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アナリストによる、上値余地が大きい2つの成長株ETF

ストーリーハイライト

成長株ETF(上場投資信託)は、平均売上高成長率や平均利益成長率を上回る実績のある成長企業に投資します。これらのETFは、高成長企業の長期的な可能性を活用しようとするものです。アナリストの予想によると、2つの成長株ETFは今後12カ月で10%以上の上昇可能性があります。

ウォール街がこの2つのETFについてどう考えているのか、詳しく見てみましょう。

バンガード小型株グロースETF (Vanguard Small-Cap Growth ETF, VBK)

VBK ETFは、米小型株(時価総額が3億ドルから20億ドル)の成長銘柄で構成されるCRSP USスモールキャップ・グロース・インデックスに連動する投資成果を目指します。このETFは、各銘柄をインデックスにおけるウェイトとほぼ同じ比率で保有することを目指しています。

VBKの運用資産は172.5億ドルで、上位10銘柄がポートフォリオの10.25%を占めているのみで分散が効いています。重要なのは、経費率が0.07%と非常に低いことです。VBK ETFの過去6カ月のリターンは1.3%でした。

ウォール街の見方は?

TipRanksによれば、VBK ETFは「中程度の買い」のコンセンサス評価を得ています。保有620銘柄の過去3カ月間のアナリストレーティングは、457銘柄が「買い」、146銘柄が「中立」、17銘柄が「売り」です。アナリストによるVBK ETFの平均目標価格は301.21ドルで、今後12カ月で21.14%の上値余地を示唆しています。

iシェアーズ・ラッセル中型株グロースETF(iShares Russell Mid-Cap Growth ETF, IWP)

IWP ETFは、米中型株(時価総額が20億ドルから100億ドル)で構成されるラッセル・ミッドキャップ・グロース・インデックスに連動する投資成果を目指します。IWPは、市場平均以上の収益成長が見込まれる銘柄へのエクスポージャーを提供します。

IWPの運用資産は142.8億ドルで、上位10銘柄がポートフォリオの15.79%を占めています。また、経費率が0.23%と低く、費用対効果の高い選択肢となっています。興味深いことに、IWPは過去6カ月間で5.6%のリターンを上げています。

ウォール街の見方は?

TipRanksによれば、IWP ETFのコンセンサス評価は「中程度の買い」です。保有330銘柄の過去3カ月間のアナリストレーティングは、255銘柄が「買い」、66銘柄が「中立」、9銘柄が「売り」です。平均目標価格の124.45ドルは、今後12カ月で12.53%の上値余地を示唆しています。

結論

ETFは低コストで、分散が効いていて、透明性の高い市場参加手段です。これらの恩恵に加え、VBKとIWPについてはアナリストが10%超の上昇を予想しており、投資家はこれらのETFを検討する価値があるでしょう。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、VBK, IWP: 2 Growth ETFs with Potential for Upside, According to Analysts原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
米国株投資の銘柄分析はTipRanks
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