
アナリストとテクニカル指標による「強気買い」3銘柄(2024年1月22日)
2024年1月23日 Masuko Takashi
AMDは、新しいタイプの半導体を開発し、ファウンドリー(半導体受託生産企業)に製造を委託するファブレス半導体設計会社です。同社の半導体は、クラウド・コンピューティングやAI分野で広く使用されています。AMDは、MI300Xアクセラレータの大きな可能性から、今後ライバルのエヌビディア(NASDAQ:NVDA)と激しく競争することが予想されます。
特筆すべきは、AMDが最近発表したノートパソコンやデスクトップパソコン向けの4ナノメートル技術で、AI対応のパソコン市場に革命を起こそうとしています。これらの半導体は、今年第2四半期から大手コンピューター・メーカーに採用される予定で、AMDの売上高を数十億ドル増やすことになるとみられます。
AMDは4月30日に2024年第1四半期決算を発表する予定です。アナリストは、調整後EPSは0.62ドル、売上高は54億8,000万ドル(ほぼAMDのガイダンス通り)と予想しています。この数値は、前年同期と比較して顕著な急上昇とはなっていません。
軟調なガイダンスにもかかわらず、アナリストは、MI300Xアクセラレータの大きな可能性とサーバー向けプロセッサー市場の成長により、AMD株への強気を維持しています。
TipRanksによれば、AMD株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が29人、「中立」が6人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の202.81ドルは、今後12カ月で30.8%の上値余地を示唆しています。過去1年間で、AMD株は72.4%上昇しました。
マイクロンは、集積回路、コンピュータ・プロセッサ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、フラッシュ・メモリ、USBフラッシュ・ドライブなどのストレージ・デバイスを製造しています。同社は半導体チップを設計・製造し、それを最終製品(電子部品)に組み込んでいます。
2024年度第2四半期(2月29日までの3カ月間)で、マイクロンは調整後EPS0.42ドルを計上し、ウォール街が予想していた1株当たり0.25ドルの調整後損失を大幅に上回りました。また、売上高も予想を上回る58億2,000万ドルとなり、前年同期比57.7%増となりました。この決算を受け、ウォール街のアナリストは相次いで目標株価を更新しています。
2024年度第3四半期については、マイクロンは売上高66億ドル(±2億ドル)、調整後EPS0.45ドル(±0.07ドル)を予想しています。ウォール街は売上高を65.6億ドル、調整後EPSを0.44ドルと予想しています。
一方、マイクロンはバイデン政権のCHIPS法に基づき、ニューヨーク州とアイダホ州で先端チップを製造するため、61億ドルの政府資金を確保する予定と報じられています。
TipRanksによれば、マイクロン株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が25人、「中立」が1人、「売り」が1人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の126.96ドルは、今後12カ月で13.4%の上値余地を示唆しています。マイクロン株は過去1年間で84.6%上昇しました。
結論
半導体企業は、爆発的に成長するAI分野で重要な役割を果たす高成長株と考えられています。合理的なリスクとリターンの組み合わせを目指す投資家は、大きなリターン期待でポートフォリオを強化するために、上記の3つの半導体銘柄を検討できるでしょう。
本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、3 Best Semiconductor Stocks to Buy in April 2024, According to Analysts原文の翻訳を中心にまとめています。
米国株