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オラクル、AI勝者として急浮上

ストーリーハイライト

オラクル(ORCL)は2024年年初から注目度の低い上昇株でしたが、このところウォール街の関心を集めています。年初来で株価は61%上昇していますが、バリュエーションは適切な水準で推移しています。直近四半期でアナリスト予想を上回る業績を達成し、AI関連事業の好調な業績が牽引役となって、AIの勝者として急浮上しています。

オラクルは、世界中の企業に人気のデータベースソフトウェア製品で知られる、経営状態の良い老舗企業です。企業はオラクルのソフトウェア製品を使用して、データをより効率的に整理・管理しています。ERP、CRM、HCMなどのソフトウェアを考えてみてください。同社はこれらすべてを扱っており、そしてそれ以上のことを行っています。

アナリストは、AI関連事業の強さ、キャッシュ創出能力の高さ、そして株価が急騰した後でもバリュエーションが適切であることに注目しています。

直近四半期決算はAIの潜在能力を示唆

2025年度第1四半期(2024年6-8月期)の業績は、AI投資テーマにおける牽引力の強さを明確に示しています。売上高は133億ドルで、EPS(1株当たり利益)は前年同期比6.86%増の1.03ドルとなりました。これらは妥当な数値ですが、最も印象的なのはクラウドサービスの売上高が前年比で21%増加したことで、ハイパースケーラーがオラクルの製品を購入していることを示しています。

さらに、オラクルのRPO(残存履行義務)は過去最高の990億ドルに達し、前年同期比で53%増加しました。これは、ビジネスが好調であることを示しており、投資家は未収収益に期待できます。前述の通り、オラクルはAI分野で勢いを増しており、その主なハイライトは、アマゾンのクラウド事業AWSとのマルチクラウド契約です。この提携は、マイクロソフトやアルファベットなど、オラクルのクラウド上のデータベース提供を活用する他の提携に加わります。

優れたキャッシュ創出能力

オラクルに注目すべきもう一つの理由は、キャッシュ創出能力です。2025年度第1四半期の営業キャッシュフローは74.2億ドルで、前年同期の69.7億ドルから増加しました。

さらに、同社は利益をフリーキャッシュフローに変えています。直近四半期では、純利益は29億ドル、フリーキャッシュフローは51億ドルでした。直近12カ月(TTM)で見ると、純利益は109億ドル、TTMフリーキャッシュフローは112億ドルでした。ハイパースケーラーからの製品需要に応えるために設備投資を拡大し続けているにもかかわらず、オラクルはキャッシュフローをしっかりと生み出し続けています。

株価は上昇しているが、バリュエーションは適切

また、オラクルにアナリストが注目しているもう一つの点は現在の株価で、バリュエーションは適切とみられます。決して低くはありませんが、高すぎるというわけでもありません。予想PER(株価収益率)26.5倍で取引されており、これは同セクター平均に比べると若干割高ですが、AIを原動力とする数年にわたる成長サイクルの入り口にあると考えられます。ウォール街のアナリストは、今年の収益が24%増加すると予想しています。

さらに、経営陣は2025年度を通してRPOの強さが成長を牽引すると予想しています。この勢いが続けば、オラクルの売上高は2024年度をはるかに上回る成長を遂げる可能性があります。長期的にオラクルの正確なPERや収益成長率を提示することはできませんが、新しいAIの機会は現在のPERを正当化するのに十分有望であるとみられます。

ウォール街の見方は?

TipRanksによれば、オラクル株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が17人、「中立」11人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価の178.50ドルは、今後12カ月で6.4%の上値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Oracle (NYSE:ORCL) Is Emerging as an AI Winner原文翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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