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著名アナリスト、下落局面のテスラ株に対して強気を維持

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電気自動車(EV)大手のテスラ(NASDAQ:TSLA)は、10日夜に待望のロボタクシーイベントを開催しましたが、投資家は重要な詳細情報がほとんどなかったことに失望し、11日に株価が8%下落しました。

サイバーキャブやロボバン、さらに人型ロボットも披露

予想通り、イベントの主役は「サイバーキャブ」という、人間が操作しなくても走る無人タクシーのプロトタイプでした。ハンドルやペダルすらなく、2026年までに生産開始予定です。また、テスラは20人乗りの乗客または貨物輸送用に設計された大型自動運転車の「ロボバン」のプロトタイプも公開しました。

さらに、人型ロボット「オプティマス」も披露され、イーロン・マスクCEOは、このロボットが「あらゆる製品の中で史上最大の製品になる可能性がある」とまで主張しました。

アイブス氏、市場の懐疑的な見方に動じず

マスク氏らしい大げさな発言に、市場の反応から判断すると、ウォール街には懐疑的な見方が多いようです。しかし、テスラの大ファンの1人は動じていません。

ウェドブッシュの著名アナリスト、ダニエル・アイブス氏は、マスク氏およびテスラは「自動運転ビジョン戦略の詳細について、もっと時間をかけるべきだった」と認めていますが、その批判にもかかわらず、アイブス氏はネガティブな反応は不当だと主張しています。

アイブス氏は次のように語っています。「イベントが期待外れだったという考えには強く反対します。サイバーキャブをこの目で見て、そしてオプティマスの大幅な改善を目の当たりにしたので、私はその反対です」

ロボタクシーは「今や現実のものとなり、単なるお話ではなくなった」

同氏によると、今後数カ月の間にさらに詳しい情報が発表される予定であり、ロボタクシーは「今や現実のものとなり、単なるお話ではなくなった」とのことです。同様に、オプティマスもプロトタイプの段階を過ぎて、現在は高度なパイロットテスト段階にあり、アイブス氏の予想を「はるかに上回っている」といいます。

「ウォール街のネガティブなノイズ」にもかかわらず、アイブス氏はイベントを終えて以前よりも強気な姿勢を見せ、投資家に対して「どんな弱気相場でもテスラ株に対して買い手でいるべき」と述べています。

アイブス氏はテスラ株を「アウトパフォーム(=買い)」とし、目標株価の300ドルは、今後1年間で26%の上値余地を示唆しています。

ウォール街の見方は?

しかし、TipRanksによれば、テスラ株の平均目標株価は207.83ドルで、今後12カ月で5.5%の下値余地を示唆しています。過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が11人、「中立」が16人、「売り」が8人で、コンセンサス評価は「中立」です。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、‘Load Up on Weakness,’ Says Daniel Ives About Tesla Stock原文翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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