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トップアナリスト、テスラのエネルギー部門の成長ポテンシャルに注目

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電気自動車(EV)メーカー、テスラ(TSLA)において、エネルギー部門が今後重要な成長要因となる可能性があります。

第2四半期(4-6月期)において、テスラのエネルギー部門は堅調な成長を示し、明るい材料となりました。なお、主力のEV部門は依然として苦戦を続けています。

現在、ウォール街のアナリスト上位3%にランクされている5つ星アナリスト、米証券会社ウィリアム・ブレアのJed Dorsheimer氏によると、この有望な部門にいっそう注目すべき時が来たということです。

エネルギー部門は「テスラのストーリーで最も過小評価されている要素」

実際、Dorsheimer氏は、エネルギー部門こそが「テスラのストーリーの中で最も過小評価されている要素」であると考えています。EV部門の減速を踏まえ、5つ星のアナリストは、短期的には「ストーリーはエネルギー貯蔵事業へとシフトする」と見ています。

同氏は、エネルギー部門が年率50%で成長し、売上高全体に占める割合が6%から25%に上昇し、2028年までにEPS(1株当たり利益)で3.35ドルを占めるようになると見ています。

各種のエネルギー貯蔵製品に大きなポテンシャル

アナリストの確信は、テスラのメガパック(大規模エネルギー貯蔵製品)にあります。メガパックに対する需要は、主に送電網の安定化ニーズ、データセンターの拡大、再生可能エネルギー源の統合によって牽引されており、「その潜在的な規模はテスラの生産能力をはるかに上回る」という分析に基づいています。

さらに、テスラは住宅用、および小規模な商業・産業用を目的としたコンパクトなエネルギー貯蔵システムである「パワーウォール」も製造しています。 パワーウォールは太陽光発電システムと組み合わせるように設計されており、利用可能なバックアップ電源を提供します。 Dorsheimer氏は、これもまた「業界をリードする」製品であると見ています。

エネルギーへの取り組みは多角的なアプローチの別の側面

テスラの全体像を見ると、エネルギーへの取り組みは多角的なアプローチの別の側面であり、多くの分野に手を広げるアップルのようなテック大手を想起させます。

「EV事業やAI、ロボットタクシー、ロボット工学といった長期的な可能性と組み合わせることで、テスラはエネルギーの未来に向けた『アップル的な』エコシステムを持つテクノロジーリーダーであると見ています」と、Dorsheimer氏は結論づけました。

結論として、Dorsheimer氏は具体的な目標株価は提示していないものの、テスラ株のカバレッジを「アウトパフォーム(=買い)」で開始しました。

ウォール街の見方は?

TipRanksによれば、テスラ株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が10人、「中立」が14人、「売り」が7人で、コンセンサス評価は「中立」です。現在の平均目標株価は211.46ドルで、今後12カ月で2.5%の上値余地を示唆しており、株価は今後の要因をほぼ織り込んでいます。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、‘This Opportunity Is Overlooked,’ States Jed Dorsheimer on Tesla Stock原文翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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