米国株

キャシー・ウッド氏、デジタル決済のペイパル株を大量購入、その意図は?

ストーリーハイライト

著名投資家キャシー・ウッド氏率いる資産運用会社ARKインベストは、デジタル決済プラットフォームのペイパル(NASDAQ:PYPL)に大きく賭けており、先週2取引日連続で同社株を購入しています。この動きは、デジタル決済業界の堅調な勢いを背景に、ウッド氏が同社株への確信を深めていることを反映しているとみられます。

5月23日、ウッド氏の ARKフィンテック・イノベーションETF (ARKF)はペイパル株を100,167株、総額623万ドル分購入しました。そして5月24日にも、54,210株(334万ドル相当)を追加購入しました。

ペイパルについて投資家が知っておくべきこと

ウッド氏の強気スタンスは、ペイパルがサービスを拡大し、バランスシートを強化していることを評価しているとみられます。さらに、同社は高度なAIテクノロジーを活用し、顧客とのやり取りや業務効率を高めています。

投資家は、ペイパルが現在過小評価されていることに留意すべきです。同社の株価売上高倍率(PSR)は2.17倍で、セクター中央値(2.64倍)より16.7%低くなっており、5年平均の7.14倍より69.6%も割安になっています。おそらくウッド氏は、この好機をうまく利用しようとしているようです。

それでも、TipRanksでペイパルのウェブサイト・トラフィックをざっと見ると、同社はデジタル決済の競争激化による逆風に直面している可能性があります。2023年11月にトラフィックの急激な落ち込みに直面した後、以前のレベルに引き上げることができていません。

ウォール街の見方は?

TipRanksによれば、ペイパル株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が11人、「中立」が15人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価は72.38ドルで、今後12カ月で17.42%の上値余地を示唆しています。過去6カ月間では、株価は約9%上昇しています。

免責事項

ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Cathie Wood’s ARK Invest Betting Big on PayPal (PYPL)原文の翻訳を中心にまとめています。

米国株
この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
米国株投資の銘柄分析はTipRanks
最新記事