IVYリーグ出身の卒業生が現役生に対して学生ローンを提供できるプラットフォームから始まったSoFi。現在では、そのサービス提供の範囲を広げています。
目次
アメリカのフィンテック – SoFi
SoFi(ソーファイ)アメリカ合衆国のサンフランシスコに拠点を置くスタートアップ企業です。
この会社は、野心を持ちながらも、夢を実現させるための資金を確保出来ないお客様に対して、お金を貸出すサービスを主に提供しています。
創立者はスタンフォード大学出身のマイク・キャグニーという人です。
マイクは、同大学の大学院で、ダン、ジェームズ、イアンと出会い、その後院生時代に、彼らと共にSoFiを創立しました。
自分の大学でOBと現役生を直接つなぐ奨学金からスタート
創立当初は奨学金を借りる学生に向けたサービスの提供を試みます。
初めは、40人のスタンフォード大学の卒業生が200万ドルを出資し、同大学の学生100人に約5万ドルずつ貸出しました。これがSoFiの提供した最初のローンプログラムです。
その後は様々な会社と提携を結び、順調に資金を調達し、会社は発展しました。結果
今では、約5.47億ドル(約610億円)の収益をあげるまでに成長し、ユニコーンの仲間入りもしている会社です。
もっともよくある使い方は?
元々は学生ローンから始まったSoFiですが、最近は学費ローンのみならず、医学部の下宿生を対象としたローン、住宅ローン、そして教育ローン等の個人向けローンにも進出しています。
その他にも、生命保険や、利用者は高い利率が得られる電子マネーサービスも始めており、サービス利用者層は多岐にわたります。
個人投資家や機関投資家からの出資も受けており、出資専門アドバイザーと直接相談可能であったり、高い預金利率等のリターンを、投資家は獲得することが出来ます。
また、サービス利用者には、ただお金を貸付けるだけでなく、キャリア設計のアドバイスを受けられたり、SoFiの主催するイベントでサービス利用者を集め、人脈を広げる機会を設けるといった、魅力的なサービスも同時に提供しています。
SoFiとその利用者は、単にお金の貸し借りだけの、無機質な関係ではなくコミュニティを作り上げようとしている点が高く評価されています。
SoFi の経営陣
会社が拡大した今、経営陣はどのような人物で構成されているのでしょうか?
2017年9月に設立者である、マイク・キャグニー会長兼CEO(最高経営責任者)が会長職とCEO職の辞任をしました。キャグニー氏は従業員に、社内スキャンダルや、最近の同社に対する訴訟関する報道等によって、企業のマイナスイメージが広がったことが辞任の理由であると、電子メールで伝えたようです。
設立者がスキャンダルにより、会社を辞めることになってしまったのですね。
では現在のCEOと会長は誰が担当しているのでしょうか?
CEOは、過去にTwitter社のCOO(最高執行責任者)の役にもついていたアンソニー・ノトという人物が現在就任しています。
Twitter社の他にも、ゴールドマンサックスの専務取締役、ナショナルフットボールリーグ(アメリカンフットボールリーグ)のCFO(最高財務責任者)の役職にも就いた経歴あります。
会長には、トム・ハットンが就任しています。
彼もまた、いくつかの保険会社のCEOや、金融系企業の取締役に就いていた経歴を持ち、現在はXL Innovate社の専務取締役としても働いています。
経歴から、2人ともかなりの大物だと分かりますね。
SoFiの強みは?
SoFiを利用するメリットといえば、やはり圧倒的な低金利でお金を借りられることでしょう。
調べたところによると、借り手は平均的に約14,000ドル(約170万円)の節約を実現可能なようです。
借り手に万が一の事が起きた場合の配慮もしっかりとされており、SoFiからお金を借りた人が失業した場合は、返済を遅らせることが出来るサービスもしています。
借り手のことをよく考えた企業ですね。
では、SoFiのビジネスモデルを確認
なぜ、SoFiは圧倒的な低金利での貸付を可能にしているのでしょうか?
取引は基本的にオンライン上で行われ、子会社を持たないためにコストを削減しています。
さらに、お金の貸付をする際の審査が厳しく、返済能力・信用性の高い借り手を探し出すために、多くのサービス利用者はすぐにSoFiへとお金を返済可能です。
これらが、低金利での貸付に繋がっているようですね。
SoFiに関する数字(ユーザー数、売上など)
2017年の時点では、35万人超に計200億ドル(約2.2兆円)を融資していましたが、2018年現在は60万人超に計300億ドル(約3.3兆円)を融資しています。
アンケートによると、SoFiを利用した人の約98%は、SoFiを知人・友人に勧めているそうです。数字からも、近年の会社の成長が読み取れます。
今後の展開は?
2018年10月2日に、SoFiはKukunというリフォーム会社とのパートナーシップの締結を発表しました。
Kukunの技術で、家主はリフォームの見積もりと、それが家の価値に与える利益を算出しやすくなったようです。
SoFiとKukun両社にとって、相互に利益がある有効的・適格なパートナーシップであり、SoFiが今後も事業を拡大していく姿を予感させます。
SoFiの日本での展開は?
2015年9月に、ソフトバンクグループはSoFiへの出資を発表しました。
ソフトバンク・グループのニケシュ・アローラ社長兼最高業務責任者(COO)は
「ソフトバンクは変化の機が熟した産業や地域への投資に務めている。この投資でソフトバンクは、世界で最も大規模で重要な業種の金融サービスセクターに肩入れする。SoFiはまさにフィンテック分野で変革者だ」
と述べました。
大きな期待が感じられますね。
ひょっとすると、今後の日本の電気通信事業や、インターネット事業に大きく絡んでくるかもしれません。
今なお成長を続けるSoFiにこれからも注目です!
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