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著名アナリスト、「アップル株はAI導入が本格化する前に買うべき」と強調

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先週発表されたアップル(NASDAQ:AAPL)の2024年第2四半期(1-3月期)決算は、事前にはiPhoneの販売不振が懸念されていましたが、予想を上回るものとなり、投資家は安堵しました。さらに、1,100億ドル規模の新たな自社株買いプログラムも好感されました。

ウェドブッシュの著名アナリスト、ダニエル・アイブス氏は、アップルが現在の難局を脱し、再び成長路線が見込めると予想しています。

アイブス氏は、「ティム・クックCEO率いる経営陣が、9月から待望のAIを活用したiPhone 16のスーパーサイクルに向かうにつれ、中国のiPhone販売台数の伸びは、徐々にアップルにとって逆風から追い風に変わると予想しています」と述べています。

生成AIがiPhone 16の主要テーマとなり、「成長の新たなフロンティア」の始まりに

アイブス氏は、この「成長の新たなフロンティア」の始まりとして、生成AIがiPhone 16の主要テーマになると予想しています。このAIに焦点を当てた戦略により、サービス部門と、AI機能を目玉とするiPhone 16の「買い替え促進」の相乗効果で収益が拡大するとみられます。さらに、専用のAI App Storeは、AIを活用する開発者とユーザーのための基盤となるプラットフォームとして機能する予定です。6月に開催されるWWDC(アップルの開発者会議)では、その片鱗が披露されるはずです。

アイブス氏にとって重要なのは、アップルが現在の4-6月期を乗り切ることです。この四半期で「成長鈍化」は終わるはずで、7-9月期から2025年度にかけて成長が再開すると同氏は見ています。「手短に言えば、アップルは最悪期を脱しつつあり、今後6~9カ月は、繰越需要に基づくiPhoneの大規模な製品サイクルとAI参入が重なり、さらに自社株買いも控えています」とアイブス氏はまとめています。

アイブス氏はアップル株を「アウトパフォーム(=買い)」と評価し、ウォール街アナリストの中では最も高い250ドルの目標株価は、今後12カ月で約37%の上値余地を示唆しています。

ウォール街の見方は?

さて、以上がアイブス氏の見方ですが、他のアナリストはアップル株に対してどのような見方をしているのでしょうか?TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が19人、「中立」が12人、「売り」が1人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価の204.39ドルは、今後12カ月で12%程度の上値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、‘Buy Before AI Kicks In,’ Daniel Ives Advises on Apple Stock原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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