ストーリーハイライト
GPU(画像処理半導体)大手のエヌビディア(NASDAQ:NVDA)は、11月21日(火)に2024年第3四半期決算を発表する予定です。投資家たちは興奮しています。
今週火曜、エヌビディアの株価は10日連続で上昇し、488ドル前後で推移しています。決算発表まであと5日、モルガン・スタンレーのアナリスト、Joseph Moore氏は、投資家のエヌビディア株への熱い思いに火をつけました。Moore氏によれば、10日連続の上昇でも、エヌビディア株は「決算発表日まで上昇を続ける可能性が高い」とのこと。
そして、決算が発表されれば、さらに上昇する可能性があります。
損なわれていない半導体の需給動向
Moore氏は、エヌビディアの株価上昇を支える2つの重要なポイントがあると見ています。1つ目は、半導体の需給動向が損なわれていないことです。つまり、エヌビディアの最先端GPUであるH100、A100、およびMellanoxの半導体は「在庫が逼迫」しており、例えばH100の購入には、出荷の30週間以上前に注文する必要があるということです。この市場では需要が多く、供給過剰になっていません。
生産体制を大幅に増強
同時に、Moore氏は、拡大し続ける半導体需要に対応するため、エヌビディアは生産体制を大幅に増強していると指摘しています。そして、データセンターのサプライチェーンは非常に急速に拡大し続けており、エヌビディアが供給する半導体を、市場は全て吸収できる、と同氏は指摘しています。
中国への先端半導体輸出規制は短期的には重要ではない
さらにMoore氏は、米国政府による中国への先端半導体輸出規制の懸念は、当面はエヌビディアにとって大きな懸念材料にはならないようだと指摘しています。中国が長期的なデータセンター用半導体市場の20%から25%を占めているにもかかわらず、このリスクは「短期的には重要ではない」とエヌビディアは述べています。Moore氏はその理由として、(1)エヌビディアはまだ中国市場向けのA800およびH800チップの大量生産を開始しておらず、長期的なチャンスと見なしている可能性があること、(2)同時に、同社は中国への輸出規制に引っかからないよう、十分に消費電力の低い新型チップの生産を計画している可能性があること、(3)エヌビディアの半導体への世界的な需要が非常に大きいため、中国に販売できない半導体は、他国で販売すればよいだけであること、などを挙げています。
いずれにせよ、以上から、Moore氏は来週発表の決算で売上高が未達に終わる可能性は基本的にゼロであると見ており、大方のアナリスト予想を上回ると見ています。
Moore氏は、エヌビディアが予想通りの業績を上げた場合、株価は1株当たり600ドルの価値があると計算し、「オーバーウエート(=買い)」と評価しています。
エヌビディアに対するアナリストのコンセンサスは、ほぼ一致しています。直近3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」37人、「中立」1人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価647.32ドルは、今後12カ月で31%の上値余地を示唆しています。
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本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Can Nvidia Stock Reach $600? Here’s What Morgan Stanley Expects原文の翻訳を中心にまとめています。
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