は株価が「マイナス面でかなりオーバーシュートしている」と考えています。

そして、それは株価にとって大きなチャンスを開くものです。

AIストーリーなどの進展で、現在の株価水準は非常に魅力的

アイブス氏は次のように締めくくっています。「テスラでは、AIストーリーとFSD(完全自動運転機能)が大きく進展しており、現在の株価水準でのリスク・リターンは非常に魅力的と考えています。テスラの成長ストーリーの次章がこういった分野で展開されるにつれ、バリュエーションは1兆ドルを超える可能性があると私たちは考えています」

以上から、アイブス氏はテスラ株を「アウトパフォーム(=買い)」と評価し、目標株価の315ドルは、今後12カ月で最大93%の上値余地を示唆しています。

ウォール街の見方は?

とはいえ、アイブス氏とは対照的に、多くのウォール街アナリストは現在、テスラを見送っています。TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が10人、「中立」が18人、「売り」が7人で、コンセンサス評価は「中立」です。それでも、205.22ドルの平均目標株価は、今後12カ月で最大26%の上値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Tesla Stock Could Rebound to $315, Says Daniel Ives原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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