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2024年に株価上昇が見込める高配当株5銘柄

ストーリーハイライト

配当利回りが高く、2024年に株価が上昇する可能性のある銘柄をお探しの投資家は、本記事でご紹介する5銘柄をご参考にしてください。

2023年の米国株式市場は、地政学的緊張、金利上昇、高インフレの継続により乱高下しました。2024年を迎えようとしている現在、インフレの緩和や消費者信頼感の上昇に見られるように、マクロ経済のシナリオは改善に向かっているようです。このことを念頭に、高い配当利回りと20%以上の上値余地がある銘柄として、AT&T (NYSE:T)、エナジー・トランスファー (NYSE:ET)、ネクステラ・エナジー・パートナーズ (NYSE:NEP)、キンベル・ロイヤルティ・パートナーズ (NYSE:KRP)、フロントライン (NYSE:FRO)を特定しました。

2024年のトップ5ピックは以下の通りです。

AT&T

AT&Tは、電気通信、メディア、テクノロジー・サービスで知られる多国籍コングロマリットです。同社の配当利回りは6.7%で、セクター平均の2.5%を大きく上回っています。同社の中核事業である5Gと光ファイバーネットワークの堅調な勢いは、同社の強固なキャッシュポジションを支え続けるとみられます。

TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が8人、「中立」が8人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価は20.27ドルで、今後12カ月で22.5%の上値余地を示唆しています。年初来では約4%下落しています。

エナジー・トランスファー

エナジー・トランスファーは、北米のエネルギー・ミッドストリーム(中流部門)セクターの主要企業で、約125,000マイル(約20万キロメートル)のパイプラインと関連エネルギーインフラを保有しています。同社は9%という大きな配当利回りで投資家を魅了し続けています。11月に完了したCrestwood Equity Partnersの買収により、エネジー・トランスファーは中流セクターでの地位を強化しました。また、分散された手数料ベースの収益と強固な資産基盤が長期的な成長を支えています。

過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が5人、「中立」が1人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の18.33ドルは、今後12カ月で33.2%の上値余地を示唆しています。年初来で約28%上昇しています。

ネクステラ・エナジー・パートナーズ

ネクステラ・エナジー・パートナーズは、北米で風力発電、太陽光発電、天然ガス・パイプラインプロジェクトを購入・所有しています。現在、配当利回りは11.1%で、セクターの平均配当利回りは3%です。再生可能エネルギー分野での同社の強力なポジション、安定したキャッシュフロー、有望なバリュエーションにより、ネクステラ株は景気上昇期の成長に向けて十分な態勢が整っています。

過去3カ月間のアナリストレーティングは、ネクステラ株を担当している14人のアナリストのうち、7人が「買い」、6人が「中立」、1人が「売り」で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価の36.50ドルは、今後12カ月で20.3%の上値余地を示唆しています。再生可能エネルギー関連株への売りを受け、年初来で53.4%下落しています。

キンベル・ロイヤルティ・パートナーズ

キンベル・ロイヤルティ・パートナーズは、米国のエネルギー資源関連企業で、石油および天然ガスの鉱区における鉱物権益およびロイヤルティ権を所有し、サードパーティの事業者に採掘事業を許可しています。セクターの平均配当利回り3.8%に対し、キンベルは11.3%という素晴らしい配当利回りを誇っています。キンベルは、最近完了したパーミアン盆地(シェールガス・オイルの採掘で有名)の鉱業権資産の買収による支援を受けて、2024年に配当を拡大する態勢が整っているようです。

過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が2人、「中立」および「売り」はゼロで、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価は20ドルで、今後12カ月で31.2%の上値余地を示唆しています。年初来で2.1%上昇しています。

フロントライン

フロントラインは、バミューダ諸島ハミルトンに本拠を置く国際海運企業で、石油および石油精製品などのタンカーの所有と運営を行っています。同社の配当利回りは12.3%で、エネルギーセクターの平均配当利回り3.8%を上回っています。10月初旬に発表されたユーロナブ(NYSE:EURN)からの24隻の超大型原油タンカー買収計画により、同社は原油業界の需要拡大に対応する態勢を整えています。

過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が3人、「中立」が3人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価の27.44ドルは、今後12カ月で27.8%の上値余地を示唆しています。年初来で110%上昇しています。

終わりに

上記の5銘柄はすべて、インカム(配当収入)重視の投資家に魅力的な機会を提供するとみられます。目覚ましい配当利回りとは別に、これら5社の最近の戦略的動きは、短期的な成長への態勢を十分に整えています。

免責事項

ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、5 High-Yield Dividend Stocks Poised for Growth in 2024原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
米国株投資の銘柄分析はTipRanks
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