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今買うべき、不労所得構築のための優れた配当株3銘柄

ストーリーハイライト

優良配当銘柄に投資することで、受動的インカム(収入、不労所得)の流れを低コストで創出することができます。その際、市場サイクルを超えて成長し、安定したキャッシュフローを創出する優良大型企業を見極める必要があります。

一般的に、優良企業はキャッシュフローの一部を配当という形で株主に配分します。さらに、これらの企業は毎年増配し、長期的に実質利回りを高めています。そして、長期的なキャピタルゲインの恩恵も受けられます。

不労所得の創出に役立つ優良企業として、コカ・コーラ(NYSE:KO)、ペプシコ(NASDAQ:PEP)、プロクター・アンド・ギャンブル(NYSE:PG)の3社が挙げられます。これらの銘柄には、強力なブランド力、予測可能な収益、安定的かつ成長する配当があります。

コカ・コーラ (NYSE:KO)

時価総額2,560億ドルのコカ・コーラは、世界で最も認知度の高いブランドの一つです。ノンアルコール飲料の製造・販売を展開しています。過去20年間で、コカ・コーラの株価は株主に133%のリターンをもたらしています。そして配当調整後のトータルリターンは323%近くになります。これに対し、S&P500指数(SPX)の配当調整後のリターンは538%です。

コカ・コーラのトータルリターンは市場全体をアンダーパフォームしていますが、それでも長期的にはインフレ率を上回っています。さらに、ベータ値が0.6倍未満と、S&P500指数よりもボラティリティが低いです。1.0未満のベータは、特定の銘柄の相対的なボラティリティが低いことを示唆しています。

売上高と営業利益は順調に拡大

コカ・コーラはその巨大な規模にもかかわらず、売上高を2020年の330億ドルから2022年には430億ドルに増加させ、2023年には457.5億ドルに達しました。営業利益は2020年の90億ドルから、2022年には110億ドル近くになり、2023年には113億ドルに増加しています。

コカ・コーラは1株当たり1.94ドルの年間配当を株主に支払っており、これは3.3%の予想配当利回りを示しています。そして過去20年間、コカ・コーラは年率7.3%で配当を増やしてきました。

コカ・コーラは飲料分野で市場シェアを拡大し続けており、2023年のフリーキャッシュフローは97億ドルとなっています。配当性向は75%前後で、バランスシートの強化、設備投資の再投資、配当の増額に十分な余地があります。

コカ・コーラ株の目標株価は?

TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が10人、「中立」が4人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価は65.79ドルで、今後12カ月で10.8%の上値余地を示唆しています。

ペプシコ (NASDAQ:PEP)

時価総額2,380億ドルのペプシコは、コカ・コーラの直接の競合相手です。「ペプシ」以外のブランド・ポートフォリオには、チートス、ゲータレード、レイズ、マウンテンデューなどがあります。ペプシは現在、株主に1株当たり5.06ドルの年換算配当を支払っており、配当利回りは3%です。

52年連続で増配

さらに、同社は52年連続で増配しており、これは注目に値します。過去20年間で、ペプシコは毎年10%以上配当を増やしています。

近年、ペプシコはインフレを相殺するために製品価格を引き上げ、価格決定力をアピールしてきました。しかし、マクロ環境の低迷により、同社は2024年の売上高が前年比4%増にとどまると予想しており、コンセンサス予想の5.2%を下回っています。

ペプシコ株の目標株価は?

過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が9人、「中立」が7人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価は189.44ドルで、今後12カ月で13.9%の上値余地を示唆しています。

プロクター・アンド・ギャンブル (P&G、NYSE:PG)

最後に紹介する配当銘柄は、時価総額3,700億ドルのプロクター・アンド・ギャンブルです。ブランド消費財セクターで事業を展開する同社の知名度は高く、美容、ヘルスケア、ファミリーケアなど複数の分野で事業を展開しています。

他社と同様に、P&Gも金利上昇とインフレの中、個人消費の低迷に苦しんでいます。こうした逆風にもかかわらず、P&Gはコスト削減と値上げにより、2023年10-12月期には16%の増益を達成しました。

コスト最適化に注力し、収益と配当は今後拡大へ

同社は、2023年の既存事業売上高の7%増に対し、2024年は4%から5%の伸びを見込んでいます。P&Gはコスト最適化に注力し、収益と配当は今後上昇するとみられます。

P&Gの配当は年額3.76ドルで、予想配当利回りは2.4%です。配当は過去20年間で毎年平均7.6%増加しています。

プロクター・アンド・ギャンブル株の目標株価は?

過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が10人、「中立」が6人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価の167.93ドルは、今後12カ月で6.7%の上値余地を示唆しています。

結論

不労所得を目指す投資家は、大型配当株への投資を検討すべきでしょう。配当利回りに加え、投資家は長期的なキャピタルゲインの恩恵も受けられます。

上述3銘柄の平均利回りが2.8%であることを考慮すると、これらの巨大配当銘柄にそれぞれ5,000ドル投資すれば、年間420ドルの配当を得ることができます。配当が毎年7%増加する場合、配当は今後10年間で2倍になります。

免責事項

ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、3 Passive Income Stocks You Can Consider Buying Today原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
TipRanksの専属編集者兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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