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エヌビディアの「次の上昇相場に備えよ」と5つ星アナリストが強調

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半導体大手のエヌビディア(NVDA)は、8月28日の市場終了後に最新の四半期決算を発表する予定で、ウォール街の注目が集まっています。株価が大幅に上昇し、世界最大規模の企業の一つにまで成長したエヌビディアは、AI(人工知能)主導の強気相場の象徴となっています。

エヌビディアに関しては、もはやおなじみになりつつある、予想を上回る四半期決算発表とガイダンスの上方修正がまた行われるのでしょうか?

米株式プロフェッショナルで上位2%にランクされる5つ星アナリスト、スティフェルのルーベン・ロイ氏によると、答えは断然「イエス」とのこと。

予想を上回る5-7月期決算と8-10月期のガイダンス上方修正を予想

「5-7月期の業績は予想を上回り、8-10月期のガイダンスは上方修正のシナリオを再び予想しています」とロイ氏は述べています。「エヌビディアが2-4月期の業績を発表して以来、同社が重点的に取り組んできた内容、すなわち、長期的なロードマップや有機的かつ協調的なソフトウェア製品への継続的投資について、トーンやメッセージに大きな変化はないと予想しています」

投資家にとっては特に喜ばしいことでしょう。というのも、次世代GPU(画像処理半導体)Blackwellは、アーキテクチャの設計上の問題により出荷が遅れているからです。しかし、業界関係者と話したところによると、ロイ氏は、潜在的な遅延は「四半期ではなく、数カ月単位になる可能性が高い」と述べています。

データセンターセグメント売上高もコンセンサス予想を上回る見込み

一方、HシリーズSKUに対する需要に関するフィードバックは引き続き好調です。実際、エヌビディアの主な収益源である「Hopperプラットフォームの需要増加」に着目すると、ロイ氏は、データセンターセグメントの売上高は250億ドルというコンセンサス予想を上回るだろうと予想しています。

さらにロイ氏は、経営陣がすでに、ゲーム、自動車、プロフェッショナル向けビジュアライゼーション、OEMのすべてのセグメントにわたる「連続的な成長」を期待していると指摘しています。

ガイダンスの勢いも継続へ

8-10月期のガイダンスに関しても、ロイ氏は再び楽観的なトーンで、「勢いは継続する」と予想しています。ウォール街の同期の売上高予想は現在315億ドルとなっていますが、ロイ氏は「それを若干上回る」と予想しています。これは、Hシリーズ・プラットフォームの需要に関するサプライチェーンからのフィードバックが「年末まで好調な状態が続く」という事実によるものです。

最後に、Blackwellの遅延について、ロイ氏は解決策が見つかると期待しており、この問題が同社や業界パートナーに「重大な悪影響」をもたらすことはないと予想しています。「しかしながら、当社は引き続き状況を注視しており、技術的な問題の範囲に関する詳細について、経営陣の追加コメントを期待しています」とロイ氏はまとめました。

結論として、ロイ氏はエヌビディアの「買い」レーティングを継続し、目標株価を165ドルとしました。これは、今後1年間にさらに29%上昇する可能性があることを示唆しています。

ウォール街の見方は?

TipRanksによれば、エヌビディア株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が37人、「中立」が4人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価は144.17ドルで、今後12カ月で13%の上値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、‘Get Ready for Another Upswing,’ Says Ruben Roy About Nvidia Stock原文翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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