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「強気買い」バイオテク株で最も上値余地がある銘柄は?

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イーライリリー、リジェネロン、バイオヘブンといった、革新的でコンセンサス評価が「強気買い」のバイオテクノロジー株は、かなりリーズナブルな価格で素晴らしい成長可能性を提供しています。ウォール街の支持もあり、こういった銘柄をこの4月に見直す価値があります。

数多くの人工知能(AI)関連銘柄がひしめく中、それ以上の上昇ポテンシャルを求める投資家であれば、バイオテクノロジー分野を無視することは難しくなっています。メガキャップ株にはまだ低バリュエーションのAI関連銘柄がありますが、市場で最も革新的なバイオテクノロジー企業が秘める上値余地に匹敵しうるとは考えにくいと思われます。

バイオテクノロジー分野、AIの台頭で効率化加速

さらに、バイオテクノロジー分野は、AIの台頭によって効率化が進む産業の1つとして際立っています。もちろん、臨床試験や開発パイプラインに関する不確実性を考慮すると、バイオテクノロジー投資はかなり投機的です。しかし、AIツールが加われば、バイオテクノロジーのイノベーションプロセス全体がより良いものに変わる可能性があります。

この記事では、TipRanksの比較ツールを使って、今後何年にもわたり上昇を続ける可能性を秘めた急成長中のバイオテクノロジー企業3社をご紹介します。

イーライリリー (Eli Lilly, NASDAQ:LLY)

米国の巨大製薬企業イーライリリーの放物線を描くような急騰は何年も前から始まっており、減量薬(GLP-1)への期待があり、直近1年だけでも116%以上上昇しました。GLP-1については、ノボノルディスクのオゼンピックとウゴービが最も注目されているかもしれませんが、イーライリリーのマンジャロとゼップバウンドの成長見通しを除外することはできません。

イーライリリーの製剤は、A1C値(平均血糖値)のより大きな低下と大幅な減量においてより効果的であることから、競合よりも優れていると見なされる可能性があります。

GLP-1薬には減量以上の効果の可能性

いずれにせよ、どのGLP-1薬がトップに躍り出るかは、時間が経たないとわかりません。今のところ、イーライリリーは将来のイノベーションを通じて肥満に立ち向かうことを目指しており、強気の見方ができる銘柄です。さらに、GLP-1薬には単なる減量以上の効果がある可能性も忘れてはなりません。ただ、臨床試験の結果を待つ必要があります。

イーライリリーは、GLP-1関連銘柄のナンバーワンと考えられますが、バリュエーションには若干抵抗があるでしょう。株価は過去1年で2倍以上に上昇し、実績株価収益率(PER)の131.6倍で取引されています。しかし、AIブームと同様に、肥満薬をめぐる熱狂は、ウォール街アナリストでさえ予想できないレベルに達する可能性があります。このため、イーライリリーの高いバリュエーションも納得させ得るかもしれません。

イーライリリー株の目標株価は?

TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が15人、「中立」が3人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の846.43ドルは、今後12カ月で9.1%の上値余地を示唆しています。

リジェネロン・ファーマシューティカルズ (Regeneron Pharmaceuticals, Inc., NASDAQ:REGN)

リジェネロンの株価も過去2年間上昇を続けており、その間に39%上昇しました。もちろん、リジェネロンの勢いはイーライリリーには及びません。とはいえ、同社の強固ながん領域のパイプライン(最近、リンボセルタマブ骨髄腫治療薬がFDA(米国食品医薬品局)から優先審査の指定を受けました)と遺伝子医療への関わりにより、今後も上昇が続く有力候補と考えられます。リジェネロンは、バイオテクノロジー業界の一角で独自の強みを発揮しています。

遺伝子治療の巨大な可能性

言うまでもなく、がん(腫瘍学)と遺伝子治療は医学の中でも最も困難な分野です。最近、『マッド・マネー』とのインタビューで、レオナルド・シュライファーCEOは、遺伝子治療はバイオテクノロジー業界にとってAI以上に大きな存在になる可能性があるとコメントしました。遺伝子治療は、特に様々な治療法への遺伝子編集技術(CRISPR)を適用する点において、AIと同じくらい大きくなる可能性があります。

リジェネロン株は実績PERの27.8倍で取引されており、バイオテクノロジー業界平均の48.4倍よりかなり割安です。リーズナブルな価格でゲノミクスの革新を求めるなら、リジェネロン株は有望な投資対象になり得ます。

リジェネロン株の目標株価は?

リジェネロン株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が17人、「中立」が3人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の1,037.89ドルは、今後12カ月で9.1%の上値余地を示唆しています。

バイオヘブン (NASDAQ:BHVN)

バイオヘブンは、最もホットな中型バイオテクノロジー株です。2022年9月のIPO以来、株価は596%も上昇しています。この極めて革新的な企業は、減量薬服用中の筋肉減少という問題を解決しようとしているため、株価がとんでもなく急上昇しており、これはまだまだ続くかもしれません。最近の勢いにもかかわらず、バイオヘブンを担当する多くのアナリストは、引き続き強気です。

肥満治療薬以外にも多くの医薬品パイプライン

バイオヘブンは、今話題の肥満治療薬以外にも、この規模の企業としてはうらやましいほどの医薬品パイプラインを有しています。魅力的な神経科学プログラムを展開しており、残りの臨床試験の経過次第で、同社はこの分野で圧倒的な地位を築く可能性があります。

最近、UBS(NYSE:UBS)はバイオヘブン株のカバレッジを「買い」でスタートし、同社の「多様な革新プログラム」と肥満治療薬の可能性を評価しました。バイオヘブンは、今市場で最もエキサイティングな(そして革新的な)バイオテクノロジー企業です。同社は、その革新的技術のいずれかが大ヒット製品になった場合、市場に大きなインパクトを与える潜在力を秘めています。バイオヘブン株は、直近高値からの13%下落しており、引き続き注目する価値があります。

バイオヘブン株の目標株価は?

バイオヘブン株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、アナリスト9人全員が「買い」を付けており、コンセンサス評価は「強気買い」です。バイオヘブンの平均目標株価の59.11ドルは、今後12カ月で13.1%の上値余地を示唆しています。

結論

バイオテクノロジーが、AIに匹敵する成長トレンドを秘めている可能性があります。肥満治療薬から遺伝子治療まで、今回ご紹介した革新的なバイオテクノロジー企業3社は、見逃すにはあまりに魅力的です。現時点では、アナリストはバイオヘブン株に最も高い上値余地(13.1%)を見出しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、LLY, REGN, BHVN: Which Biotech Stock Offers the Most Upside?原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
TipRanksの専属編集者兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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