ストーリーハイライト
米ソフトウェア企業のパランティア・テクノロジーズ (Palantir Technologies, PLTR)は、AI(人工知能)を活用した製品により売上高を伸ばしており、同社に対する懐疑論者を驚かせています。同社の見通しは明るく、株価は上昇を続けています。
パランティアは、セキュリティ、データ分析、人工知能(AI)サービスを提供しています。昨今、あらゆるテクノロジー企業が自社の製品やサービスにAIを導入しているように思えます。投資家はAI技術の採用が誇大広告ばかりで、実際の成果がないのではないかと疑問に思うかもしれません。
しかし、パランティアは、懐疑的な投資家も文句のつけようのない実績を上げています。政府や民間企業からAIを活用したセキュリティサービスの需要がある限り、同社は自社製品でこれらのニーズを満たすのに有利な立場にあります。
第2四半期決算の驚くべき内容
パランティアの2024年第2四半期決算を受け、D.A. Davidsonのマネージング・ディレクター、ギル・ルリア氏は次のようにコメントしています。「企業顧客は、事業でAIを活用する方法を見つけるために、パランティアを選択するケースが増えています」
2024年第2四半期の米民間部門売上高は、前年同期比55%増の1億5900万ドルと大きく伸びました。同社を政府との契約に頼りすぎている会社と決めつけるべきではないでしょう。パランティアは民間企業からも売上高を生成する能力があります。
民間部門の顧客数は前年同期比83%増に
さらに、もうひとつ驚きの事実があります。米民間部門の顧客数は、2024年第2四半期に前年同期比83%増の295社に達しました。パランティアがこの成長ペースを維持できるとは思っていませんが、今のところ、この素晴らしい数字に異論を唱える人はいないでしょう。
さらに、政府部門も依然として堅調です。政府部門の売上高は前年同期比23%増の3億7,100万ドルで、ウォール街のコンセンサス予想である3億4,660万ドルを上回りました。全体として、四半期売上高は前年同期比27.15%増の6億7800万ドルで、コンセンサス予想の6億5300万ドルを大きく上回りました。
AIへの賭けで大きな成果
パランティアのアレックス・カープCEOは、同社がAI技術開発に資金と労力を費やしているのは、それがホットなトレンドだからというだけではないことを投資家に知ってもらいたいと明言しています。同氏は、「民間市場と政府市場における当社の成長は、単なるパフォーマンスや学術的範囲を超えた人工知能システムに対する顧客からの絶え間ない需要よってもたらされたものです」と強調しています。
なお、パランティアのAI技術開発は売上高強化につながるかもしれませんが、確実にコストもかかります。つまり、同社が収益以上にお金を使っているとしたら問題です。
しかし、その心配は無用なようです。2024年第2四半期の純利益は1億3,400万ドルで、ウォール街のコンセンサスの8,280万ドルを軽々と上回りました。調整後では、1株当たり0.09ドルの利益を計上し、コンセンサス予想の0.08ドルを上回りました。
将来に関して明るい見通し
では、パランティアの今後はどうでしょうか?同社は通期の調整後営業利益のガイダンスを9億6,600万ドル~9億7,400万ドルと発表しており、見通しは明るいと言えます。これは、以前のガイダンスである8億6,800万ドル~8億8,000万ドルからの大幅な増加です。
アナリストによると、パランティア・テクノロジーズ株は「買い」か?
TipRanksによれば、アナリストはパランティア・テクノロジーズ株に対して慎重です。過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が3人、「中立」が5人、「売り」6人で、コンセンサス評価は「中立」です。目標平均株価は22.42ドルで、今後12カ月で17.4%の下値余地を示唆しています。
本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Palantir Stock (NYSE:PLTR): Strong Sales Put Wind in the Bulls’ Sails原文の翻訳を中心にまとめています。
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