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ストーリーハイライト
収益性の高いヘルスケアセクターへの投資をお考えの投資家は、アナリストの評価が高く、魅力的なリターンを期待できる以下の3銘柄を検討できるでしょう。
ウォール街のアナリストによると、デクスコム、クーパー・カンパニーズ、ベクトン・ディッキンソンが2024年6月に買うべきヘルスケア株ベスト3です。TipRanksの株式スクリーナーツールを使ってこれら3つのヘルスケア銘柄を特定しました。ヘルスケアセクターには、病院や医療施設、バイオテクノロジー企業や製薬会社、医療機器会社、医療保険会社などが含まれます。
医療テクノロジーの大手企業に注目
上記の3社は医療テクノロジー分野の大手企業で、いずれも高度な医療機器や医療技術関連の製造に特化しています。
ヘルスケアセクターは、先行き不透明な時代における最良のディフェンシブ銘柄の一つと考えられています。ヘルスケア製品やサービスに対する需要は永続的であり、今後数年間で急増すると予想されています。人工知能(AI)の登場により、ヘルスケア企業が提供するサービスの質は大幅に向上しています。このような背景を踏まえ、3つの医療テクノロジー企業について詳しく見ていきましょう。
1位 デクスコム (DexCom, NASDAQ:DXCM)
デクスコムは、血糖値管理用モニタリング(CGM)システム製造のリーダーです。同社の主要製品には、DexCom G6とDexCom G7があります。
2024年第1四半期の売上高と調整後1株当たり利益(EPS)ともにアナリスト予想を上回りました。売上高は前年同期比24%増となり、米国と海外の両市場で堅調な業績を達成しました。また、調整後EPSは前年比88.2%増の0.32ドルに急増しました。
事業の継続的な勢いにより通期売上高見通しを上方修正
事業の継続的な勢いに基づき、同社は2024年通期の売上高見通しを42億ドルから43億5000万ドルに引き上げました。
リアルタイムCGMモニタリングのニーズは世界中で高まっています。この分野のパイオニアであり、糖尿病ケアのイノベーションに注力し続けるデクスコムにとって、これは良い兆しです。
ウォール街の見方は?
TipRanksによれば、デクスコム株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が15人、「中立」が2人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の152.65ドルは、今後12カ月で30.8%の上値余地を示唆しています。過去1年間で株価は6.4%下落しています。
2位クーパー・カンパニーズ (Cooper Companies Inc., NASDAQ:COO)
クーパーは、眼科、婦人科、外科手術用の医療機器製造に注力する世界的な医療機器企業です。同社は、コンタクトレンズ市場で圧倒的な地位を占めるクーパービジョンと、不妊治療と婦人科に特化したクーパーサージカルの2つのセグメントで事業を展開しています。
2024年度第2四半期(2024年2-4月期)の調整後EPSはアナリスト予想を上回りましたが、売上高はコンセンサスを下回りました。売上高は前年同期比7%増、調整後EPSは同10%増でした。
製品に対する需要の高まりにより通期ガイダンスを引き上げ
同社はまた、製品に対する需要の高まりに伴い、2024年度通期のガイダンスを引き上げました。売上高は38億6,300万ドル~39億500万ドル、調整後EPSは3.54ドル~3.60ドルの範囲と予想しています。
クーパービジョンは第2四半期に2桁の既存事業成長率(為替変動を除く)を回復しており、クーパーは今後、同部門の売上高がさらに勢いを増すと見ています。
ウォール街の見方は?
TipRanksによれば、クーパー・カンパニーズ株のコンセンサス評価は「強気買い」です。これは過去3カ月間のアナリストレーティングである、「買い」9人、「中立」2人に基づきます。平均目標株価の115.89ドルは、今後12カ月で22.6%の上値余地を示唆しています。過去1年間で株価は約7%上昇しています。
3位 ベクトン・ディッキンソン (Becton, Dickinson & Co., NYSE:BDX)
ベクトン・ディッキンソンは、世界最大級の医療テクノロジー企業です。主な顧客は医療機関、医師、ライフサイエンス研究者、臨床検査機関です。注目すべきは、同社が1株当たり0.95ドルの通常四半期配当を出していることで、配当利回りは1.56%となっています。
2024年度第2四半期(2024年1-3月期)決算は、調整後EPSがコンセンサス予想を上回った一方、売上高は50億4,000万ドルで予想とほぼ同様でした。売上高は前年同期比4.6%増、調整後EPSは同10.8%増でした。
同社はまた、堅調な利益率の確保により、2024年度通期の調整後EPSガイダンスを引き上げました。2024年度通期の調整後EPSは12.95ドル~13.15ドル、売上高は201億ドル~203億ドルの範囲で見ています。
AI活用モニタリングソリューション部門を買収、今後の業績に大きく貢献へ
重要なのは、ベクトンがエドワーズ・ライフサイエンス(NYSE:EW)のクリティカルケア部門を42億ドルで買収することです。同部門はAIを活用した高度なモニタリングソリューションで知られ、世界で1万を超える病院で使用されており、2023年度の部門売上高は9億ドル以上となっています。この買収とベクトンが現在提供している製品に対する需要の加速は、長期的に同社の業績を押し上げる態勢にあります。
ウォール街の見方は?
TipRanksによれば、ベクトン・ディッキンソン株のコンセンサス評価は「強気買い」です。これは、過去3カ月間のアナリストレーティングの「買い」8人、「中立」2人に基づきます。平均目標株価283.89ドルは、今後12カ月で19%の上値余地を示唆しています。過去1年間で株価は6.1%下落しています。
終わりに
上記3つのヘルスケア銘柄は、健全な財務と堅実な成長ポテンシャルにより、コンセンサス評価の「強気買い」を獲得しています。ディフェンシブなヘルスケアセクターへのエクスポージャーを求める投資家は、十分な調査の後、ポートフォリオを強化するためにこれら3銘柄を検討できるでしょう。
本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、3 Best Healthcare Stocks to Buy in June 2024, as per Analyst原文の翻訳を中心にまとめています。
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