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ウォール街、テスラのロボタクシーデーへの期待を高める

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EV大手のテスラ (TSLA) は、10月10日にカリフォルニア州ハリウッドで開催される「ロボタクシーデー」イベントで、自動運転技術をアピールする予定です。これは、同社創業者兼CEOであるイーロン・マスク氏が、同社が今もイノベーションに注力していることを投資家に納得させるチャンスとなる可能性があります。

ロボタクシーデーが重要なイベントとなる理由

EV市場でかつては圧倒的なシェアを誇っていたテスラですが、世界的に競争が激化する中で競合他社との差は縮まっています。米国のフォード・モーター (F) やゼネラル・モーターズ (GM) 、中国の蔚来集団(ニオ、NIO)などの競合他社は、ハイブリッド車の開発を含め、EVセクターで躍進を遂げています。しかし、テスラはハイブリッド車の開発を追求しない方針です。

さらに、テスラの米国での販売台数は減少しています。バロンズ誌の報道によると、8月までの1年間で米国のEV販売台数は緩やかな前年比7%増となっていますが、同社はほぼ10%減少しています。昨年を見た場合、テスラの販売台数は業界全体の成長率46%に対して25%増加していました。同社は今年180万台の車両を販売するとウォール街は予想していますが、以前の予想230万台を大幅に下回る見込みです。

さらに、手頃な価格のEVモデルがまだ投入されていないことや、EV充電インフラが十分でないため、ハイブリッド車がテスラの市場シェアを奪っています。

ロボタクシーに加え、低価格車発表の可能性も

このような状況を踏まえ、ウォール街のアナリストはテスラのロボタクシーデー・イベントに大きな期待を寄せています。多くのアナリストは、同社がロボタクシーの他に、「モデル2」と呼ばれる低価格車の発表を行う可能性があると見ています。3万ドル以下の価格のEVが同社の販売を復活させ、市場の大幅拡大が期待されています。

しかし、ウィリアム・ブレアのアナリスト、ジェド・ドースハイマー氏は、このイベントは期待外れに終わる可能性もあると指摘しています。同氏は、「イベントで株価が下落しても驚きませんし、そうなることを十分に予想しています。テスラのほとんどのアナリストデーおよび大きな発表での傾向は、期待が高まるにつれてイベントの前に株価が上昇し、その後失望が訪れるというものです」とコメントしています。

なお、同氏はテスラ株に「買い」レーティングを付けています。

テスラの目標株価は?

TipRanksによれば、テスラ株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が12人、「中立」が16人、「売り」が7人で、コンセンサス評価は「中立」です。過去1年間でテスラ株は3%以上下落していますが、平均目標株価の210.91ドルは、今後12カ月で15.6%の下値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Wall Street Awaits Tesla’s (TSLA) Robotaxi Day原文翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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