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企業インサイダーも買っている有力な配当株2銘柄

ストーリーハイライト

エナジー・トランスファー(NYSE:ET)とエアープロダクツ・アンド・ケミカルズ(NYSE:APD)は、堅実な配当支払いと増配の歴史で知られています。さらに、これらの高配当銘柄は過去数年間、一貫して広範な市場をアウトパフォームしてきました。また、投資家は、企業のインサイダー(内部関係者)が最近、これらの銘柄の保有を増やしていることに注目する必要があります。

TipRanksは、毎日のインサイダー取引とトップ企業のインサイダー・リストを提供しています。また、「非常にポジティブ」または「ポジティブ」のインサイダー・コンフィデンス・シグナルを誇る注目銘柄のリストも提供しています。

このような背景から、2つの配当銘柄を掘り下げてみます。

エナジー・トランスファー

エナジー・トランスファーは、北米のエネルギー・ミッドストリーム(中流部門)セクターの主要企業で、天然ガスとプロパンガスのパイプライン輸送を展開しています。配当利回りは8.81%と堅調で、そして持続可能とみられます。この背景には、ロータス・ミッドストリーム(2023年5月完了)とクレストウッド・エクイティ・パートナーズ(2023年11月完了)の戦略的買収があり、これらがキャッシュフローを支え続けると予想されています。

インサイダー取引活動ツールによると、エナジー・トランスファー株のインサイダー・コンフィデンス・シグナルは「非常にポジティブ」です。過去3カ月間に、Thomas Long取締役を含む複数の内部関係者が23件の買い取引を行っています。内部関係者は、過去3カ月間に2,790万ドル相当のエナジー・トランスファー株を購入しています。

エナジー・トランスファー株は「買い」か?

TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が5人、「中立」が1人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の18.33ドルは、今後12カ月で30.8%の上値余地を示唆しています。同社の株価は過去1年間で22.1%上昇しています。

エアープロダクツ・アンド・ケミカルズ

エアープロダクツ・アンド・ケミカルズは、各種産業用ガスと関連機器を提供している米国企業です。配当利回りは2.65%です。今後、同社の価格引き上げ能力と有望な水素プロジェクトの計画が、収益と配当を牽引する可能性があります。

インサイダー取引活動ツールによると、エアープロダクツ株のインサイダー・コンフィデンス・シグナルは「ポジティブ」です。過去3カ月間に、会長兼CEOのSefi Ghasemi氏を含む複数の内部関係者が7件の買い取引を行っています。内部関係者は過去3カ月間に540万ドル相当のエアープロダクツ株を購入しています。

エアープロダクツ株は「買い」か?

過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が9人、「中立」が4人、「売り」が1人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価の301.86ドルは、今後12カ月で14.28%の上値余地を示唆しています。株価は過去1年間で11.6%下落しています。

終わりに

インサイダーの活動を追跡することは、投資家が健全な投資判断を下すのに役立ちます。企業インサイダーの活動は、エナジー・トランスファーとエアープロダクツ・アンド・ケミカルズの両銘柄に肯定的です。なお、投資家はこれらの銘柄をポートフォリオに加える前に、よく調べる必要があります。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、ET, APD: 2 Dividend Stocks Corporate Insiders Are Buying原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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