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TipRanksの「パーフェクト10」テック株2銘柄を紹介

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株式投資を成功させる秘訣は、口で言うのは簡単ですが、実践するのは困難です。それはストックピッキング、つまり、良好なリターンをもたらす適切な株を選ぶことです。これは、個人投資家であろうと、億万長者であろうと、ウォール街の伝説の投資家であろうと関係ありません。

ウォール街の伝説的な投資家は、市場の仕組みを熟知し、その知識を自分の投資に生かすことをライフワークとしていますが、一般投資家にはそのような余裕はありません。市場データの意味を理解するためのツールが必要です。

スマートスコア、AIと自然言語を駆使し、膨大なマーケットデータを分析

そこで、TipRanksのスマートスコアの出番です。このデータ収集・分類ツールは、AIと自然言語を駆使したアルゴリズムに基づいており、マーケットから膨大なデータを収集し、各銘柄のシンプルな評価に抽出するよう設計されています。スコアは1~10で示され、将来のアウトパフォームが見込まれることが証明されている一連の要因に基づいています。パーフェク10」が最高のスマートスコアで、注目に値する銘柄であることを示しています。

それでは早速、TipRanksプラットフォームを使って、スマートスコアが最も高い「パーフェクト10」の2銘柄を見つけました。これら2つの銘柄は、「強気買い」のコンセンサス評価と、今後12カ月で2桁台の上値余地を示唆しています。それでは、アナリストの見解とともに2銘柄の詳細を見ていきましょう。

マーベル・テクノロジー(Marvell Technology, MRVL)

まずは、半導体業界の大手企業であるマーベル・テクノロジー・グループです。時価総額630億ドルを誇るマーベルは、データインフラ向けの半導体の設計・製造企業です。同社の製品は、ストレージアクセラレータからデータ処理ユニット、自動車産業、ネットワークキャリア、AIに至るまで、幅広い分野で活用されています。

マーベルは、システムレベルの深い専門知識と最先端の技術を組み合わせ、様々な産業に影響を与えるイノベーターとして注目されています。

マーベルの製品、AI分野で急速に不可欠な存在に

同社のチップセットやその他の製品、特にコヒーレントデジタルシグナルプロセッサは、AI分野で急速に不可欠な存在になりつつあります。これらの製品は、データセンターに生成AIアプリケーションに必要な処理速度を提供し、1,200キロメートルも離れたデータセンター同士を接続することさえ可能にします。これは、データネットワーキングに変革をもたらす能力です。

業績を見てみると、直近の2024年度第4四半期(2023年12月-2024年2月期)の売上高は14億3,000万ドルと、前年同期比でほぼ横ばい(1%未満の上昇)で、アナリスト予想を若干上回りました。非GAAP基準のEPS(1株当たり利益)は46セントで、予想通りでした。また四半期報告書の中で、30億ドル相当の自社株買いプログラムを発表しました。

しかし、この1年で株価は75%上昇と好調だったこともあり、2025年度第1四半期(2024年3-5月期)の予想EPSは0.23ドル前後と、コンセンサスの0.40ドルを下回る軟調な見通しだったため、投資家は失望しました。

アナリスト、AIへのさらなる関与を期待

それでも、クレイグ・ハラムのアナリスト、クリスチャン・シュワブ氏は、主にAIへの関与を期待して、マーベルが確かな投資先だと考えています。先日の投資家向け説明会に出席したシュワブ氏は、「マーベルが(1)エレクトロオプティクスとカスタムチップによるAI成長への強い影響力、(2)レガシー・エンタープライズおよび通信事業者セグメントの底打ちを示したことから、私たちの確信は高まっています。今後のAI関連イベント(4月11日)はプラスのカタリストとなると予想しています」と述べました。

シュワブ氏は、「買い」レーティングを付け、目標株価の88ドルは、今後12カ月で20%の上値余地を示唆しています。

ウォール街の見方は?

TipRanksによれば、マーベルの過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が28人、「中立」が1人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の90.08ドルは、今後12カ月で23%の上値余地を示唆しています。

サイバーアーク・ソフトウェア (CyberArk Software, CYBR)

次は、IDセキュリティおよびアクセス管理のためのソフトウェア・パッケージを専門とするハイテク企業、サイバーアーク・ソフトウェアを見てみましょう。ウェブサイトを運営するすべての企業にとって、オンラインおよび全般的なデジタルセキュリティの維持は最重要事項であり、データの保護はそれ自体が一大産業となっています。

サイバーアークの主力製品であるIDセキュリティプラットフォームは、ユーザーが選択したあらゆるデジタルリソースまたは環境へのエンドツーエンドのアクセスセキュリティを提供します。あらゆる場所・デバイスから操作可能で、人間と機械の両方から起動できます。金融サービス、医療、小売、エネルギー、政府など、機密データを保持する幅広い業界で受け入れられています。

継続的に増大するハイエンドサイバーセキュリティのニーズが株価を下支え

継続的に増大するハイエンドサイバーセキュリティのニーズが、サイバーアークの株価を支えています。同社の株価は年初来で約21%、過去12カ月間では84%上昇しており、NASDAQ100指数を大きく上回るパフォーマンスを見せています。

堅調な株価パフォーマンスに加え、同社は堅実な業績も報告しています。直近の四半期報告(2023年第4四半期)では、総売上高が2億2,310万ドルと前年同期比32%近く増加し、アナリスト予想を1,336万ドル上回りました。このうち1億5,030万ドルはサブスクリプション顧客によるもので、前年同期比70%の大幅増となりました。非GAAP(米国会計基準)EPSは0.81ドルで、予想を34セント上回りました。

アナリスト、サイバーアークのシェア拡大見込む

BTIGのアナリスト、グレイ・パウエル氏は、「特権アカウント管理市場の継続的な成長を促進する複数の要因(セキュリティ侵害報道の増加、SEC規制、サイバー保険、デジタルトランスフォーメーションなど)があり、サイバーアークが強固なリーダーシップを維持し、シェアを拡大していくことを見込んでいます」と述べています。

パウエル氏は「買い」レーティングを付け、目標株価の317ドルは、今後12カ月で20%の上値余地を示唆しています。

ウォール街の見方は?

サイバーアークの過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が25人、「中立」が1人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の297.84ドルは、今後12カ月で13%の上値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、TipRanks’ ‘Perfect 10’ List: Unveiling 2 Top Tech Stocks With the Highest Smart Score原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
TipRanksの専属編集者兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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