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アマゾン株:ホリデーシーズンの究極の勝者

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アマゾン・ドット・コム(NASDAQ:AMZN)の株価はどこまで上昇する可能性があるのでしょうか?アマゾンは米国人が買い物をする上で究極の勝者に見えます。アマゾンはEコマース・プラットフォームとしてだけでなく、宅配事業者としても圧倒的な強さを見せています。

アマゾンはアメリカで最も有名なeコマース企業です。しかし、同社は食料品配達やヘルスケア市場セグメントでも確固たる地位を築いています。それだけでなく、アマゾンはクラウド・コンピューティングの分野でも強力な競争相手です。

これらからわかるように、ウォール街の専門家はアマゾンを強く支持しており、今日アマゾン株のポジションを検討する理由は多くあります。

アマゾンのバリュエーションにこだわるべきではない?

バーゲンを求める人は、今年の驚異的な上昇の後、アマゾンに投資することに抵抗を感じるかもしれません。結局のところ、同社のGAAP(米国会計基準)ベースの12カ月実績株価収益率(PER)は76.4倍で、セクター平均のPER15.7倍をはるかに上回っています。

それでも、アマゾンは高収益企業であり、疑問の声にもかかわらず成長を続けているため、高いバリュエーションも正当化されるかもしれません。2023年第3四半期の1株当たり利益(EPS)は0.94ドルで、コンセンサス予想の0.58ドルを軽々と上回りました。

クラウド事業でも高い評価

さらに、アマゾンが株主に価値を提供しているのは、同社がeコマース・プラットフォーム以外に多角化しているからです。特に、アマゾンはアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のクラウド事業で高い評価を得ています。

その証拠に、顧客関係管理(CRM)ソフトウェアのプロバイダーであるセールスフォース(NYSE:CRM)は、アマゾンとの提携を拡大したばかりです。この提携により、セールスフォースは「AWSマーケットプレイスでセールスフォース製品を選択」することになります。

これは、セールスフォースとアマゾンの双方にとって「ウイン・ウイン」の取り決めのようです。セールスフォースはより多くの売上を創出できる可能性があり、アマゾンはAWSマーケットプレイスを通じて創出される売上の一部を得ることができます。

アマゾンは今や米国最大の荷物発送業者

おそらくほとんどの人は、米国最大の荷物配送会社は、フェデックス(NYSE:FDX)かユナイテッド・パーセル・サービス(NYSE:UPS)だと思っているでしょう。少し前まではそうだったかもしれませんが、今ではその称号はアマゾンにあります。

このホリデーシーズンには大量の荷物が配達されるため、アマゾンにとっては重要なタイトルです。アドビ・アナリティクスによると、ブラックフライデー(感謝祭の翌日、今年は11月24日)の米国における電子商取引支出は、前年比7.5%増の98億ドルで過去最高を記録しました。

今日(11月27日)はサイバーマンデーで、その名の通り、人々がオンラインでお得な買い物を探すのに忙しくなる日です。多くの人は仕事中で、実店舗で買い物出来ないので、これは理にかなっています。

ホリデーシーズンは続き、アマゾンはその恩恵を享受へ

そして、スマートフォンで買い物できます。当然、多くの人がアマゾンのeコマース・アプリに直接アクセスして、最もお得な商品を探します。確かに感謝祭は終わりましたが、誰もが12月のホリデーシーズンに向けて買い物を済ませたわけではありません。

ゴールドマン・サックス(NYSE:GS)が実施した調査によると、アマゾンは依然として米国の買い物客にとってトップクラスの買い物先であるとのことです。

アナリストによると、アマゾン株は「買い」?

TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、41人全てが「買い」を付けており、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価は175.50ドルで、今後12カ月で18.8%の上値余地を示唆しています。

アマゾン株の売買でどのアナリストに従うべきか迷っているのであれば、(1年間のタイムフレームで)最も正確にこの銘柄をカバーしているアナリストは Loop Capital Markets の Rob Sanderson 氏で、1レーティングあたりの平均リターンは28.9%、成功率は93%です。

結論:アマゾン株を検討すべきか?

特にPERのような伝統的な指標を使う場合、アマゾンのバリュエーションは著しく高いものです。これらの指標を引用するのは悪いことではありませんが、アマゾンの真の価値に関しては、これらの指標がすべてを物語っているわけではありません。

アマゾンは、宅配を含む複数の市場セグメントを支配しています。同社は今や止められない存在です。ですから、アマゾンのPERにこだわりすぎる必要はないと思われます。特にブラックフライデーの米国での売上が好調だったことから、投資家はアマゾン株を検討すべきと考えられます。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Amazon Stock (NASDAQ:AMZN): The Ultimate Holiday Season Winner原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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