働いてお金を増やす

ロボアドバイザー先進国アメリカの王者【Betterment】の強みと日本市場の課題に迫る

ロボアドバイザー先進国アメリカの王者【Betterment】の強みと日本市場の課題に迫る
この記事を読んでほしい人
✔ 投資などでお金を増やしたい方
✔ お金に困らない生活を送りたい方
✔ 不労所得を得たい方

不労所得を得る方法では「仮想通貨投資」がおすすめ。「仮想通貨って何?」という方は、まずはこちらの「仮想通貨入門」を参考にしてみてください。
この記事を読んでほしい人
✔ Bettermentについて詳しく知りたい方
✔ ロボアドバイザーについて知りたい方
✔ ロボアドバイザーで投資を始めてみたい方

WealthNavi、THEOなどをはじめとして、いまや日本でも投資の一スタイルとして定着しつつある「ロボアドバイザー」ですが、そのルーツがどこにあるのかご存知でない方も多いのではないでしょうか。

ロボアドバイザーを初めて開発、実用化することで革新を起こしたのがアメリカのスタートアップ「Betterment」です。

今回はBettermentのビジネスモデルや経営手法に注目し、その成功の秘訣や商品の魅力をお伝えします。

この記事の要約
  • 米国でロボアドバイザーが急速に発達した理由は、「金融危機の影響」「投資リテラシーの高さ」
  • Bettermentのミッションは「顧客の資産の最大化」で最適コスト・低リスクな国際分散投資ができる
  • Bettermentのユーザー数は現在40万人を超え、運用資産は、2019年4月現在約164億ドルとなっている
  • 米国ロボアドバイザー業界の新たなトレンドは「資産運用のおまかせサービスに加えた専門家のアドバイス」

ロボアドバイザーの先駆者ーBetterment

近年日本でもロボアドバイザー市場の盛り上がりが見えますが、「ロボアドバイザー元年」と呼ばれたのは2016年とまだまだ新しい存在であることがわかります。

一方、アメリカのロボアドバイザー企業であるBettermentが創業したのは2008年と、今から11年も前です。

なぜこのような差が生まれているのでしょうか。

米国のロボアドバイザー事情

米国でロボアドバイザーが急速に発達した理由には主に2つがあります。

①金融危機の影響

2008年といえばサブプライムローン問題から住宅バブルの崩壊、リーマンショックなどと連鎖的に金融危機が起こった時代であり、その影響を最も大きく受けたのがアメリカでした。

ロボアドバイザーが開発されたのもこの2008年です。危機を受けてより安心できるお金の投資先を探そうという流れが生まれたのですね。

②投資リテラシーの高さ

アメリカでは小学生に投資の授業があるなど日本よりも投資リテラシーが高く、ETFなどのインデックス投資の人気が特に高いという傾向がありました。

ロボアドバイザーの発展の背景にはこうした国民性や教育があったといえるでしょう。

日本のロボアドバイザー市場

日本でも政府の政策としてNISAやidecoなどが推進され、「貯蓄から投資へ」という風潮のもと、ロボアドバイザーの人気が出てきています。

アメリカにはまだ遠く及ばないものの、ロボアドバイザー預け入れ残高が1000億円を突破し、2020年には2兆円を超えると予想されています。

Bettermentのビジネスモデル・強み

それではBettermentの強みやビジネスモデルの特徴について分析していきます。

強みその1:最適コスト・低リスクな国際分散投資

Bettermentのミッションは「顧客の資産の最大化」です。

それを果たすために行われているのが、最適コスト・低リスクな国際分散投資です。

Bettermentのポートフォリオはノーベル賞受賞の理論に基づいており、先進国・新興国両方の市場を組み合わせた株価ETFと債権ETFを組み合わせて、限りなく低リスクな投資を行うことができます。

またリターンに関しても、投資が当たり前となっているアメリカでも、従来の投資の収益より1.6%多くリターンを出すことができるそうです。

Bettermentで株式80%,債権20%のポートフォリオ

https://www.betterment.com/portfolio/

上の表では、Bettermentで株式80%、債権20%のポートフォリオを組んだ場合、2004年から2019年の2月までで+175%の利益が出ていることがわかります。

これは従来の個人向け投資サービスのパフォーマンスを109%上回っています。

※ETFとは:上場投資信託のこと。幅広い銘柄を組み合わせたインデックスファンドであるため、リスクを分散して投資を行うことができる。

また、購入するETFのバランスを考慮することで最適コスト、つまり必要十分な最低限のコストで投資を行なっているのも特徴です。

業界平均の投資に伴う経費率が0.5%であるのに対し、Bettermentのポートフォリオの経費率はなんと0.1%と、かなり低いコストに抑えられていることがわかります。

Bettermentのポートフォリオの経費率

https://www.betterment.com/pricing/

強みその2:手数料が安く始めやすい!

Bettermmentの基本手数料はなんと年間0.25%という数字になっています。これは日本のほとんどのロボアドバイザーの手数料が1%であることを考えるとたった4分の1という驚きの安さです。

そして最低投資額は、0$です。

もちろん0$であれば手数料はかかりませんし、キャンセルも即日で行うことができます。その分の月の手数料は日割りで計算されるので無駄に払う必要がありません。

日本だと10万円のものが多いです。投資の始めやすさという観点からも非常に魅力的ですね。

強みその3:幅広いニーズにプラン設定

Bettermentでは幅広いニーズに合わせたプラン設定を行うことができます。

上の表にもあったように、個人のリスク許容度に合わせて株式と債権のバランスを調節できるのはに加えて、投資となる軸に合わせたポートフォリオを選択できます。

投資となる軸に合わせたポートフォリオを選択できる

環境・社会・ガバナンスなどといった企業の社会的責任という観点から優れている企業を選ぶポートフォリオや、ゴールドマンサックス、ブラックロックなど世界でも有数の運用機関が考案した利益・効率を徹底的に追求するためのポートフォリオ、債権100%のリスクを極限まで抑えた上で利益を狙うポートフォリオなどの幅広い選択肢が用意されています。

Bettermentのプレミアムプラン

また、Bettermentには通常のプランに加えプレミアムプランが存在します。

なんとプレミアムプランではロボアドバイザーによる投資に加え、資産運用のプロフェッショナルである財務マネージャーが個人的なアドバイスを行ってくれます。

アドバイスの内容はBettermentへの投資に限ったことでなく、他の選択肢も含めた投資手法のアドバイスや、結婚や子供、退職までを含めたライフプランニングまで電話やメールで相談することができます。

これだけのサービスがあっても年会費は0.4%という値段なのは非常に嬉しいですね。

数字から見るこれまでの実績

これまではサービスやポートフォリオの強みなどを説明してきましたが、実際の数字にはどれほどの成果がでているのでしょうか。確認してみましょう。

口座数

Bettermentのユーザー数は現在40万人を超えるものとなっています。

比較対象として、日本のトップシェアWealthNaviを取り上げますが、現在こちらは12万人となっています。

運用資産

Bettementの運用資産は、2019年4月現在約164億ドルとなっています。これは日本円だと1兆円を超える数字であり非常に規模が大きいことがわかります。

日本のすべてのロボアドバイザーを合わせた運用額でも1500億円程度であるので、アメリカの規模にはまだまだ遠く及びませんね。

リターン

上述したように、10年間で+175%と大きな利益を出していることがわかります。

グラフをみてわかるように、2009年の金融危機においては一時下がっているものの、それ以降はマイナスになることなく安定して価値をあげています。

Bettermentで株式80%,債権20%のポートフォリオ

Bettermentの創業者に注目

Jon Stein さん

Bettermentを創業したのは、現CEOのJon Steinさんです。彼はハーバード大学とコロンビアビジネススクールで経済学、心理学や行動学を学びました。

その後、NYのコンサルティングファームで金融機関を担当。「お金持ちをさらにお金持ちにする」金融業界に疑問を感じていました。

そんな金融業界に問題意識を感じてもっとすべての人に活用できる「金融」を実現すべくbettermentを創業しました。

発言や記事などでも常に「顧客の富の最大化」「顧客の生活向上を最も考える会社」などとユーザを大事にする目線を持っていることが伝わってきます。

幅広い学びと顧客第一の姿勢が質の高いサービスにつながっているのですね。

https://www.betterment.com/resources/author/jonbetterment/

今後の展望は?

Bettermentを含む米国ロボアドバイザー業界にも新たな潮流がでてきています。

ロボアドバイザーへの新たな潮流

上述したような資産運用のおまかせサービスに加えた専門家のアドバイス、というロボット×人間の投資サービスは、いまや他のロボアド業者でも取り入れられており、米国では新たなトレンドとなっています。

やはりロボットだけでなく人間の信用も最後は必要になってくるのですね。

この風潮はさらに強くなっていくことが予想されます。

また、ロボアド後進国である日本にもこのような「ハイブリッド」サービスが提供される日も近いのではないでしょうか。

他業界との提携

アメリカではおよそ全国民の3分の1が老後に向けた貯蓄や年金積立を行なっていないとされており、uberドライバーにも老後の資金の問題がありました。

それを解決するために、Bettermentと提携し、ドライバーにロボアドバイザー投資を一年間無料で利用できるという権利を与えた、というニュースです。

このように老後資金をテーマとした他業界での利用はどんどん増えていくのではないでしょうか。

Bettermentの質の高いサービス

この記事のまとめ
  • 米国でロボアドバイザーが急速に発達した理由は、「金融危機の影響」「投資リテラシーの高さ」
  • Bettermentのミッションは「顧客の資産の最大化」で最適コスト・低リスクな国際分散投資ができる
  • Bettermentのユーザー数は現在40万人を超え、運用資産は、2019年4月現在約164億ドルとなっている
  • 米国ロボアドバイザー業界の新たなトレンドは「資産運用のおまかせサービスに加えた専門家のアドバイス」

日本でも「WealthNavi」や「THEO」などをはじめとして、ひとつの投資スタイルとして定着しつつあるロボアドバイザーのルーツをお伝えしました。

ロボアドバイザーを初めて開発・実用化し革新を起こしたのがアメリカのスタートアップBettermentは、「顧客の資産の最大化」をミッションとして最適コスト・低リスクな国際分散投資ができます。

ユーザー数は現在40万人を超え、運用資産は、2019年4月現在約164億ドルとなっており、顧客第一の姿勢が質の高いサービスにつながっています。

日本でも「WealthNavi」や「THEO」などのロボアドバイザーで投資をはじめることができるので、ぜひこの機会に始めてみましょう。

働いてお金を増やす
この記事のライター
HAKUU(ハク)のライター名で、ホームページの運営サポートを経て、暗号資産のライターとして活動。暗号資産の積み立てを2020年より開始し、順調に堅実な資産運用を行っている。
今、仮想通貨(暗号資産)投資を始めるならコインチェック

まずは口座開設
\今すぐに仮想通貨投資を始めるなら/

coincheck

最短当日で投資を始められる
説明なしで使えるアプリ
日本で一番人気の仮想通貨取引所

コインチェック公式サイト

最新記事