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億万長者ケン・フィッシャーが強気相場の次の上昇で注目する銘柄:サービスナウとユニオン・パシフィック

ストーリーハイライト

億万長者でストックピッカーのケン・フィッシャー氏は、FRBは問題を抱えており、その発表にあまり注意を払うべきではないと言います。

「FRBの年率2%のインフレ率目標は、まだ公式数字に表れていないだけで、既に達成されたものとみています。ポイントとしては、7月以降の株価低迷は、昨年12月にかけて見られたものなどとよく似ています。そういった下落局面は、強気相場が次に上昇するための舞台になります」とフィッシャー氏は説明します。

というわけで、強気相場がさらに上昇に転じる見通しの下、純資産約71億ドルのフィッシャー氏は、強気相場の再開を利用する銘柄を考えています。フィッシャー氏が注目している2銘柄をTipRanksのデータベースで検索し、ウォール街のアナリストがその可能性をどのように評価しているかを見てみました。詳細は以下の通りです。

サービスナウ(NOW)

フィッシャー氏が注目する銘柄の一つは、サービスナウです。様々なビジネスプロセスを合理化、自動化するために設計されたソフトウェア・ソリューションの包括的なパッケージを提供するクラウドベースのプラットフォームを提供しています。

サービスナウは、IT関連のサービス管理や運用管理における卓越した機能で知られています。そして、IT部門だけでなく、人事、顧客サービス、セキュリティ運用など、さまざまな部門にその機能を拡張しており、多目的なエンタープライズ・サービス管理ソリューションとなっています。

ハイテク銘柄の多くと同様、サービスナウは2023年の強気相場の恩恵を享受しており、株価は年初来で45%上昇しています。2023年第2四半期の売上高は前年同期比23%増の21億5,000万ドルで、アナリスト予想を2,000万ドル上回りました。調整後EPSは2.37ドルでコンセンサス予想を0.32ドル上回っています。

フィッシャー氏はサービスナウに対して引き続きロングであり、強気です。彼の現在の保有株数は137万996株で、市場価値は7億7,000万ドルに相当します。

今年、高金利にもかかわらずサービスナウの株価は好調に推移していますが、投資家の間では成長減速が懸念されています。しかし、HSBCのアナリストであるStephen Bersey氏は、サービスナウの今後に確信を持っています。

「サービスナウは2023年通年においても同業他社を上回る業績を上げ続け、売上高は前年比23.2%増の89.2億米ドルに達すると見積もっています。これは2022年の成長率22.9%を上回っており、同社に対する需要は引き続き旺盛であると考えます。この好調さを後押ししているのは、クラウドの採用とデジタル変革の最近の牽引力により、同社のプラットフォームが大規模かつ急速に成長していることと考えます。今後1年間については、2023年第4四半期には売上高がランレートで30億米ドルに近づき、2024年通年では売上高が111億米ドルに達し、年率24.4%で成長すると推定しています」

「サービスナウの極めて高い成長水準には感銘を受けており、同様の規模でこのレベルの成長を示したソフトウェア会社は数社しか思い出せません」とBersey氏は続けています。

Bersey氏はサービスナウを「買い」とし、目標株価は704ドルで、今後12カ月で25%のリターンを見込んでいます。

同氏の見解は、ウォール街ではほぼ満場一致の支持を得ています。現在、1人のアナリストが傍観を続けていますが、他の25人全員が「買い」レーティングを付けており、当然ながらコンセンサス評価は「強気買い」となっています。平均目標株価642.40ドルは、今後1年間で14%の上値余地を示唆しています。

ユニオン・パシフィック (UNP)

次に、1862年の創業に遡る豊かな歴史を持つ、米国の著名な運輸・鉄道会社であるユニオン・パシフィックを見てみましょう。

同社はアメリカの発展において重要な位置を占めており、アメリカの東部と西部を結ぶ広大な鉄道網で有名です。ユニオン・パシフィックは主に米国西部の3分の2の地域で事業を展開し、多様な産業に不可欠な貨物・輸送サービスを提供しています。同社は、農産物、エネルギー資源、工業製品、消費財などの輸送において極めて重要な役割を果たしており、米国内の経済成長と接続を促進しています。

同社は北米のインフラ整備に不可欠な存在であることに変わりはありませんが、最新の第2四半期決算では、売上高と利益でともに未達となりました。売上高は前年同期比5%減の59億6,000万ドルで、予想を1億6,000万ドル下回りました。EPSは2.57ドルで、予想を0.20ドル下回りました。

しかし投資家は、Jim Vena氏が同社に復帰し、CEOに就任したことで、やや安堵しているようです。Vena氏は2019年から2020年にかけて最高執行責任者(COO)を務め、2021年には会長の上級顧問に就任していました。

フィッシャー氏はユニオン・パシフィック株をかなり保有しており、現在565万7912株を保有し、その市場価値は11億7,000万ドルです。

RBCのアナリスト、Walter Spracklin氏は、ユニオン・パシフィックを 「確信度の高い投資アイデア」として強調しており、新CEOはふさわしい人物だと考えています。

この5つ星アナリストは、次のように述べています。「ユニオン・パシフィックは、取扱量に逆風が吹いているにもかかわらず、更なる経営上の進歩を遂げると考えます。Jim Vena氏がユニオン・パシフィックのCEOに就任することが発表され、彼の強力な経営哲学によって営業業績が著しく好転すると期待しています。業績回復のペースが注目されますが、2025年までに業績回復が達成され、2025年までのEPS年平均成長率は15%台半ば(上振れリスクあり)になると想定しています」

Spracklin氏は続けます。「メキシコや米国メキシコ湾岸の化学セクターへの比類ないアクセスが、長期的に有利な成長見通しを同社にもたらすと考えています」

同氏はユニオン・パシフィックを「アウトパフォーム(買い)」と評価しており、目標株価は282ドルで、今後12カ月で36%の上値余地を見込んでいます。

ウォール街のアナリストレーティングは、13件の「買い」と8件の「中立」で、コンセンサス評価は「中程度の買い」となっています。平均目標株価は246.41ドルで、今後1年で最大19%の上値余地を示唆しています。ユニオン・パシフィックはまた、定期的な配当を提供しています。現在の配当は1株当たり1.30ドルで、利回りは2.5%です。

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本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Billionaire Ken Fisher Is Ready for the Bull Market’s Next Leg Up — Here Are 2 Stocks He’s Heavily Invested In原文の翻訳を中心にまとめています。

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