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FRBの利下げ期待でビットコインETF急騰

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米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待に後押しされ、ビットコインETF(上場投資信託)への投資と取引量は記録的水準に達しています。

市場環境の変化の中で、ビットコインETFへの投資が急増し最高値を更新しています。最新データによると、これらのETFへの純資金流入額は2億5,000万ドルに達しています。この増加は、パウエルFRB議長がジャクソンホールシンポジウムで金利引き下げの可能性を示唆した発言を受けたものです。

SoSoValueのデータによると、米国で上場している11のビットコインETFの取引量は31億2000万ドルに急増し、7月19日以来の高水準となりました。

ブラックロックとフィデリティが主導

ビットコインETFの中では、ブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(iShares Bitcoin Trust ETF, IBIT)がスターパフォーマーとして浮上し、取引高は12億ドル、純資金流入額は8,300万ドルとなりました。フィデリティのフィデリティ・ワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド(Fidelity Wise Origin Bitcoin Fund, FBTC)が、6,400万ドルの流入で僅差で続きました。

ビットコイン(BTC-USD)を取り巻くポジティブなセンチメントは明らかで、パウエル議長のコメントを受けてビットコイン価格は一時6万4,000ドルを上回りました。「政策を調整する時が来た」とパウエル氏は述べ、金融政策を再考する準備ができていることを示しました。

グレースケールは資金流出に直面するも、全体的な見通しは依然としてポジティブ

グレースケールのグレースケール・ビットコイン・トラスト(Grayscale Bitcoin Trust, GBTC GBTC)は3,500万ドルの資金流出に直面しましたが、すべてが悲観的なわけではありません。同ETFのミニ版であるグレースケール・ビットコイン・ミニ・トラスト(BTC)には5,000万ドルの資金流入があり、投資家はいくつかの相反するシグナルがあるにもかかわらず、依然としてデジタル資産に熱心であることを示しています。

コインデスクによると、トレーダーが9月17日のFRBの次回会合で近年初めての利下げを予想しているため、市場全体の反応はより広範な変化を反映しているとのことです。

FRBの利下げ可能性が仮想通貨の魅力を高める

利下げの可能性により、ビットコインやその他のリスク資産への関心が再び高まっています。金利が低下するとより低コストで資本にアクセスできるようになるため、一般的に、仮想通貨のようなリスク資産への投資がより魅力的になります。

執筆時点でのビットコインの価格は63,901.79ドルで、過去5日間で7.6%上昇しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Bitcoin ETFs Surge as Market Awaits Fed Rate Cut原文翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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