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マイクロソフトにとってAI搭載Copilotは「アップルの画期的なiPhone導入」に匹敵:トップアナリスト

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マイクロソフト(NASDAQ:MSFT)の投資家は、同社の生成AIにおける主導的なポジションに後押しされたこともあり、今年は多くの好材料を歓迎しました。その結果、株価は年初来で45%上昇しています。さらについ最近、予想を上回る好調な2024年度第1四半期(7-9月期)決算を発表したばかりです。

しかし、Piper SandlerのアナリストBrett Bracelin氏によると、これらはあくまで前菜(スターター)にすぎません。同社は、1日からMicrosoft 365でAIアシスタントツール「Copilot」の企業向け販売を開始しており、新製品のインパクトは、アップルによるiPhoneの画期的な導入に匹敵するかもしれません。

生成AI活用戦略における「iPhoneの瞬間」

「M365 Copilotの正式なリリースは、生成AIにおける先行者利益を活用する広範な戦略の一環として、マイクロソフトにとっての “iPhoneの瞬間 “と見ています」とBracelin氏は述べています。「2008年に始まったマイクロソフト・クラウドが、現在では売上高1,250億ドル超の事業部門に成長したのと同様に、マイクロソフトAIも同様に長期的には1,000億ドル超の規模が考えられます」

そして、そのマイルストーンにはもっと速いペースで到達するとみられます。OpenAI、Azure AI、GitHub copilotの組み合わせで、マイクロソフトAIは前四半期に推定5億ドル(売上高の約1%)を生み出したに過ぎませんが、「前例のないイノベーションのペース、積極的なAI投資、幅広い企業へのリーチ」を考えると、M365 Copilotが広く採用されるようになる3年以内に、この数字は100億ドル以上に成長するとBracelin氏は見ています。これは、AzureやアマゾンのAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)が売上高100億ドルを超えるまでに要した10年をはるかに上回る成長率です。

マイクロソフトのAI関連イベントが目白押し

AIの起爆剤としてはまだ十分でないとしても、今月はさらにAIセンチメントを後押しするイベントが目白押しです。今週リリースされるM365 Copilotの一般提供に続き、11月6日にはOpenAI DevDayイベント、11月8日にはGitHub Universe 2023ユーザーイベント、11月14日から17日にかけてはMicrosoft Igniteユーザーカンファレンスが開催されます。

Bracelin氏は、マイクロソフト株のレーティングの「オーバーウエート(=買い)」と、目標株価425ドルを再確認しました

TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、32人が「強気」で、1人だけ「中立」で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価は409.61ドルで、今後19%の上値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、This Is an ‘iPhone Moment’ for Microsoft Stock, Says Piper Sandler原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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