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ビットコインは2024年にさらに上昇する可能性も

ストーリーハイライト

2023年はビットコインにとって素晴らしい年になりつつありますが、2024年にはさらなる潜在的なカタリストが待ち受けています。

1年がどれほどの違いを生むのでしょうか。2022年にビットコイン(BTC-USD)はその価値の3分の2近くを失い、懐疑論者たちはビットコインを見殺しにしようとしました。今年、ビットコインは128%という猛烈な上昇で甦りました。2023年は時価総額最大の仮想通貨にとって記念すべき年となりつつありますが、2024年に起きる可能性のある2つのカタリスト、すなわち、今後の半減期とビットコイン現物ETF(上場投資信託)の承認に基づいて、来年はさらに上昇する可能性があります。

半減期に備える

ビットコインの次の半減期は2024年4月に起こると予想されています。

半減期とは、4年ごとに行われる予定のイベントで、ビットコインの新しいブロックを採掘する際の報酬が半分になるというものです。現在、ビットコインの採掘者は、採掘したブロックごとに6.25ビットコインの報酬を受け取っています。半減後には、この報酬は3.125BTCに減少します。

今後存在するビットコインは2100万ビットコインのみであり、この固定供給がビットコインの主なセールスポイントの1つです。政府や中央銀行がいつでも増刷できる不換紙幣とは異なり、ビットコインは有限の資源です。半減はビットコインのインフレを抑制するのに役立ち、ビットコインが時間の経過とともにますます希少になることを保証します。

過去の半減期においてはビットコインの強気相場が到来

はっきり言って、ビットコインの価格動向に関しては何も保証されていません。しかし、過去の半減期は通常、ビットコインの重要な強気相場の到来を告げてきました。2012年の最初のビットコイン半減期では、ブロック報酬は50BTCから25BTCに減少し、ビットコイン価格は半減前の約12ドルから1年後には960ドル以上に上昇しました。

2016年の2回目のビットコイン半減期では、報酬は25BTCから12.5BTCに減少し、ビットコイン価格は1年後に663ドルから約2,500ドルへと約4倍になりました。最後に、2020年の直近の半減期では、ブロック報酬が12.5BTCから6.25BTCに減少し、ビットコイン価格は急激に上昇し、半減期前の約8,500ドルから2021年11月には史上最高値の約69,000ドルまで上昇しました。

ビットコインの価格はこの史上最高値からかなり下がっており、また、過去の結果は将来のパフォーマンスを保証するものではありません。それでも、過去の半減期がビットコイン価格に与えた影響を示しています。これらの結果から、暗号市場参加者が次の半減期について熱狂的である理由が簡単に分かります。

ビットコイン現物ETFの承認可能性に関する影響

2024年にビットコインのカタリストとなる可能性があるのは、半減期だけではありません。一部の市場参加者は、SEC(米国証券取引委員会)によるビットコイン現物ETFの承認可能性が高まっており、2024年初めに承認されると見ています。

ブラックロック(NYSE:BLK)はこの夏、ビットコイン現物ETFの申請で口火を切り、すぐにフィデリティやインベスコ(NYSE:IVZ)のような伝統的な金融大手、テック中心のARKインベスト、そしてグレイスケール・ビットコイントラスト(OTC:GBTC)が続々と名乗りを上げました。ブルームバーグETFアナリストのEric Balchunas氏とJames Seyffart氏は、ビットコイン現物ETFは2024年1月までに取引が承認される可能性を90%と予想しています。

このようなビットコイン現物ETFの可能性に関する憶測と興奮は、2024年にすでにビットコイン価格を上昇させました。現在のビットコインの上昇は、ブラックロックの申請のニュースが流れた後、今年の夏に本格化しました。

ビットコイン現物ETFがビットコイン新時代の幕開けに

このため、短期的には承認が「噂で買ってニュースを売る」イベントになる可能性がありますが、長期的には、ビットコイン現物ETFはビットコインの新時代の到来を告げるでしょう。

何百万人もの米国の投資家が、初めて証券口座や退職金口座を通じてビットコインへ直接的なエクスポージャーを得られるようになり、ビットコインへのエクスポージャーを得るプロセスが株式やETFを購入するのと同じくらいシンプルになります。

これにより、ビットコインに興味がある、あるいは長期的な可能性に強気だが、自分のビットコイン・ウォレットを管理したくない、あるいはコインベース(NASDAQ:COIN)や他のプロバイダーで仮想通貨専用の証券口座を開設したくない投資家にも、ビットコインへのアクセスが開放されることになります。またビットコイン現物ETFは、より多くの機関投資家をビットコインに引き込む可能性があります。

結論:2024年に向けて

ビットコインは2023年に急上昇しましたが、2024年には、2つの主要な潜在的なカタリストにより、さらに上昇する可能性があります。ビットコインの半減期は、歴史的にビットコインの強気な値動きにつながっており、ビットコイン現物ETF立ち上げの可能性は、潜在的に全く新しい投資家にビットコインを開放することになるでしょう。

ビットコインやその他の仮想通貨は、リスクが高く不安定な投資である可能性があるため、リスク許容度が低い投資家には向かないでしょう。リスクに寛容な長期投資家は、このようなイベントに先駆けてビットコインをポートフォリオに追加することで、ポートフォリオの分散を図ることもできるでしょう。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Bitcoin (BTC) Can Head Higher in 2024. Here’s Why原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
TipRanksの専属編集者兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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