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パランティア、石油大手とのAI提携強化、さらにS&P500銘柄に採用

ストーリーハイライト

米データ分析企業のパランティア・テクノロジーズ (Palantir Technologies, PLTR) は、英国の石油・ガス大手のBP (BP) と新たな企業間契約を締結したと発表しました。この契約は5年間にわたるもので、パランティアとBPの10年にわたる提携関係を拡大し、パランティアの人工知能プラットフォーム(AIP)ソフトウェアを通じて高度なAI機能がBPに導入されることになります。

パランティアとBPの合意

2014年に始まった両社の提携により、すでにパランティアのソフトウェアはBPの石油・ガス事業に広く導入されています。この導入には、北海やメキシコ湾のBPの海上プラットフォーム、およびオマーンのハザン・ガス田が含まれます。

パランティアのAIPソフトウェアをBPの業務に統合することで、BPは大規模言語モデル(LLM)を活用し、安全性、信頼性、効率性を向上させることを目指しています。AI駆動のソフトウェアは膨大なデータを分析し、BPに実行可能な洞察と意思決定プロセスを改善する推奨アクションを提供します。

S&P500指数構成銘柄入りをアナリストは歓迎

一方、パランティアがS&P 500指数(SPX)の構成銘柄に採用(9月23日から)というニュースを受け、同社株は上昇しました。この動きは、ウェドブッシュのダニエル・アイブス氏をはじめとする市場アナリストから好意的に受け止められています。

パランティアがS&P 500指数に採用されたことについてアイブス氏は、投資家が過去1年間にわたって待ち望んでいた「パランティアのストーリーが証明された瞬間」と表現しました。また、特に同氏は、AIPの立ち上げと米国の民間向け事業の拡大を考慮すると、多くの懐疑論者がパランティアの収益性とキャッシュフローの潜在能力を過小評価していると強調しました。

パランティアのAIソリューションを求める企業増加へ

さらにアイブス氏は、パランティアのAIPはすでに、AIを活用して現実的な行動を提案・実行することで、顧客の複雑なタスク管理を支援する能力を証明していると指摘しました。同氏は、付加価値と革新を実現するAIソリューションを求める企業が増え、取引の「複数年」サイクルが促進される可能性が高いと強調しました。

こうしたポジティブな展開を踏まえ、アイブス氏はパランティア株に対して強気の見方を維持し、「買い」推奨を継続し、目標株価を38ドルに据え置いています。この目標株価は、今後12カ月で25.3%の上値余地を示唆しており、パランティアの成長軌道に対するアイブス氏の確信を示しています。

ウォール街の見方は?

TipRanksによれば、パランティア株のコンセンサス評価は「中立」です。これは、過去3カ月間のアナリストレーティングの「買い」3人、「中立」5人、「売り」6人に基づいています。株価は過去1年間で90%以上も急騰しており、平均目標株価の25.42ドルは、今後12カ月で16.2%の下値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Palantir (NYSE:PLTR) Supercharges BP Partnership with AI Integration原文翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
米国株投資の銘柄分析はTipRanks
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