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エヌビディア(NASDAQ:NVDA)の株価は、2023年に入ってから3倍以上に上昇しており、そろそろ息切れしているのではないかと思われるかもしれません。
しかし、米投資銀行のTDコーウェンはそうではないとしています。2023年のS&P500指数構成銘柄の中で最もパフォーマンスの良い銘柄であるエヌビディアは、TDコーウェンの「2024年のベストアイデア」でもあることが判明しました。
TDコーウェンのアナリスト、Matthew Ramsay氏は、最近のリサーチノートでエヌビディアを「明白な」ストックピックとして取り上げ、「エヌビディアは、間違いなくこれまで(そしてインターネット出現以来)で最も重要なコンピューティングの成長ベクトルにおけるリーダーです」と主張しています。また、同氏によれば、今後12カ月で700ドルまで急騰する可能性がある銘柄であり、2023年にすでに3倍になった後でも、来年には50%の上値余地を見ています。
エヌビディアの2024年株価上昇で3つの重要な要因
Ramsay氏は、エヌビディアが2024年に再び勝利するために、3つの重要な要因があると見ています。
第一に、エヌビディアはすでに人工知能(AI)競争において圧倒的なリーダーであり、この競争は「生成AI時代などの非常に初期段階にある」ため、まだまだ長い道のりがあります。
第二に、同社はこの長期的なAIトレンドを活用するために、新しい半導体を展開する速度を加速させており、2024年から毎年少なくとも1つの新製品を発売する計画しています。
第三に、そして最後に(おそらく直感に反するかもしれませんが)Ramsay氏は、史上最高値から5%以内の株価にあるエヌビディア株は、実際には「ほとんどの指標で5年間の株価レンジの下限に近く」割安であると主張しています。
これらは、ある程度は理にかなっています。
例えば、すでにAI半導体で圧倒的な市場シェアを持つエヌビディアは、(「MI300X」というAIチップを擁するAMDのような)競合他社が現れたとしても、AI半導体への年間支出額2,500億ドルという市場全体の最大60%を獲得し続けることができるとRamsay氏は推測しています。
ハードウェアの面では、エヌビディアはH200とGH200の立ち上げと増産を進めており、まもなくB100チップも登場するとRamsay氏は指摘しています。
既にかなり高いテクニカル指標
とはいえ、エヌビディアの現在のPSR(株価売上高倍率)26.4倍は、過去5年平均の17.1倍(まだ高い)をはるかに上回っています。PBR(株価純資産倍率)は35.3倍で、平均PBRの18.1倍を2倍近く上回っています。また、最近の極めて高い利益率がPER(株価収益率)を62.7倍まで押し下げているにもかかわらず、これは同社の長期的なPER平均の58.8倍とほぼ同じ水準です。
他のアナリストはエヌビディアをどう見ているでしょうか?過去3カ月間のアナリストレーティングでは、「買い」が31人、「中立」が3人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の661ドルは、今後12カ月で最大40%の上値余地を示唆しています。
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本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Can Nvidia Stock Reach Record Highs in 2024? Here’s What Wall Street Expects原文の翻訳を中心にまとめています。
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