仮想通貨Curve DAO Tokenは、今後の仮想通貨市場を支える裏方になるかも知れない銘柄です。
多くの人から、注目され、初めての投資対象として人気を集めつつある仮想通貨。
しかし、流動性の低さから価格変動が大きく、投資商品としてはリスクが大きいのも事実です。
仮想通貨Curve DAO Tokenは、流動性の改善に目を向けたプロジェクトが作りました。
本記事は「仮想通貨Curve DAO Tokenとは?」をテーマに、基本~最新情報、価格推移を材料の今後の予想まで徹底的に解説します。
目次
仮想通貨Curve DAO Tokenとは?
Curve DAO Tokenとは、分散型取引所(DEX)を提供するDeFiプラットフォームであるCurve Financeで利用される仮想通貨です。
Curve FinanceはAutomated Market Maker(AMM)を活用して流動性を管理します。
AMMを用いてDEXを構築するプラットフォームは他にも数多く存在します。例えば、UniswapやSushiswapなどが有名です。
しかし、DEXプロジェクトの多くは価格変動リスクに悩まされています。
仮想通貨は元々価格変動が大きく、流動性マイニングをしている間に価格が下がるおそれがあるのです。
そこで、Curve DAO TokenではUSDTやUSDC、DAI、TUSDなどアメリカドルに価格をペッグさせたステーブルコインを流動性マイニングに導入しました。ステーブルコインは価格の変動を抑えられるため、価格変動リスクを回避できます。
分散型取引所Curveではステーブルコインを0.04%という非常に低い利率で取引できます。更にステーブルコインを用いてERC20トークンを取引することも可能です。
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仮想通貨Curve DAO Tokenに関する最新情報まとめ
リリース日 | 概要 |
2021年2月10日 | EquilibriumとCurve Financeが統合 |
2021年2月25日 | FantomのブロックチェーンにCurveが導入される |
2021年6月10日 | Curve Financeが新アルゴリズムを導入 https://twitter.com/CurveFinance/status/1402674387568971782 |
仮想通貨Curve DAO Tokenに関する最新情報をまとめました。
主なトピックをまとめると、2021年上半期のCurve DAO Tokenは技術開発、および関連プロジェクトとの連携に注力している印象を受けます。
Curve DAO Tokenは、分散型金融もとい分散型取引所にて取引される仮想通貨の流動性を改善するのが大まかな目的です。
プラットフォームのアップデートおよび、関連プロジェクトとの提携によって流動性を高められる期待が高まった半年と言えるでしょう。
それでは、各トピックの詳細を見てみましょう。
EquilibriumとCurve Financeが統合
2021年2月10日、EquilibriumはCurve Financeとの統合を発表しました。
Equilibriumは、Polkadotのブロックチェーンを基盤とするDEXを構築するプロジェクトです。
Polkadotのパラチェーンスロットの獲得を目指す有力なプロジェクトのひとつであり、2021年4月8日にはトークンセールを行い、250万ドルの資金を確保しました。
Equilibriumは、Curve Financeとの統合によって優れたAMMを獲得することができます。
Curve Financeは既に多くの利用者を抱えており、Equilibriumにとって流動性を得られるというメリットがあります。
一方、Curve FinanceにはEquilibriumを通してPolkadotのブロックチェーンに接続することで手数料の削減を目指しました。
Curve FinanceはEthereumのブロックチェーン上に構築されており、手数料の高騰が問題となっていました。
Polkadotは手数料が安く、相互運用性に優れているためPolkadotに対応することでプロトコルを変更せずに手数料を減らすことができます。
FantomのブロックチェーンにCurveが導入される
2021年2月25日、Curve FinanceがCurveをFantomのブロックチェーンに導入したことを発表しました。
Fantomは次世代のスマートコントラクトプラットフォームとして注目されるプロジェクトです。
独自のコンセンサスアルゴリズムLachesisを用い、安全性、分散性、低コストをすべて兼ね備えたプラットフォームを構築します。
Curve FinanceはEthereumの直面する手数料の高騰を問題視しています。手数料が高騰することで利用者が手数料に圧迫され、プラットフォームを離れてしまうかもしれません。
そこで先述したPolkadotやxDaiといったプラットフォームやスケーリングソリューションに対応することで手数料の削減に務めています。
FantomではCurveは3つの流動性プールしか提供されておらず、まだ充分に整備されているとは言えません。
しかしCurve Financeは「Curve classicはほぼ1年前にはこのように見え、今はDeFiで最もホットなサービスに成長しました」と述べ、今後の成長を約束しています。
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Curve Financeが新アルゴリズムを導入
2021年6月10日、Curve Financeは新しいアルゴリズムの導入を発表しました。
従来Curveは価格変動リスクの小さいステーブルコインを取り扱っていました。ステーブルコインの性質のみならず、独自のアルゴリズムを用いることで価格変動リスクを抑えています。
しかし、新しいアルゴリズムはイーサリアムなどの価格変動の大きな仮想通貨にも対応しました。価格変動の大きな通貨であっても従来のCurveのように価格変動リスクを抑えることができます。新しいアルゴリズムは従来のUniswapなどで用いられるものと指数移動平均に依存するものを組み合わせました。
Curveはステーブルコインに重点を置いたプロジェクトです。
ステーブルコインでの取引に限ることでDEXの問題を解決しましたが、利用者が限定されてしまうというデメリットがありました。新しいアルゴリズムを導入することでより多くの利用者を見込むことができます。
Curveのホワイトペーパーには「新しいアルゴリズムにより、Uniswapの5~10倍の流動性が生まれ、流動性プロバイダーの利益も大きくなります」という記述があります。
仮想通貨Curve DAO Tokenの将来性
Curve DAO Tokenの将来性は非常に高いと言えます。その最大の要因としては、Curve Financeが数あるDeFiプラットフォームの中でも特に成長している点があげられます。
Curveでは2021年1月に、1日あたり約4億ドル分もの取引が行われたという報告があります。
日本最大級の仮想通貨取引所であるbitFlyerの1日の取引量が約3億8000万ドルと言われており、その規模の大きさが分かるでしょう。
2021年2月にはセントルイス連邦準備銀行のDeFiプラットフォームに関するレポートにもCurve Financeが登場しました。
またCurve FinanceをはじめとするDeFiプラットフォームは多くがEthereumのブロックチェーンに構築され、手数料の高騰への対策に追われています。Curve FinanceはFantomやxDAI、Polkadotへの展開や流動性プールの統合を通して、スケーリングの問題の解決に努めています。
価格変動リスクを抑え、安定したCurveのプロトコルは多くの投資家にとって魅力的です。今後の拡大も期待できるでしょう。
Curve DAO Token自体の価値も評価できる
Curve DAO Tokenそのものの将来性も期待できます。
Curve DAO Tokenは、Ethereumをベースとした「DAO(自律分散型組織)」の開発を行うためのAragonを用いて開発されたトークンです。
Curve FinanceにおいてCurve DAO Tokenはユーティリティトークンとして機能します。Curve DAO Tokenをステーキングすることで、他の通貨よりも高い年利を受け取ることができます。
更にガバナンストークンとしても機能し、ステーキングすることでガバナンス投票に用いるトークンが発行される仕組みです。
Curve DAO Tokenのステーキング量は年々増加しています。以前は2022年8月までに発行ペースをステーキングのペースが上回ると予測していましたが、近年の需要の増加によって予測は前倒しされました。2021年7月の予測だと、2021年8月にはステーキングのペースが上回るだろうと言われています。
ステーキングのペースが加速することでCurve DAO Tokenの需要はますます高まり、価格にポジティブな影響を与えることが予想されます。
仮想通貨Curve DAO Tokenの価格推移と今後
Curve DAO Token/CRVの基本情報 | |
Curve DAO Token/CRVの価格 | ¥196.76 |
一日の出来高 | ¥10,502,704,601 |
マーケットドミナンス | 0.05% |
市場ランキング | 87位 |
時価総額 | ¥74,470,366,690.39 |
直近1年間の高値/安値 | ¥6717.48/¥36.82 |
最大供給 | 3,303,030,299CRV |
※価格等の情報は2021年7月4日時点のCoinmarketcapより引用
仮想通貨Curve DAO Tokenは、「CRV」の通貨名で海外の主要取引所に上場しています。
最も取引のシェアが大きいのは、BinanceのCRV/USDTのペアであり、CRV市場の2割弱です。
また、CRV/USDTの史上最高値は「23.255USDT」。Binance上場当日に瞬間的な買い上げによって更新されました。
2021年5月以降は、ビットコインやイーサリアムの弱気相場突入によって、CRV/USDTの価格推移はレンジ相場で推移しています。
【CRV/USDTの取引量が多い】Binance(バイナンス)公式サイトはこちら
CRVトークンは史上最高値を目指す?
前述した通り、ビットコインとイーサリアムの仮想通貨市場をけん引する銘柄が5月以降は、明確に弱気相場入りをしています。
多くのアルトコインは、相関する形で下降トレンドを形成しているのが現状です。
しかし、CRV/USDT日足チャートでは底堅い値動きを見せ、中期的には上昇トレンドと捉えられる価格推移を見せています。
直近では、水色ボックス(1.1~1.3USDT)の価格帯で2度、同じ安値を形成しました。
いわゆる、ダブルボトムのチャートパターンを形成する様な展開です。
上昇トレンド発生のシグナルとして成立すれば、史上最高値の一段下4.3USDT付近の価格まで上昇する可能性があります。
4.3USDTを上抜けすれば、史上最高値までフットワークの軽い相場が期待できるでしょう。
仮想通貨Curve DAO Tokenとは? まとめ
今回は「仮想通貨Curve DAO Tokenとは?基本情報・将来性・価格推移まとめ」のテーマでした。
この記事のポイントは以下の通りです。
- Curve DAO Tokenとは、DeFiプラットフォーム「Curve Finance」で利用される仮想通貨
- Auto Market Makerの技術によって分散型金融の流動性を管理できる
- Auto Maker Makerのもたらす流動性で仮想通貨の価格変動リスクの改善が期待されている
- 有望なDeFiプロジェクトとの統合が話題となった新アルゴリズムが導入され、より多くの仮想通貨に対応できるよう進化した
- 価格推移からは、強気相場が期待され史上最高値更新も現実味を帯びている
分散型金融の世界に関わらず、仮想通貨市場は他の金融市場と比べて、価格変動の大きさが話題を呼んでいます。
投機筋のトレーダーにとって、価格変動の大きさは1つの武器です。
ただし、投資家目線で言えば、安定的な価格を持つ他の金融商品と比べて参入しづらい印象を持たれているのも問題です。
Curve Financeによって流動性がいい意味でバランスを取れれば、より仮想通貨市場への資金流入が期待できるでしょう。
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