ストーリーハイライト
予想外でした。金曜(11月17日)に突然、生成AI「ChatGPT」でAI開発をリードしているオープンAIの取締役会は、サム・アルトマンCEOの解任を発表しました。プレスリリースによると、取締役会は「もはやアルトマン氏がオープンAIをリードし続ける能力を信頼していない」とのことです。最高技術責任者ミラ・ムラティ氏が暫定CEOに選ばれました。
ウェドブッシュの5つ星アナリスト、ダン・アイブス氏は、この取締役会の決断を「完全な衝撃」と呼び、シリコンバレーに大きな衝撃を与えていることを強調しています。同氏によれば、アルトマン氏は、「ChatGPTとオープンAIを現在の状態に導いた中心人物」とみなされていました。
アルトマン氏解任のニュースでマイクロソフトの株価下落
この動きにより、オープンAIに大規模な出資をしているマイクロソフト(NASDAQ:MSFT)の株価は下落しました。マイクロソフトは、これをまったく知らされていなかったようで、アルトマン氏解任を知ったのは、このニュースが公表されるわずか数分前のことと言われています。
マイクロソフトのCoPilotとその企業戦略は、オープンAIのAI技術をバックボーンとしており、そこに大きな変化は感じられないはずですが、アイブス氏は、「アルトマン氏とブロックマン氏(オープンAIの社長兼共同設立者で、金曜夜遅くに辞任)というAI戦略の主要な先導者を失うことは、オープンAIの将来の戦略的イニシアチブのいくつかにとって、明らかに短期的(そして潜在的には長期的)に打撃です」と指摘しています。オープンAIの重要性から、マイクロソフトはオープンAIに対して「より大きな支配力を行使するとみられる」とアイブス氏は予想しています。
AI関連で今後様々な波紋も
アルトマン氏の退社とそれに続く騒動は、次に何が起こるかについて多くの疑問を投げかけています。特に、ライバルのアマゾンとグーグルが、現在のAIリーダーとの差を縮めようとして、この短期的な混乱をどのように利用するのか?また、アルトマン氏とブロックマン氏が次にどこに向かうのかという疑問もあります。
とはいえ、最新のニュースでは、マイクロソフトと他の投資家たちがアルトマン氏の復職を求めており、この話が進展すれば、事態はさらに変化する可能性があります。
アイブス氏、レーティングと目標株価を維持
アイブス氏は、マイクロソフトへの「アウトパフォーム(=買い)」レーティングを維持し、425ドルの目標株価は、今後12カ月で15%の上値余地を示唆しています。
ウォール街の見解も同様です。過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」30人、「中立」1人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の408.89ドルは、今後12カ月で10.5%の上値余地を示唆しています。
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本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、‘A Complete Shocker’: Daniel Ives Weighs in on the Impact of OpenAI CEO’s Departure on Microsoft Stock原文の翻訳を中心にまとめています。
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