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ストーリーハイライト
2023年の電気自動車(EV)の年初来販売台数は、米国で50%増、世界最大の自動車市場である中国で25%増となっています。それでもなお、手頃な価格や価格設定、充電ニーズをサポートする送電網の容量、リチウムやレアアースなどの原材料の入手可能性については、かなりの議論と懸念が残っています。
ビッグ3の自動車メーカーはEVの目標を縮小し始めましたが、化石燃料自動車からEVへの転換を求める社会的・政治的圧力は大きく、EV市場を支え続けています。投資家にとっては、自動車メーカーやEV分野に特化した自動車部品サプライヤーなど、複数の選択肢が残されていることになります。
テックイネーブラーに優れた投資機会
そのような中、専門部品サプライヤーの強さに、ゴールドマン・サックスの5つ星アナリスト、Mark Delaney氏が注目しています。同氏は、広範な部品サプライヤーカバレッジに含まれるテックイネーブラー(コア技術やデバイスを持ち、システム構築上で不可欠な企業)の中に、優れた投資機会を見出していると述べています。
Delaney氏は、投資家が検討すべきオートテック企業を2社挙げています。他のアナリストも同じように考えているのかどうか、TipRanksプラットフォームからその詳細を入手しましたので、Delaney氏のコメントと共にご紹介します。
TEコネクティビティ(TEL)
TEコネクティビティは、コネクターやセンサー関連の電子およびデジタル・ハードウェアの強さでその名声と評判を築いてきた企業です。同社の製品は、データ通信から5G通信、航空宇宙、自動車産業まで、さまざまな用途で使用されています。
自動車事業では、TEはEV向けに設計された製品ラインを持っています。コネクターとセンサーは、バッテリーシステム、電動ドライブトレイン、充電経路、補助システムに搭載されており、その品質の高さで業界では知られています。特にTEは、車載バッテリーの高電圧負荷に対応できるコネクター製品を設計しています。
巨大なビジネス、年間2,360億個以上の製品を製造
TEのビジネスは巨大です。時価総額400億ドル超を誇り、年間2,360億個以上の製品を製造し、昨年の総売上高は163億ドルに達しました。長年にわたり、研究開発に7億1500万ドル以上を投資してきました。
今月初めに、TEは2023年第4四半期(7-9月期)の決算を発表しました。売上高は前年同期比7.3%減の40億ドルでしたが、予想を2,500万ドル上回りました。非GAAP(米国会計基準)ベースの希薄化後EPS(1株当たり利益)は1.78ドルで、予想を2セント上回りました。
なお、堅調なキャッシュフローも報告しています。第4四半期の営業キャッシュフローは11億ドル、フリーキャッシュフローは9億4,500万ドルで、両方とも過去最高でした。
フリーキャッシュフローに注目
これらの業績、特にフリーキャッシュフローに、Delaney氏は注目しています。「受注残が過去最高水準に近い水準で推移していること、価格コストに関する優位性が利益率の改善を支えていること、AIとEV向けの1台当たりのコンテンツ単価の高さから恩恵を受けていることから、今後EPSとフリーキャッシュフローを拡大させる好位置にあると考えています」とアナリストは書いています。
Delaney氏の目標株価は175ドルで、今後12カ月で31.5%の上値余地を示唆しています。
直近3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」4人、「中立」1人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価143.75ドルは、今後12カ月で9%の上値余地を示唆しています。
アプティブPLC (APTV)
アプティブは、自動運転車やコネクテッドカー(インターネットに常時接続されている自動車)を実現するための専用ソフトウェアとシステム統合の開発に注力してきました。世界48カ国に拠点を持ち、11のテクニカルセンターと131の製造施設で20万人以上の従業員を雇用しています。
アプティブの製品は特にEVに適しています。ソフトウェアアーキテクチャーは、バッテリーや電気駆動系をリアルタイムで監視できます。接続技術は、高度なセンサーからデータ転送、十分な安全性が要求される車両システム、高電圧のEV電源カップリングまで、あらゆるものを扱うことができます。アプティブの配電システムは、EVのバッテリーや電気モーターのパワートレインを監視・制御する際にも同様に威力を発揮します。
数字に目を向けると、2023年第3四半期決算は軒並み予想を上回りました。売上高は前年同期比11%増の51億ドルで、予想を2,000万ドル上回りました。非GAAPベースのEPSは1.30ドルで、予想を7セント上回りました。
今後の成長に向け良好なポジションを維持
Delaney氏にとって、ここで重要なのは、自動車業界におけるアプティブの確固たる地位であり、将来への良好な展望に基づいていることです。同氏は、「市場との比較で、第3四半期の成長が鈍化したことは理解していますが(アプティブはストライキ、顧客エクスポージャー、プログラムのタイミングが原因としています)、アプティブは成長に向けて良好なポジションを維持していると考えています」と書いています。
Delaney氏は「買い」レーティングを付けており、目標株価128ドルは、今後12カ月で60%の上値余地を示唆しています。
直近3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が7人、「中立」が3人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価の116.30ドルは、今後12カ月で45%の上値余地を示唆しています。
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本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、There’s an Opportunity Brewing in Auto-Tech Enablers, Says Goldman Sachs – Here Are Two Stocks the Banking Giant Likes原文の翻訳を中心にまとめています。
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